驚異の再生能力が有名です。 プラナリアと言う名前が有名ですが、日本語ではウズムシです。 栄養を運ぶための血管が無く、代わりに口が体の中央にあり、消化管が体の隅々まで広がってます。肛門がないので、残り物はまた口から出てきます・・・ 再生能力: 過去には、1匹のプラナリアを100以上に切り刻んだら、それぞれが再生して1匹のプラナリアとなり・・・100匹以上になったようです。 ただし、切らずに潰してしまうと死んでしまうようです。 また、水温が25度以上になると簡単に死ぬ・・・山の川など綺麗な水に生息してます・・・不死身ではなく、環境の変化に弱いのです。 採取: 山の中など綺麗で冷たい水の中に生息しています。 光を嫌うので石の裏など日陰に居ます。 鳥のレバーが大好きなので、穴を沢山空けたペットボトルなどにレバーを入れて一晩沈めておくと捕獲できます。 今回は日中でも日陰になる橋の下周辺で採取しました。少し離れた場所では1匹も居なかった・・・ 飼育: 夏場の高温に弱いので、低水温を保つためには24時間冷房か、クーラーボックスの中での飼育か、冷蔵庫内で夏眠状態にするか・・・します。 定期的にカルキを抜いた水で水換えを行ないます。 エサは、鳥のレバー、ペットショップで売っているイトミミズやアカムシ、熱帯魚のエサなどが良いです。 とても白っぽく透明な個体。 顔の両側のトンガリが弱い個体。 恐らく自分で分裂したもの。 環境が良いと自ら分裂してどんどん増えます。 モノアラガイの様に・・・表面張力でしょうか、水面を逆さに歩きます。 肉食魚用のペレットに集まったもの。あまり人気なし・・・ 乾燥イトミミズ。 何年も前に買ったもので臭いもあまり無いと思うのですが、これは人気でした。 口は・・・体の真ん中から出ているホースの様なものです。 赤いのは、半生アカムシ。 上のプラナリアは薄茶色の口、下のプラナリアは白い口です。 飛びながら戦闘機などに給油する給油機を連想してしまいました・・・ 顔のドアップ・・・この眼でどこまで見えているのか・・・ アメリカツノウズムシ。・・・だと思われます・・・ 顔の両側のトンガリが強くて目立ちます。 その名の通り、アメリカからの外来種で在来種よりも汚染に強いようです。 山に近い田んぼ脇の用水路で採取しました。 ナミウズムシ。・・・だと思います・・・ 顔の両側のトンガリが弱いです。 こちらは、日本に居る在来種の中でも最も良く見られる種類です。 山の中の小川にて採取しました。 プラナリア。大きいもので約2cm前後。 とても小さな生き物ですが、ハッキリと目が見え・・・あっちウロウロ、こっちウロウロ・・・丸まったり、伸びたり・・・見ていて飽きず・・・可愛くなってきます。 種類にもよりますが、私には動く矢印・・・矢印の実写版・・・と、思ってしまいます・・・ ここからは、切り刻み・・・再生の実験です: 頭・胴・尾の3つに切ったもの。 切り口は直ぐに縮んで小さくなりました。黒っぽい線が出来ています。 切った直後はどの部分も動き回りましたが、時間が経つと、胴と尾の部分は殆ど動かなくなりました。 4日後。 多少、大きくなった気がしますが、あまり変化なし・・・と思っていたのですが、動きが違う。 頭のある部分はずっと進む方向を意識した動きで、その他の部分はあまり動かず、頭が無い(意識が無い)様な状態だったのですが・・・ 気が付くと、頭以外の部分も直進、障害物があれば避けて通る・・・これは頭がある個体に近い動きをしていました。 4日後。これは尾の部分の個体。 拡大しても目は見えず・・・“脳みそ”もあるのかどうか・・・ ただ、動きから察するとシッカリ状況を理解して判断することが出来る様なのです・・・ 9日後。 3つに切ったのですが・・・なぜか、細切れの部分が2つも増えてました・・・自切したようです。 