クマムシ・・・その特殊能力のため、地球上で最強の生物とも言われます。 番外編の“へんな生き物”にも書きましたが、クマムシには特殊能力があります。 乾眠状態(樽型)になった時には、 150度の高温にさらされても大丈夫。 絶対零度(−273度)でも大丈夫。 真空でも大丈夫。 (宇宙空間でも平気) 9年間の乾燥状態でも大丈夫。 75,000気圧でも大丈夫。 (深海1,000気圧でも平気) 75万レントゲンでも大丈夫。 100年以上も生きられる。 ・・・などの凄い能力があります。 ・・・これは興味津々・・・やってみたい・・・ 採取編: 写真は、川の堤防に生えていたギンゴケ。 ギンゴケはその名の通り、乾燥している状態では白っぽく見えるので分かりやすいです。 堤防の6割程度の高さの場所・・・年に数回あるかないか・・・かなり増水したら水中に入ってしまいそうな場所・・・ そんな堤防のコンクリートの隙間に生えていたギンゴケです。 今まで散々・・・色々な場所で色々なコケを採取して調べましたが見つからず・・・やはり、もっとも有名なギンゴケを採取するのが手っ取り早いです。 抽出編: 適当に千切って水に浸けただけ・・・ 上から光を当てて、クマムシを下に集める方法もありますが、何もしてません・・・ 一晩放置したらコケを取り除き、底の方に溜まったものを調べるだけです。 一晩放置する意味は、乾眠状態のクマムシたち全てが起きるための時間です。 探索編: もっと良い方法があるかもしれませんが、私は底の広いトレー(写真はツマミの入っていたプラケースのフタ)に調べたいものをザザーッと注ぎ入れただけ・・・ そのトレーの横から光をあてると分かりやすいです。 写真のほぼど真ん中に細く白っぽくやや曲がったものが見えるでしょうか・・・これがクマムシです。 老眼でなければ・・・なんとか肉眼で見つけることが出来ます。 トレーを軽く揺すると・・・小石は動かず、クマムシはゆらゆら〜この方法も分かりやすいです。 上の写真を拡大したもの。実際の大きさは1mmよりもやや小さいかな。 この形と色合いが認識できれば・・・次々に見つかります・・・ こっちにも・・・ 写真中央のやや右と左に2匹居るのが分かるでしょうか・・・ これがわかれば、あなたもクマムシ捕獲のレベルがアップしてます。 30分〜1時間程度かな? 気絶!?しているようで、時間が経たないとピクリとも動きませんでした。 クマムシっぽいものを見つけたら、虫眼鏡やルーペを使っても良いでしょう。 ルーペは虫眼鏡のように使っても良いですが、目に当ててトレーに顔を近づけてピントを合わせる方法にすると、広範囲をザッと調べることもできます。 見つけたら採取するだけ・・・私は100均で数本入ったスポイトを使ってますが、これで十分です。 観察編: クマムシ。 クマムシにも種類があり、そこまでの同定は私には出来ません・・・爪の数など・・・小さなものがもっと良く見える顕微鏡がなければ難しいです。 モゾモゾ、ノソノソ動く姿が面白いです。顔がもっと良く見えれば可愛いかな? 実験編: スライドグラスに載せたまま・・・観察しているうちに乾燥してきました・・・ 何かを察知したのか・・・まるまって動かなくなってきました・・・ 写真はまだ水分が残っている状態。 完全に乾燥して一晩経った翌日の写真。
水を加えて3分経ったら食べれる・・・しばらくしたら動き出す・・・ 水を加えた直後、モゾモゾと動いてる・・・ストローの袋を縮めておいて、水を垂らすと伸びる・・・そんな事を思い出しました。 だんだんと水を吸って・・・ 元の状態に・・・ 採取したときも動き出すのに30分〜1時間程度必要だったので、そのうち動き出すだろうと・・・ この後、4時間後も全く動かず、失敗(死んでる)と判断しました。 ネットで調べたら、スライドグラスの上での乾燥など、短時間の乾燥では死んでしまうとか・・・ 実際には水分を含んだコケに覆われているため、数時間掛けて乾燥・・・乾眠するのでした。 ネットで調べたら水を含ませたろ紙の上で一晩かけて乾燥させると良いとか・・・ ・・・当然ながら・・・ろ紙など身近にないので、ティッシュかキッチンペーパーか・・・マスクが目に入ったので、今回はマスクを使ってみました。 製品にもよりますが、マスクは思った以上に水を吸わない・・・ 他の素材も同じと思いますが、白いものの上ではどこに居るのか分からない・・・ 上の写真は色合いから・・・中央のものはクマムシだろうか・・・ カラカラに乾燥して数日・・・ 他の切れ端には居ないようなので、メインのこの切れ端だけにしました。 (この上に全てのクマムシを置いたのです。) 電子レンジでチンしても生きているとか・・・ 何分にしようか・・・とりあえず、3分!! 料理など体積の大きなものでは暖まらない時間ですが、とても小さな容器・マスク・クマムシ・・・これでは“あったかいんだから〜♪”などと言ってられないはず・・・全滅かも・・・不安がよぎります・・・ 完全に熱が冷めてから水を入れてみました。 当初から懸念していた・・・肝心のクマムシが何処に居るのかわからない・・・ マスクの切れ端の上をルーペで見ても良く分からない・・・マスクの切れ端を水の中で何度もジャブジャブ・・・何度も繰り返して見つかったのはこの2匹だけでした。たしか5匹ほど居たはず・・・ 見つかったのは2匹だけでしたが、一匹は水を吸って完全に伸びた状態で微動だにせず・・・翌日もこのままだったので間違いなく死んでます。 残るもう一匹は・・・動いてる!! 当日の1〜2時間後よりも翌朝の方が元気だったので上の動画はこの時に撮影したものです。 5匹中、見つけたのは2匹。そのうち生きていたのは1匹と言う結果になりました。 1匹は死んでいたので、レンジが原因か乾燥スピードが原因かはわかりませんが、生存率100%ではないのはたしかです。 今回の実験では、せっかく目視して採取した個体が樽状態にするために、何処に居るのか分からなくなってしまったのは大きな問題でした。 正確な実験結果など必要としていませんが、これではあまりにも・・・ できれば、5匹中、生きていたのが何匹で、死んでいたのが何匹と分かれば良かったのです。 もっと良い方法がないか要検討事項です。