サバイバル節約術


番外編 〜自然の楽器〜


素朴な楽器を中心に、実際に作って奏でて見たいと思います。




原始的な楽器・・・川原を歩いていると金属音のする石が時々あります。
この石を集めて石琴の様に並べて叩きます。
低音から高音まで綺麗に並び替えれるかな?

※石琴として有名な石は、“サヌカイト”。別名:カンカン石。
 とても綺麗な高音が出るのですが、“サヌカイト”の名になっている様に、讃岐でのみ産出されます。
 残念ながら私の住む地域にはありません。





アカガイ。
貝殻を包み込むようにそれぞれの手に持ち、ギザギザを擦って音を出します。
知っている方も多いと思います・・・これは、カエルの鳴き声になります。
貝を包み込む手を開いたり閉じたりして音に変化を付けます。
カエルが鳴いているように鳴らすには少し工夫が必要・・・つい、夢中に・・・





ムックリ。
今までの楽器とは異なり、作るのに手間が掛かりました・・・竹製。
アイヌの楽器でムックリ(口琴)と呼ばれるものです。
実物を見たことは無く、写真のイメージで作ったのですが、写真左側、本体の持ち手部分が小さく持ち難い、隙間が大きいのか音が鳴り難いなどの欠点がありました・・・機会があれば次回は改善してみます。
鳴らし方は、写真左側の紐に手を通し本体をシッカリ持ち、口に着けます。右側の紐を右手で勢い良く引っ張って離すと本体中央部分が振動して奇妙な音が出ます。





テポナストリ (スリットドラム)。
太めの竹で3節分・・・長さの違う所を切り出し、割れてしまわないように1年間かけて完全に乾燥させてから作りました。
乾燥させた竹にスリット・・・叩いて振動する部分を作ります。
完全に乾燥させてから作ったので、とても硬い・・・カッターとノコギリでやっと・・・
叩くものは、やはり・・・スーパーボールがもっとも良いです。
他の物では、初めに竹と当たった時のカッと言う音で雰囲気が台無し・・・
今回は、ビーチコーミングで拾ったスーパーボールを使いました。

・・・とても心地よい・・・竹が奏でる不思議な音・・・この音、大好きです。
東南アジア系の音楽でも出て来る感じ・・・そう言えば、映画:「アキラ」で聞いた音も大好きでした。
割れてしまうかも知れませんが、青竹の方が重低音で響きそうな気がします。





アマオブネ。
これはアマオブネの貝殻だけの状態の物を使います。
手のひらに載せ、もう一方の手を被せたら・・・スリスリ・・・
パコパコパコ・・・とても単純ですが、面白い・・・何故か面白い!
ふと、思い出したようにやってみたくなるのです。





各部品をそろえて配置をイメージ中・・・



カリンバ <Kalimba>
その存在を知ってからずっと気になっていたカリンバ。
そして、流れ着いたヤシの実を幾つか拾って・・・何か出来ないかと調べたら・・・ヤシの実のカリンバがある!!
早速!! 挑戦!!
ヤシの実の殻はビーチコーミングで拾った物。板もビーチコーミングで拾いました。
指で弾くピンは、数年前に釣りで使う錘を改造するために買った物の残り。
ピンの枕となるものは、硬い方が良いとの情報で考え、数年前に爪楊枝作りに使った残りのウツギを使いました。
買ったのはボルトとナットのみ。
こ・れ・が!! 信じられない程に良い音!!
ヤシの実が無くても音は出ますがショボイ・・・ヤシの実にはめ込むと・・・周辺の空間に伝わる心地よい空気の振動・・・気持ち良過ぎる・・・
ドレミファソラシドの8音しか出せませんが、これで弾ける曲は幾つかある・・・面白い!!
楽譜もドの位置だけは辛うじて覚えていたのでなんとか・・・楽しい♪





竹串を通す穴を開けて中を撮影・・・デジカメ補正でなぜか紫色に・・・



竹串を通した所。この中を小石がじゃらじゃら〜



渥美半島の海岸で砂利を取って来て試し鳴らし・・・
大粒では音が悪い・・・もっと小さく・・・もっと小さく・・・見た目の大きな石はどんどん取り分け・・・
結局、直径5mm以下の小石だけを採用しました。