一番大きなものは、ほぼ完全体です。その他のものにも目が・・・ 変な顔になってますが、こんな形でも目が・・・ 小さな体の一部ですが、ここにも目が・・・ 魂(たましい)と言うものが本当に存在するのなら、1匹が別々の個体になった時点でどうなっているのかと・・・ふと思ってしまいました。 ここまでで実験終了。 顔を縦に真っ二つに切ったもの。 切った直後はとても動き回ったので、どれもブレぎみです。 切り口は縮むので、左の顔は右に曲がり、右の顔は左に曲がり・・・顔が重なってました。 切ってから3時間後・・・この程度では直ぐに元の状態になってしまいそうです。 既に殆ど切り口がくっ付いてます。 1日後。 既にほぼ元の状態です。動きも通常通り、スムーズに歩いてます。 4日後。 もう既に完全な状態です。見た目も動きも異常なし。 頭を立てに切ると双頭になるとの情報をネットで見つけましたが、これは、切り口が浅すぎたためでしょうか・・・ 頭を両断されて1日でほぼ元通り・・・凄い再生能力です・・・ 実験終了。 前回、頭を縦に切って双頭のプラナリアにする作戦が見事に失敗したので再度挑戦。 2回に分けて切った・動くので丁度真ん中でない・・・いびつな切り方になってしまいましたが、頭から体のほぼ中央付近まで縦に切りました。 1日後。 ザックリと思い切って、切ったのが良かったのか、簡単にはくっ付かない様です。 数日後・・・頭を縦に切った部分の細いほうは溶けてなくなりました。 (Y字型がI型になりました。) さらに数日後・・・だんだん気温が高くなってきたのもあるかも・・・動かなくなり・・・消えました。 実験終了。 今までの実験から、浅い切り口では直ぐに元通り・・・だと思いましたが、さらに実験のつもりで、体の右から左から交互に切れ目を入れる予定でした・・・ ところが、切ったショックもあり、頭は完全に取れてしまいました。 体は左右から3箇所切れ目を入れました。 写真は切った直後ですが、体の切れ目はすでにくっつき始めた感じです・・・ 頭だけの部分は・・・顔を伸ばしたり縮めたり・・・変な顔になりながら器用に移動してます。 1日後。 当日、元気に動き回っていた頭が見当たらない・・・体に喰われたか、溶けたのか・・・ 気温が23度とプラナリアには厳しい環境になってきたのもあるかも・・・ 体の切れ込みは、ほぼ完治状態・・・ 3日後。 よく見ると先端に目のようなものが見えます。 数日後・・・恐らく気温のせいでしょう・・・溶けてなくなってしまいました。 実験終了。 切った部分はどうも直ぐにくっついてしまう・・・そこで、顔の中央部分を取り除いてみました。 この状態で単純にくっつくと、目の無い頭になってしまいます・・・どうなるか・・・ 1日後。 顔の部分は、切った当日のうちに溶けてなくなってしまいました。 残った体の部分は、やはり・・・だんだんとくっ付き始め・・・“ツノ”の部分が前方に・・・ でも、このままでは顔が無い・・・さて、どうする!? 3日後。 顔のあった部分には白っぽいものが出来始めてます。 1日後よりもツノは左右に分かれてます。 7日後。 無事、再生できて目もありました。 実験終了。 今回は春にプラナリアを採取し(プラナリアと言うものを初めて見た)て、実験を始めたのですが、直ぐに気温が高くなり・・・プラナリアには厳しい環境になってしまいました。水温が25℃になると厳しいようです。 また機会があれば、涼しい時期に採取して再度挑戦したいと思います。 ここからは冬になり寒くなってきたので、またプラナリアを採取し、実験を再開しました・・・ プラナリアの実験を検索すると切る実験は沢山ありますが、刺す発想をした実験がない・・・ プラナリアに近い陸に住む仲間・・・コウガイビルはピンで地面に固定すると自ら傷口を広げて脱出するとの情報を見つけました。 