サバイバルの本に、一晩で簡単に味噌が出来る!! と書いてあり、ずっと気になってました。 やはり作ってみるならダイズ・・・ですが、手に入る豆を考えたら、ダイズの原種であるツルマメに行きつきました。 季節は初冬(11月上旬)、意外と熟すのが遅かったです・・・やっと・・・味噌作りのためにツルマメを大量に採取しました。 余談ですが、ツルマメは小豆の原種であるヤブツルアズキとは異なり・・・手で揉んでも莢から実がなかなか外れず・・・ひとつひとつ手で掻き出します・・・大量に豆だけ集めるにはいつも苦労します。 まずは、サバイバルの本に載っていた一夜みそを作ってみます。 同じ様なものに陣立みそと呼ばれるものもあるようです。これは、戦に出かける前に仕込み、現地に着く頃には出来ているものです。 2016年11月。 味噌作りのために大量に採取した豆。一粒は3.5mm程度です。 ゴミが少し混ざってますが、振るって豆だけを使います。 一昼夜、水に浸けました。多少は水分を吸ったかな!? 弱火で3時間ほどコトコトと煮続けました。 汁が真っ黒で何も見えない・・・ 茹であがった大きなものから、まだ茹であがっていない小さなものまでまちまち・・・でしたが、約3時間ほどですべて大きくなってました。
その他の材料も投入します。 豆2:麹2:塩1の割合です。 これを砕いて混ぜるのですが、ビニール袋に入れる方が、すり鉢を使うよりも雑菌が入りにくいと思い、この方法に。袋の上からたたいて砕きます。 散々叩いた後・・・ ゴルフボール程度の大きさに丸めたら、ワラや布巾などで包んで常温で一晩放置します。 今回は・・・ 今は大分気温が下がった12月・・・湿度も低いからっ風・・・ 鍋の底に水を張り、その上にお皿、キッチンペーパーを乗せて、味噌を乗せました。 極弱火でお湯にしたら放置。中はしばらくサウナ状態でしょう・・・ 一昼夜後。 見た目ほとんど変わってません・・・??? 味噌・・・なのか!? 散々叩いたのですが、潰れていない豆も見えます。(写真の明るい茶色のもの) 一昼夜後。お湯で溶いて頂いてみました。 塩を加えてるためか・・・それほど悪くない・・・ただ、これが味噌なのかどうか・・・ 味噌とは!? ・・・ふと、素朴な疑問が・・・食べれたので成功!? カサガイの味噌焼き。 作った一夜味噌を冷蔵庫に入れて3日後。 磯で採取したカサガイに付けて焼いてみました。 美味しいです。市販の味噌とどっちが美味しかったかな? 豚肉の生姜味噌炒め。具は豚肉と玉ねぎ。 一夜味噌を作った後、冷蔵庫で20日近く保存したものを使いました。 調味料として、生姜、料理酒、砂糖微量を使ったからか・・・美味しい!! とても美味しいのです。 思った以上に沢山あり・・・ 残りは一夜みそにせず、ネットで見つけた普通の味噌作りの方法にしてみようと思いました。 一夜みそは空気に触れさせて作りますが、手作り味噌は空気に触れないように密封して10ヶ月〜1年程度常温で放置して作るようです。 このまま大丈夫か・・・手探り状態なので、成功しても失敗しても良い経験になるでしょう・・・ 約1年後。 上で作った味噌を冷蔵庫で1年間寝かせていました。 (夏場は室温35℃にもなるので、怖くて出来なかったのです・・・) 茹でたノビルに付けて頂いてみました。 作った当時よりも確実に味が馴染んで美味しい!
