サバイバルと忍者・・・現代の特殊部隊もサバイバルとは切っても切れない関係・・・ 当然、当時最新の知識や技術を駆使した忍者もサバイバルの技術がありました。 余談ですが、私の苗字が“服部”なので、子供の頃から忍者に興味がありました。 ここでは、忍者に関連するサバイバルの記事を残します。 糒(ほしいい): 炊いたお米を乾燥させたもので、約20年もの保存ができ、とても軽量なのが特徴。 昔の武士や忍者が携行していただけでなく、現在では非常食としても注目されています。 商品として販売されているアルファ化米は同じ原理で糒に近い存在です。 米以外にも粟(あわ)や黍(きび)でも作られました。 作り方: 炊いたお米を水で洗った後、天日でカラカラに乾燥させるだけです。 気温が低く乾燥している冬が一番良く、梅雨時は避けます。 もち米を使う場合は、蒸して使います。 食べ方: 水で戻す(約1時間)や、湯で戻す(約30分)ほかにも、炒めたり、油で揚げて“おこし”にしたり、粉末にしてお菓子にもされました。 非常時には水と一緒にそのまま口に入れたり、水もなければ糒だけをそのまま口の中へ入れて食べます。
炊いたご飯です。写真は冷や飯。 水で洗ってヌメリを取り、パラパラにします。 天日に干します。出来るだけくっ付かないように広げて・・・ 翌日。カラカラです。 8日後。カラカラのカチカチ・・・ ツブはこんな感じです。 超マクロ撮影。 透明感があり、まるで氷砂糖のようです。 かさ張らず、とても軽量なうえに、20年も保存できるので、家庭内だけでなく、職場や車の中にも・・・保存しておけばいつか役に立つ時が来るかも知れません。 ・・・やはり作っただけでは中途半端・・・と言う事で・・・実食!! そのまま口に入れて唾液で柔らかく・・・そう簡単にはなりません・・・なかなか厳しいものがありました。 そこで、今回は糒(ほしいい)を持ってサバイバル・・・昼食にこれを食べてみるつもり・・・ 今は糒を作ってから4ヶ月後です。 まずは竹を切り出して容器を作ります。 写真は撮影用に縦に切ってみました。 サバイバルで見つけた食材・・・アク抜きせずとも頂けて、風味のあるもの・・・セリを見つけました。 竹の容器にカラカラの糒を投入し、その上にセリを載せ・・・熱湯を掛けたら切り取ったもう一方の竹でフタをします。 45分ほどして開いた所。 写真のように糒は水を吸ってふっくらとしていました。 水面ギリギリだった極一部だけはやや硬かった・・・やはり、竹は筒状にした方が確実です。 風味良いです。ただ、手作りの塩を持ってくるのを忘れ・・・ちょっと残念・・・極微量でも塩味が加われば、これは相当に美味しかったはず。 これは十分実用になります。 地震などの災害に備え、あちこちに保存しておくといざと言う時に役立ちます。 撒菱(マキビシ): 忍者の武器(道具)として、手裏剣、忍者刀、苦無などと並んで有名でしょう・・・ 逃げる際にばら撒いて、敵を足止め(もしくは減速)させるのです。 サバイバルツールは装備を最小限にするために、ひとつで複数の機能を持たせたものが存在します。 このヒシの実も、撒菱として使うだけでなく・・・当然、非常食にもなりました。 同じヒシの実でも撒菱として使えない形のものもあります。 写真はコオニビシと思われるもの。 適当にバラ撒いても必ずトゲが上を向きます。 兵糧丸(ひょうろうがん): 忍者の携帯食、非常食です。 食べたら何日も過ごせるとか・・・過度な期待はしないように・・・忍者アニメの“ナルト”にも良く出てきます・・・ 実際には、その材料は地域・人により、とても様々・・・ひとつのサイズも親指サイズからおにぎりサイズまで・・・ 使われた材料: うるち米、もち米、はと麦、晒米(水で晒した白米)、蕎麦粉、キビ粉、はったい粉、米粉、葛粉 鰹節、干し魚の粉末、梅肉、松の実、すり胡麻、煮て干した野菜の粉末、人参、山芋、シナモン、蓮の実・肉、 蜂蜜、砂糖、きな粉、甘草、ゴマ油、菜種油 ※以上を全部使ったわけではありません。 今回私が使った素材は、 写真右手前より時計回りに、すりゴマ、にぼし粉末、ニンジン細切れ、きな粉、カツオブシ。 手元にあったものを使いました。 これらに、はちみつ&砂糖少々にだんご粉(もち米・うるち米)を素材と同量程度、水で耳たぶ程度の柔らかさになるようにしました。 にぼしやゴマなどはすり石を使いました。川原で拾ってきたサバイバル生活の必需品。 役立たずのフードプロセッサー(安物)などより、今の生活にはこちらの方が断然便利・・・ 水を加えて捏ねたもの。 茹でて出来た団子を一晩乾燥させたもの。 見た目は美味しそう・・・肉団子のようにも見えます・・・ ここからさらに・・・遠火で乾燥させました。 とても天気の良い日・・・湖畔にて兵糧丸の昼食。 ちょっと切迫した感じのない・・・“のほほん”とした雰囲気ですが・・・ 表面はカラカラ(弾力はあるのです)で、中身は・・・もちもち・・・ 水分も調味料もなく、このままモグモグと・・・頂きましたが、悪くない・・・どころか・・・普通に美味しい。 若干の甘味もあり、良く噛んで頂くほどに味わいがありました。 あっと言う間に全て食べてしまいました。 今回は直径3cm程度のもの9個でしたが、昼食として全く問題なく、その後も空腹に悩まされることもありませんでした。