プラナリアではどうなるか・・・ 刺しても直ぐに抜けました・・・実験終了!? 以前に切れ目を入れたときにショックで千切れた事がありました・・・それに近いか・・・ 何度か刺すうちにドンピシャでど真ん中に・・・これは・・・ 2日後も刺さったまま・・・(上手に刺したまま中央に移動しました。) 明るくなると暗い場所へ逃げようと・・・必死に伸びます・・・が動けず・・・ 5日後・・・自ら傷口を広げたと言うより、必死に逃れようと引っ張っているうちに千切れた・・・と言う感じで、ついに脱出していました。 2週間後。 あまり変わっていませんが、このまま少しずつ回復するでしょう・・・ 4週間後・・・恐らく気温が低いためでしょう・・・回復が遅いです。室温10℃。 代謝が遅いから大丈夫か・・・あまりにも実験が長いのでエサをあげたくなります。 6週間を経過し・・・乾燥アカムシを少しだけあげました。 12週間超(約3ヶ月後)。 まだ傷が残っていますが、このまま少しずつ回復するでしょう・・・ 実験終了。 再び・・・双頭のプラナリアを作りたくて懲りずに挑戦・・・ 今回はかなり深く両断できました。写真は口が背側に出て来てます。 翌日。 縮んでますが、普段は短く縮んで小さくなって動かないのです。 シッカリ切れたままです・・・くっ付いてしまわないように、時々揺すって起こしてみたり・・・ 5日後。 大分くっ付いて来てしまいました・・・ファスナーを閉じるようにだんだんと・・・ 注意して観察し、完全にくっ付いてしまいそうであれば、再度切れ込みを入れる予定。
2週間後。 肉眼では見えませんが、デジカメの顕微鏡モードで撮影すると・・・分かるでしょうか・・・ 両断された部分に出来た白っぽい新しい体の部分に小さな黒点・・・目が出来始めていました。 再度切れ込みを入れる必要もなく、これで4つ目になりました・・・これからどうなるか・・・ 4週間後・・・こちらも気温が低いためか再生に時間が掛かります・・・ 6週間を経過し・・・乾燥アカムシを少しだけあげました。 7週間後。 進む途中で反転するかのように、体を縮めて僅かに後退しますが、諦めた時の動き。 進む途中で急に反転し、水面を逆さ歩きしはじめる動き。とてもスムーズな動きです。 12週間超(約3ヶ月後)。 この状態からは変化しなさそうです。 見事、双頭のプラナリアになりました。もう少し2つの頭が離れていた方がカッコ良いのですが、やり過ぎると分裂or消滅するので、取り敢えずここまで。 頭が2つだから脳ミソも2つで喧嘩など・・・もなく、2つの頭は人間に両手があるように、2つの頭を上手に使って探りながら進みます。意識&思考はあくまでも1つの様な動きです。 実験終了。 体を切り刻んでも、正確に片側に頭、もう片側に尾ができる・・・ “ヘッジホッグ”などと言うものが存在し・・・以下省略・・・ 短く切断すると、判断が出来なくなるようです。 6等分では幅がありすぎか・・・とりあえず実験・・・ 2週間後。 全てではありませんが、幾つかの個体は目が出来始めているようでスムーズに動きます。 バラバラにされた各部分も大きくなってます。 方向を決めてスムーズに動く個体は、以前の実験と同様に、小さな黒点(恐らく目でしょう)が出来始めていました。 4週間後・・・これもまた・・・気温が低いので再生が遅いです・・・ 水換えの時に流していないと思うのですが・・・1個体減って5体になってます。 6週間を経過し・・・乾燥アカムシを少しだけあげました。 12週間超(約3ヶ月後)。 どの個体にも目が付きました。大きさは様々・・・この後、だんだん成長することでしょう・・・ 写真は3体しか写ってませんが4匹残ってました。 実験終了。