サバイバル節約術


番外編 〜化石採集〜


化石は子供の頃からとても興味があり、本を図書館で借りたり、本屋で買ったりしてました。
実物は、化石展など・・・滅多に無い機会に僅かに観れただけでした。
また、実際に採集に行ったのは、中学生だったか・・・自転車で延々と・・・橋を渡り山を越え・・・ヘトヘトになって探し・・・採れたのは、木の葉の一部の化石と木の枝の一部の化石・・・ほんの僅か・・・帰りも大変で・・・それが最初で最後でした。
現在ではネットが発達し、根気よく採集場所を探し続けているうちに確実に場所が特定できたので挑戦してみました。



化石採集の道具:

・金づち。化石用のものでなくても良いですが、丈夫なものを。
      専用のものは本格的に採集するほど夢中になってからでも遅くない・・・
・たがね。尖ったものは初心者でも扱いやすい。その他、平たがねも。
      1本では抜けなくなる事があるので、2本ある方が良いようです。
・軍手。意外と重要です。
      初めて訪れた場所は足場が悪く、貝の化石が無数に突き出ていて・・・
      バランスを崩した時に、飛び出ていた貝の化石で手をザックリやってしまいました。
・防護メガネ。場所により必要です。
      硬い石を叩くと細かな破片が飛び散るのであった方が良いのです。
・保存する物。沢山のビニール袋、ティッシュや新聞紙、大きめの容器など。
      沢山採ってそのまま一つの袋に放り込んではいけません。欠けたり割れたり・・・
・その他。帽子や飲み物。長袖・長ズボンなど・・・場所や季節により、検討してみて下さい。





採取場所:
ここが肝心・・・どこでも掘ればでるものではない・・・当然、私有地を勝手に掘ってしまわないように注意!



層になっているので・・・だから地層と呼ばれる・・・
沢山埋まっている層と、少ない層、全く見つからない層があるので、まずは見分けます。
もちろん、沢山ある層を狙います。だいたい、その様な層は既に掘られているのでとても分かりやすい・・・
層だけでなく、足元に化石が落ちていたり、落ちている石の中に化石があることも多いので忘れずに・・・

※限られた化石採集地は、一度崩してしまうと、決して元には戻せません・・・
 節度を持って、必要最小限に。



採集した化石のクリーニング:

今回採取した場所の地質はとても柔らかい砂地・・・これは楽でした。



今回採集した化石のほぼ全て。
砂だらけですが、ある程度砂を残したままの方が運搬中に欠けてしまわないと思い、そのままお持ち帰りしたものもあります。



水に浸けながら歯ブラシで優しく汚れを落としました。
2枚貝で生きたままの状態だったもの・・・閉じているものは、中に砂を残したままの方が、却って良い感じです。
薄くなってとても脆いものもあるので、集中して丁寧に・・・一度に済ませようとすると雑になるので、毎日、少しずつ気長にやって行きます。



採集した化石の補強:



化石の状態によって色々な方法がありますが、簡単シンプルな方法・・・
木工用ボンドを水で薄めて表面に塗るだけ。
5倍程度に薄めたものを数回塗るのが良いようです。



木工用ボンドと言っても成分が違っては意味が無い・・・
成分が、酢酸ビニル樹脂となっているものを使います。



薄めた木工用ボンドを塗って乾かしているところ・・・
薄いためかテカテカにはならず、想像以上に採取したままの雰囲気が残ってます。
薄い貝殻やヒビの入った貝殻だけを塗るつもりでしたが、子供が参戦してしまい・・・結局、ほとんど全て塗ってしまいました。





ここからはコレクション・・・もちろん私はド素人です。
種類の同定は現在生きているもので調べています。



●渥美半島・高松で採取したもの

ここは渥美層群と呼ばれる更新統の地層(約60〜12万年前)です。




〇二枚貝





マテガイ。
とても沢山見掛けましたが、どれも割れていたり、完全な状態で取り出すのが難しい・・・
下の写真のように、生きていたのか、2枚揃っているものも見つかりました。






