サバイバル節約術


番外編 〜道具〜



ナイフ、コップや皿、箸などは、別の項目でやっているので、ここではそれ以外のものを紹介します。




石皿と磨石(すり石)。
縄文時代の遺跡から良く出土するようです。
石皿の素材は安山岩や砂岩が多いです。

川原をあちこち散策し、ある程度の広さのある石を石皿とし、持ちやすい手頃な丸い石をすり石にしました。
今回見つけたのはどちらも花崗岩でした。
偶然に僅かに中央が凹んでいますが、まだまだ浅い・・・これは使い込むほどに遺跡から出てきたものに近づいていくでしょう。
サバイバル生活をしていると・・・どうしてもフードプロセッサーでは手におえない状況が発生するのです・・・昔ながらの生活には、やはり、道具も昔のものが向いていました。




乾燥させたヘビ肉を砕いた時の写真。
硬くて繊維が強いので、フードプロセッサーは役立たず・・・川原で拾った石皿とすり石を使えばこの通り・・・見事、粉末状にすることができました。
コツコツと叩き砕くように使いました。

今回手に入れた石皿は花崗岩のため・・・表面は滑らか・・・叩いて砕く作業にはとても良いのですが、磨り潰す作業にはあまり向いていませんでした。
磨り潰す用の砂岩の石皿も探してこようか・・・




砂岩の石皿。
これは2年程まえ・・・石の様にカチカチになったドングリを砕くのに使った時の写真。
磨り潰して落ちた粉を受け止めるために買い物袋の中に石皿を入れて作業しました。
残念ながら・・・当時はこの後も必要に迫られる状況が起きるなど思いもよらなかったので、ドングリを粉にしたらその場に置いて来てしまいました。あの場所にまだあるかな?




すり石No.2。
直径20cm少々。私にとって大きさ&重さが丁度良い。
表も裏も凸凹があって不安定&すり難い・・・のですが、自然のものなので当然かな?
使い込みながら形を整えて行く事ができる!?




拾った時の写真です。
砂岩で長さ40cm、厚み6cm程もあり、とても重い・・・
パッ見ではそれらしいのですが、表面は凸凹・・・このままでは使えません・・・



何度も部屋で削ってました・・・あちこちに石の破片が飛び散って大変!
写真はそこそこ削った後ですが、まだまだ・・・大分削らないと使えない・・・
今日一日、ずっと削りまくって窪みを作ってしまう予定で河原へ・・・重い!!



朝から昼食以外、休みなくずっと削り続けて・・・午後2時半・・・やっと!
石の破片が目に入らないように保護メガネを掛け、手が痛くなって途中から手袋をはめ、結構な高音なので、耳にティッシュを詰めながら・・・ただただひたすらに・・・カンカンカンカン・・・やり続けました。



2017年末。感無量・・・夢にまで見た砂岩製の擦り石が出来ました。
まだまだザックリとした作りなので、これから数年間使い続けて仕上げて行きます。



2022年12月30日。
以前の苦労もやっと忘れ・・・もっと窪みは深い方が使いやすい!!
年末、やる事なくて・・・再び!!
朝10時から午後4時まで、昼食の僅かな時間以外、ずっと敲き続けました。
全体的に1mm程度は削ったのと、中心部は2mm程は削れたと思います・・・
6時間掛けて、そんだけ!! 腕痛い!! 関節がジンジンする!! 数日後・・・大丈夫か!?




川原を散策していたら・・・何かある・・・
“ひょうたん”みたい・・・だけど・・・くびれてない・・・通りすがりの猟師さんが、“ゆうがお?”とか・・・
家に帰って調べたら、“ひょうたん”と“ゆうがお”はとても近い存在でした。
食用に適さない“ひょうたん”から食用にもなる“ゆうがお”が分化したようです。
ひょうたんは、アフリカから伝わったもので、写真の様に丸い形のものが多く、日本で良く見られるくびれた形のものは、世界的には珍しいもののようです。