ここからさらなる実験。 今年新たに作った味噌作りで残った麹・・・どうやって使おうか・・・ 1年間寝かせて置いた味噌にさらに追加で混ぜてみたら!? さて・・・ ツブツブの残っていた味噌は擂粉木でさらに丁寧に潰してから麹を混ぜてみました。 残っていた麹全てと味噌全てを使い、量は1:1程度となりました。 12月末に新たに麹を追加して、今は、4月上旬。3ヶ月を超えました。 さて・・・食べれるのか!? 磯でワカメを採取したので、シンプルに味噌汁にしてみました。 これは悪くない・・・普通に美味しいです。 甘酒のように細かなツブツブがありましたが、とても柔らかく食感に全く影響しませんでした。 最初から丁寧に完璧に仕上げたら市販品を超えるかも!? 残ったコンニャクを味噌で炒めてみました。 こちらも普通に美味しいです。 2017年12月。 上の味噌作りの翌年。 またまた採取して前回の課題を解決し、さらに良い味噌に・・・出来るかな? 普通の味噌作りでは1晩水に浸けるとありますが、このツルマメは5日間水に浸けましたが、水を吸って膨らんだのは、僅か数個だけ・・・これはダメだ。 味噌作りにも使われる圧力鍋を今回は使いました。 加熱時間はネットで見つけた幾つかあるなかで、もっとも長い30分にしましたが、結果、もう少し長くても良かったです。 豆を擂粉木で丁寧に潰したら、予め混ぜて置いた麹と塩を合わせたものを加えてさらに良く捏ねます。 塩は豆の量の1/3。 豆と麹は1:1。 熟成させるには27℃が良いようです。 気温が低いと時間は掛かりますが、熟成はできます。 12月中旬。完全密封したら数か月放置。 約7か月後。春になって暖かくなってきた頃からは冷蔵庫に入れてました。 初めは潤いがあったのですが、熱によるものか、水気が無くなってパッサパサ・・・ 今回は麹のお米が目立つ・・・成功!? 失敗!? 頂き物のナスに。 これは美味しい!! だったら成功!? まだまだ続く・・・ 2021年1月。 2021年、再び・・・ほんと、何度も♪ 混ぜたらビニール袋に入れて常温放置しました。 作ったのが1月上旬、今は・・・6月中旬・・・約5ヶ月後です。 なぜ、こんな中途半端かと言うと・・・超柔らかい・・・ 初めの頃は手応えがあって、だんだんと柔らかくはなっていたのです・・・ 発酵してるから当然!と、思いながら・・・ただ、ここ数日、真夏日になったりしてやけに暑い!! ふと、思い出して・・・大丈夫か!? と、触ってみたらグズグズだったのです。 あまりの柔らかさに、これはやばい!! 味噌の柔らかさじゃない!! 味噌汁。 直ぐに豆腐を買ってきて味噌汁に♪ 袋から出したら、なんとか無事か・・・が!! 一部はほんと、ドロッと、ネチョッと・・・ぷるぷるの水あめみたいに!!!!! これはあかん!! と、思いながらも諦めきれず・・・ 豆腐だけは頂きました。結果、無事、お腹は壊さず・・・ それはさておき・・・ やはり、熟成し過ぎた風味でしたが、味&風味は全然悪くありませんでした。 これでは語弊があります・・・“熟成し過ぎなければ”、美味しかった、“はず”と、思えるものでした。 毎回毎回・・・なぜか・・・ほんのちょっとずつ失敗し続ける・・・永遠か!! 次こそは!! 2022年1月。 またまたまたまた♪ 混ぜて密封したところ。 3ヶ月後。気温が20度を超える様になってきたのでこの辺で・・・ ウィンナーに付けて炙り。 味噌汁。 前回の様にグズグズにはならずになんとか・・・ 見た目もそれなりに良さげで、味もまあまあ・・・ ただ、塩味が尖って感じる・・・まだまだ熟成しきってない感じなのです。 夏になると室温が32度〜煮物をやると40度近くにもなるんです・・・と、言う事で、この後は冷蔵庫で保存し、ゆっくり熟成させて行きます。 今年の秋〜冬には、どうなっているのでしょうか♪ 翌年1月下旬。作り始めて1年後です。 ブタコマと大根の炒め物。 これは、当初の塩の尖り具合も収まって食べやすくなってました。 ただ・・・どうも塩辛い・・・塩分がちょっと多めかな!? と、言う事で・・・ 右が手作り味噌。左は、田舎味噌と普通の味噌・・・ちょいと少な目なのは、冷蔵庫に残ってた最後・・・これで全部だったんです・・・ これを全て混ぜ合わせる!! 混ぜ合わせた味噌♪ これは普通に市販の味噌っぽい♪ フキノトウを採取したので、バッケ味噌にして鳥肉を炒めてみました♪