レインスティック <RainStick>
竹を切り出した時の写真は撮り忘れてました・・・1年ほどそのまま 放置 乾燥させました。
ちょっと変わった形が良いと思って根元近くから切り出したのですが、湾曲していた部分がパックリ割れてしまったので切り捨て、結局、ほぼ真っ直ぐですが、 根元に近かったので身が厚いのです・・・竹串を通すには穴を開ける向きが合ってないといけない・・・できるのか!? この時が一番不安でした。
1年乾燥させたら全ての節を打ち抜きました。可能な限り真っ直ぐにしたかったので、細い竹の先端に彫刻刀をセットして差し込み、後ろから軽くトントンと・・・ノミのようにして削り、最後にはヤスリをセットして差し込み、ひたすらズリズリ・・・
筒状になったら穴開け・・・5cm以上ある長いキリやルーターなどないので片穴ずつ・・・見た目の感覚で両側から穴を開けました。これは想像以上に上手く行き、手直ししたのは僅かでした。
全ての穴を開けたら串を通すのですが、キリの下穴が竹串の太さとまさに絶妙!!これは助かりました。
竹串を通したら木工用ボンドで固定。乾燥したら僅かに飛び出た部分をカットして真っ平に。
一番良い音のする小石をある程度投入したら・・・どうやってフタをするか考え・・・ずっと残っていた使いかけの石粉粘土があったのでこれを採用。若干乾燥して硬くなっていたので水を加えて捏ね直してフタに。完全に乾いたらもう一方も・・・ここで思わぬアクシデント。
ベトベトに濡れていた石粉粘土を詰めたため、膨張と乾燥でパリッと竹にヒビが!! ただ、これは髪の毛2本分程度の細いもの・・・これ以上割れが広がらないように両端に麻ひもを巻きつけました。
ここまでで何とか完成!!
長さ82cm。直径5cm。4節で、各節に2cm間隔ずつ、1.5cmほど横にずらしながら竹串を36本設置しました。
苦労して作ったその音は・・・チロチロ〜キロキロ〜と言う感じの岩清水が流れる時の高音域の音が綺麗・・・
見た目がシンプル過ぎますがこれは良い!! またまた素敵な楽器が手元に。





ラットル/ガラガラ。
ネットで調べると・・・形も使う素材も、ほんと千差万別・・・いろいろな種類があります♪
今回、私が最初に見たのは、ヤギの爪のラットル。
そんな時・・・手元に外来種のコウロエンカワヒバリガイが・・・アサリなどの貝殻と違って殻が薄く、代わりにフィルムで覆われている・・・いくつか手に持って振るとカラカラ〜と気持ちの良い音がしたので、これは!! 作りたい!!
次の休みに早速♪
異常繁殖している外来種の駆除を兼ねて・・・採取したら身をとり、殻に穴を空けて糸を通し、持ち手の竹筒に通して結びました。
これは気持ち良いです♪
もっと色々な素材で作ってみたい!!





縄文琴。
海岸で良さげな板を探しまくり・・・もっと新品な感じの板もあったのですが、漂流していた板の独特な細かな穴開きが逆に良く感じて採用!!
そして!! 肝心の弦は・・・アオダイショウやシマヘビの大型個体・・・体長140cm以上はあるような個体から頂きました。もちろん、4匹分♪
弦を持ち上げる柱は・・・サバイバルを始めた当初に採取した硬いウツギ。ほんと、ありとあらゆる素材が部屋の中に♪
共鳴させるためのユウガオは、サバイバル中に唯一見つけた物・・・小物入れにしていたものを琴に当てて見ました。
さてさて・・・ほんとに、こんなんで音が出るのか!?
作った本人が不思議♪
こんなんで、弦を弾くとベンベンベン〜とそれなりに良い音がでました。
もっと強く張れば高音になるかも知れませんが、切れそうで・・・十分、面白かったです♪