開けた場所にて撮影・・・しもぶくれ・・・どっしりとして存在感があります。



中がどんな感じかドキドキしながら開いてみたら・・・
当然、カラカラに乾燥してましたが、所々にカビのなごりが・・・これも当然か・・・

何に利用しようか散々悩んだ挙句・・・
ネットで調べると炭入れや、お面、小物入れなど・・・あまり興味が湧かず・・・
やはりアフリカで今も使われている容器として・・・丸い形も雰囲気があって良いです。



やや上方でカットし、サンドペーパーの100番で外側も内側も丁寧に磨いて汚れ落とししました。
写真はアフリカではありませんが、開けた草原が良く似合います・・・

水を汲んだり・・・牛などの乳を受けたり・・・度数の低い大量の酒を注いだり・・・そんなイメージ・・・

試しに水を汲んでみましたが、1滴も漏れず、十分に役立ちます・・・が、使う機会が今のところ見当たりません・・・まずはオーソドックスに小物入れとして使ってます。





シュロ。私の周りでは3本だけ見た事があります。
この表面の繊維は耐水性があり柔軟で丈夫。
今回は箒を作りたい!!



皮は交互にシッカリと・・・編み込まれたようになってます。
これをほぐして、汚れを洗い流してから使います。



柄にはシュロの繊維を縛り付けるための溝を彫ってみました。
普通はクギを打って固定するのですが、勝手に変更・・・大丈夫か?

シュロの繊維は洗って少し湿った状態で並べたら、柄をのせて・・・



グルグルと巻いたら銅線で縛ります。
かなりシッカリ固定できたので、これならばクギなど不要でした。



銅線で巻いた部分の上から折り返したら、その上からまた銅線で縛り付けます。
銅線の先が出ていると危険なので互いにグルグル捩ったらシュロの繊維の中へ押し込んでおくと良いです。



柄の先端にも同様に切れ込みを入れたら、カラムシの繊維を撚ったヒモで輪を作って結びました。
さらに・・・縄文時代の遺跡から出て来る木製品の遺物には凝った装飾が多い・・・私も触発されて少しだけ模様を彫ってみたのでした。
縄文式のMyホウキ。今更ながら・・・チリトリも欲しい・・・





河口に近い河原。
ここにはいつも色々な流木が流れ着く場所となっています。
巨大な木が根こそぎあちこちあったり、何に使われたのかいろいろな板も沢山あります。
写真に立てかけてある木が今回頂いたもの。
直径20cm、長さ90cm少々あります。腐ってなく、表面の皮が剥けてスベスベ・・・これは!



汚れている両端を切り落とし、ど真ん中で2つに切り分けました。
高さ44cm。中心部はまだ綺麗な色でとても良い木の香りが広がりました。
これは細工用の作業台としてこれから使います。





ひとつ上のもの・・・直径20cmの丸太をイスにしてみたら・・・倒れやすい・・・もっと太いものを探していたのです。
今回見つけたのは海岸に流れ着いた直径35cm、長さ1.5mはあるもの。水を満タンに吸って激重!!
動かせないので、ここで切りました。
失敗したのか何なのか・・・中央付近に少し切れ込みがありますが、この近くで切りました。



やっと!! 切り落とした写真。
これを持って帰り、もう一方はいつか・・・などと考えていたのですが・・・これでも激重!!
40Kg以上ありそうです。
何とか転がすことは出来たので風裏まで運んで・・・そこでもう一方を切ったのです。



直径35cm、長さ45cm。イスです。
これならば何とか肩に担げましたが重い・・・持ち帰ったら部屋で使いながらゆっくり乾燥させます。





こちらも河原で見つけた流木。
これはまだまだ枝の先。この左下の方・・・ずっと先に根まである大きな木でした。
今回頂いたのは写真中央から左下に向かう部分のみ。



木槌。
草を叩いてほぐす時などに使いたい!
ネットで検索しても木槌ではハンマー型のものばかり・・・この形が私は好きだったのです。
きぬた・・・昔、洗濯したものを柔らかくするために叩いた道具。貝のキヌタアゲマキを見つけた時にそんな道具がある事を初めて知りました。これに似てる。
藁叩き・・・稲を叩いて実を落とす道具があったような・・・調べたら藁叩きで見つかりました。まさに!!
そんな名前はさておき・・・硬すぎない木で叩いてほぐす道具。
これが必要になって作ったのです。
またまた縄文時代っぽく・・・柄には縄模様や8の字の紐をイメージした模様も滑り止めを兼ねて彫ってみました。





