虫こぶ・・・虫癭(ちゅうえい)とも呼びます。 虫などの他の生き物の影響により植物が反応して出来るものです。 虫こぶの利用は、ヌルデの虫こぶを使った染色や、マタタビに関しては正常な果実よりも虫えい果となったものの方が風味良く、果実酒などで利用できます。 ナラメリンゴフシ。ナラメリンゴタマバチの虫えい。 2年程前だったか・・・ずっと何がなんだか分かりませんでした・・・木の実で検索しても、虫こぶで検索しても見つからなかったのです。 リンゴの様なナシの様な実とドングリ系の葉・・・そのイメージだけずっと頭にありました・・・ ナラ類のメ(芽)に出来るリンゴの様な虫えい・・・タマバチによるもので、その名もナラメリンゴタマバチによって出来る虫こぶなのでした。 ヨモギクキワタフシ。ヨモギワタタマバエの虫えい。 子供の頃から良く見掛けてました・・・が、調べる手段もなく気にしてませんでした・・・ ヨモギに着いてる綿毛状の塊り・・・とても密な綿毛を毟り取ると・・・小さな幼虫が出てきました。 これは、着火材や服に入れる綿としても使えそう・・・ 1月中旬。カラカラに乾燥したヨモギでも問題ない様なので、家に持ち帰ってみました。 2〜3月頃には何匹か居ました・・・今は4月。まだまだポツポツ出てくるようです。 ヨモギワタタマバエ。 こちらは、ヨモギタマバエに寄生するハチ。 ネットであちこち探しましたが名前は分かりませんでした。 飛び回り・・・動き回るので、顕微鏡のカバーグラスを上に乗せて撮影・・・ ヤブレガサクキフクレズイフシ。タケウチケブカミバエの虫えい。 ヌルデミミフシ。ヌルデシロアブラムシの虫えい。 タンニンが集まっているので、これを使って染色をすることが出来ます。 ヌルデハベニサンゴフシ。ヤノハナフシアブラムシの虫えい。 上のヌルデミミフシに比べ、染色にはやや不向きな様です。 9月下旬。これは大きかった・・・中身を見たら・・・ 当然・・・アブラムシが居ました。 ヌルデシロアブラムシ。 ネナシカズラツルコブフシ。マダラケシツブゾウムシの虫えい。 4月下旬。開いてみたら・・・ウジムシのよう・・・幼虫がいました。 ヨモギハエホシフシ。ヨモギエボシタマバエの虫えい。
クリメコブズイフシ。クリタマバチの虫えい。 あちこちに沢山ありました。 見えるかな? 幼虫が出てきました。 バラハタマフシ。バラハタマバチの虫えい。 明るいピンク色が綺麗です。 イヌコリヤナギハアカコブフシ・・・だと思います・・・情報量が少ない・・・ イヌコリヤナギハアカコブフシの中から出てきた幼虫。 コブハバチの仲間だと思います。 12月上旬、まだ冬なのに穴を開けて中から出てきました・・・どうするつもり!? 本来の姿。 エゴノネコアシ。エゴノネコアシアブラムシの虫えい。 エゴノキとアシボソと言う植物の間を移動しながら生活する虫によるものです。 あの綺麗な白い花や実からは想像できない・・・凄い形です。 イスノキの虫えい。ヒョンの実。 ・・・調べれば調べるほど・・・色々な虫の虫えいが出来るようです。 この虫は!? 似ている虫がいて同定が難しい・・・情報も少ない。 この実はかなり硬く笛になります。 こちらがテイカカズラ本来の姿・・・ テイカカズラミサキフクレフシ。テイカカズラミタマバエの虫えい。 11月中旬、山の中の道に変わった木の実が落ちてる・・・何!? 良く見たらもう一つ、全く同じ形の実・・・辺りを見回してもスギばかりで、何も分からず帰宅。 全く同じ形の実が2つ・・・まさか虫こぶだとは思いもよらず・・・ネットを検索しまくっても見つからない!! 諦めた時に虫えいで調べたらあった!! 何と!! あの、テイカカズラだったとは!! 成っている状態で見つけても驚くと思いますが、実だけ見たら、これがテイカカズラと思い付く人は万に一人もいないでしょう・・・あり得ない程の変化です。 なぜ2つが1つにくっ付く!? ガマズミミケフシ。ガマズミミケフシタマバエの虫えい。 以前にも目撃していたのですが、変わった実の植物だな〜なんて、思いながら通り過ぎてました・・・ まだ虫えいになっていない実が一部に見えたので、ガマズミだと気付きました。 ほんと、元の実とは全然違う!! カラスウリクキフクレフシ <烏瓜茎膨れ節> この場所のカラスウリだけ、あちこちこんな状態でした。