キヌタアゲマキ。
横に長く厚手の殻で筋が明瞭。






トマヤガイ。
16本程の強い放射肋が片側に偏っています。






不明。
見事なまでの直線・・・片側はほぼ90度の直角。とても特徴的。殻は比較的厚いです。






チヨノハナガイ。
2枚揃ってます。筋が強い。






クチベニガイ。
片側への偏りが強く、先が尖ってます。




上の2つを並べたもの。やはり別種だと思います。







不明。
殻は厚めでこんもりと盛り上がる。片側にやや偏る。






不明。
殻が厚くこんもりと盛り上がる。こちらは偏らない。






不明。
縦に長く湾曲。
一般的なザルガイよりも筋が細かく、ミノガイよりも湾曲しています。情報が少なく同定できず。






オオトリガイ。
片側に偏り、扁平。






アサリ。
これは間違いようがない・・・特徴的な様々な模様は消えてます。






ハマグリ。








サギガイ?
片側に若干、ひしゃげています。そこで呼吸をするのでしょう・・・




不明。
殻は薄く扁平。




並べたもの。
似ているが形が違う。






不明。
一般的な形状ですが、殻は薄く光沢あり。






不明。
丸い。






トリガイ。
殻は厚め。






イタヤガイ。
可愛い形です。殻は比較的薄い。




不明。






カキ類。イタボガキだろうか。






カキ類。ネコノアシガキ。
とても沢山見つかりました。



〇巻貝他





ヤツシロガイ。
右上のカラフルなものは、海岸で拾った現在の個体。
沢山見掛けましたが綺麗なものは少ない。






ツメタガイ。超小型。




キサゴ。
小型のヤドカリが超大量に・・・そんなイメージしかない・・・




ウミニナ。
手前はホソウミニナか? 奥はイボウミニナ?






イトカケガイの仲間かな?
表面に細かな筋が沢山あります。






不明。
殻口が長い。






ヤカドツノガイ。
断面は角ばってます。






ツノガイ。
断面は丸い。


〇甲殻類他





カニかヤドカリか・・・スナモグリか・・・のツメ。
フジツボの破片も似ているものがありますが、これらは違います。






アカフジツボ。





不明。
これもアカフジツボ?






カシパン類。
ヒビが入っているので、土ごと・・・恐くて表側が見れない・・・ちょっと力を入れると恐らく崩れるでしょう・・・
表側の模様が特徴的。






ヘビガイ。




海綿?
ヘビガイの下側周辺のツブツブのもの。小石に着いてました。




コケムシ類。
ヤツシロガイに着いていたもの。一つ一つは丸い。





コケムシ類。
ヤツシロガイに着いていたもの。一つ一つは長い。








これが全く不明・・・
貝?甲殻類? 私のまだ出会っていない生き物でしょう・・・
表面の凹凸にとても特徴があります。





●磐田市豊岡(旧豊岡村)

私が中学生の時、担任の先生が豊岡村の河原で木の葉の化石が採れる・・・と言われ、自転車で延々何時間掛ったか・・・適当な所で探したら破片ですが、見事に見つけ、大喜びしました。
時は流れ・・・グーグルで当時の場所を探しても景色が変わり、記憶も薄れ場所が分からない・・・
今回は一か八か・・・一雲済川の河原の石が見える場所をグーグルで探して行ってみました。

今回は僅かな時間しか居られなかった事もありますが、破片ばかりでした。
雨後に増水していると採集出来ないと思われます。






木の葉の一部。
葉脈が斜めに一番下から4本見えます。




木の葉の一部。
太い葉脈が一本、そこから分かれる葉脈が右上に2本と・・・左下は葉脈に沿って欠けている感じです。




中央、木の葉の一部。左側は不明。
何枚か撮影しましたが、写真では分かり難い・・・横になっている黒い葉脈から下に1本枝分かれしてます。




木の葉の一部。
太い葉脈が横に一本、そこから上に数本枝分かれしてます。




木の破片。
沢山ありますが、どれも破片・・・こんな石はあちこちにゴロゴロありました。




木の一部。
細かな繊維状のものが見えます。





●佐鳴湖(浜松市西区大平台)

佐鳴湖から歩いて数分の場所に化石の採れる場所があると知り・・・ネットで情報を探したら1枚の写真を見つけ・・・グーグルマップで同じ景色になる場所を探したら、見つかりました。



この場所は川岸で遊歩道になっている場所のすぐ隣。
整備されている場所なので、最低限の採取に控えましょう。



唯一見つけた貝殻。幅1cm程度。



左下に開いた2枚貝。右上の物は左下の貝の上側をひっくり返したもの。



貝殻!? 甲殻系!?

ごく短時間、道具無しで少しだけ・・・
貝殻などそのままのものは見つからず・・・貝殻は溶けてなくなり、残った“跡”ばかりでした。








 

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