厚み1cmで何となく雰囲気が良かったので拾って車の中にずっと放置して・・・その存在を忘れていました・・・



一枚板なので若干の湾曲。



えいやっと・・・切ったら、ただひたすら削るだけ。



ちりとり。
シュロの皮でほうきを作ったのですが、ちりとりが無いのに気付き・・・何でどうやって作るかずっと考えてました。
そんな時・・・ふと・・・自分の車の中に素材が・・・
床との接地面は真っ直ぐ、そこからゴミを取り込みやすいように滑らかに、ゴミを受け止めるために奥には窪みを付け、こぼれないように周辺に枠を・・・長さ20cm、幅13.5cm。
狭い部屋なので掃除機をわざわざ出すのは牛刀・・・いつも100均で買った小さなホウキとチリトリを使ってサッと掃除して終わり! 簡単&楽ちん。 そんな事から小さくても良いと思って作りました。
写真では分かり難いですが、やはりいつもの・・・模様も彫って雰囲気良く・・・ただ、使ってみたら、ちょっと小さいか・・・手ざわり最高。





中央が大きく凹んだ石。
これは!!  こんな奇跡的な形の石がそのまま存在するなんて!!!
手前側がパックリ割れているのが少々残念ですが、使う分には問題ない!
木の実を砕いたり、磨り潰すのにうってつけ♪





ススキでホウキが作れると知ったのは、数年前・・・
時期が過ぎていた・・・実用的とは思えなかったなどなどの理由で・・・やっと♪
ネットで調べると、ほんと沢山ヒットします♪
4〜5年は使えて、想像以上に実用的なもののようです・・・
写真は、河原で採取したオギです。(ススキではなく、近いオギでも作れるのです。)

今日は一日で作ってしまうつもりで、いざ♪
可能な限り、種が飛んだ後の穂を採取します・・・
種が残っている場合は、丁寧に除去しましょう・・・さもないと・・・使えば使うほどゴミだらけになるホウキに・・・

穂をまとめるにはヒモが必要・・・一番簡単なのはテープを使ってしまう事。
一番楽♪・・・が、私はやっぱり、サバイバル♪ ←意味不明♪
ヤブマオから繊維を採取してみました。写真中央。



今は12月下旬。カラッカラになったヤブマオ・・・既に時期を過ぎすぎて・・・繊維を取るなど無理だろう・・・試しに・・・
それが! 朝露でシットリしていたのにも助けられ・・・想像以上にシッカリした繊維を採取できました。
写真は、そんな繊維を撚り合わせて作ったヒモ・・・長さ2ヒロ(約170cm×2)ほど。
これが、信じられない程の強さ!! 両手で力一杯引っ張っても全く切れない!!
弓の弦に使いたい♪との衝動を抑えながら、ただのホウキを縛るヒモとして使いました・・・



ホウキの芯となるものは無くても良さげだったのですが、軽くて丈夫なセイタカアワダチソウの茎を、その場で採取して使って見ました。
荻は3つに取り分けたら・・・いざ♪ 結ぶだけ♪



オギのホウキ。
穂先のオギの他、持ち手の芯にセイタカアワダチソウ、縛るのにヤブマオの繊維を使いました。
製作時間は、4時間程度だろうか・・・途中お昼休憩も挟んで、作りました♪
一番時間が掛かったのは、ヤブマオから繊維を取ってヒモを作る工程・・・どれだけ必要か分からず・・・
適当に採取した繊維全てをヒモにするのに、1時間以上は費やしたと思います。

ここで余談・・・穂を縛るのに、カッコイイ縛り方もネットで見つけたのですが、現地に着いた時には既に忘れ・・・結びは我流・・・その場の思い付き・・・オリジナルです。



残った穂でもう一本!
ひとつ上もそうですが、穂は適度に切り詰めても良いのです。
使い難ければ、切ります♪









 

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