カメの打楽器 (アヨートル)。
亀の甲羅を叩くだけ!! 存在を知った時、そんな安易な・・・ずっとそう思ってました・・・
調べたら、外国で実際に楽器として使われた事があるようなのです。で、早速作ってみようと♪
実は、今まで頂いたカメの甲羅(種類ごとに1つずつだけ)があったので、これを使おうとしたのですが、切り開いているので音が悪い!! ならばと、腹甲を接着剤でくっ付けて見たのですが、どうも音が変・・・と言う分けで・・・
今回初めて、ノコギリで甲羅を切り開かずにカメを捌きました。なかなかムズい、けど、何とかなるものです♪
結局、サイズ違いを3匹、改めて採取して捌きました。
※身はもちろん、美味しく頂きました。
ついでに、叩くスティックの方は、一つは以前作ったスーパーボールに串をさしたもの、もう一つは、偶然見つけた・・・同じ位の大きさの小さな木コブ。これに穴を空けて串を差して接着しました。
これは、叩く場所により、音が変わる面白い楽器に♪ 甲羅は表でも裏でもどちらでも♪





ひょんの実の打楽器。
ほんと、いろいろアホな事ばかりしてると、予想外な事が起こるのです・・・
これは虫こぶで、中の虫が出た後は、その出口を使って笛にする事が出来るのです。
そんな実ですが、そこそこ硬くて大きくて加工しやすい空洞の物体・・・中の虫が出る前ならば、自由に穴の位置を決めれる!!
と、いうわけで、まだ中に“いらっしゃる”状態の実を採取したら、柄の部分から中身を掻き出して、水で洗って乾燥♪
さてさて・・・って!!
いくつか洗ったもののうち、写真の一番手前の物・・・これが、パックリと割れてしまったのです・・・
でも・・・捨てるに忍びなく・・・他の実も全て保管・・・何かに使えないかと弄っていたら・・・これは!!
何かに当たると、とても良い音が出たのです♪ 試しに木の棒で叩いてみたら・・・
コンとカンとポンを合わせたような音♪ (分かり難いですね・・・) とにかく、とても良い音が♪
で、ほかの物も再度水で洗ってみたのですが、割れず・・・逆に、何故にこれだけ割れた!?
しかたなく、試しにカッターで同様に切れ込みを入れてみました。
これは、小さくて可愛くて気持ちの良い音がする木魚的な楽器になりました♪





2016年に拾った骨達・・・初めて見た鹿の骨・・・
今後二度と手に入らないと思われるものは・・・つい・・・拾ってしまうのです。
そして、使い道もなく・・・かれこれ5年が経過・・・
今回使ったのは、一番右の2つ。





やや湾曲していて、薄く平たい感じの骨です。
既にこのままでも使えるのですが、結構な重さ・・・で、両端をカットしました。
仕上げにヤスリで磨いたら完成♪



ボーンズ <BONES>
本来は大型動物の肋骨を使うのですが、今回の骨が、丁度、肋骨に似た形だったので挑戦してみました♪
現在では、肋骨の他、硬い木や金属などでも作られています。
2本一組で、一本は人差し指と中指の間に入れ、中指で固定。もう一本は、中指と薬指の間に入れて自由に揺れるように持ちます。
この状態で手首を捻ると、2本か触れあって音が鳴るのです。
素材によって音が違うと思いますが、この骨製のボーンズは、高音のカスタネットの様な・・・それよりも響く音です。
この音、凄く心地よいです♪ 家に帰ると、ついつい手に持ってしまう♪





2017年、初めて見るカモシカの骨・・・天然記念物&珍しい!! と、言う事でお持ち帰り♪
もちろん、やっぱり・・・使い道もなく、ずっと仕舞ってました・・・

ひとつ上のボーンズと一緒に、“動物を使った楽器”で検索したら出て来たのです・・・使うのは下アゴ!!



拾った時から先は欠けてました。
ここがくっ付いてないと成立しない楽器なのです。
写真はテープで仮固定した所。
接着面が極小&先端はだいぶ脆いだろうと・・・瞬間接着剤で接点の接着と、先端の欠けた部分から骨の内部に流し込んで補強をしてみました。



割れてギザギザしてる&持ち手部分が無いので、石粉粘土で作成。
石粉粘土単体では、力が加わると割れる気がしたので、今回は、石粉粘土に木工用ボンドを混ぜて使いました。
接着面周辺や、欠けた先端部分の隙間に爪楊枝でシッカリ押し込んで充填してから全体を覆いました。

これだけでは変なので・・・
木工用ボンドで麻紐を縦に巻いて固定した後、さらに全体を麻紐で横に巻いてみました。




キハーダ。
本来は、ウマやロバの下顎を使います。
この楽器、いろいろな使い方があります。
・ほほの部分を叩く。先端が繋がっているので、両方が微振動し、全ての歯が細かく振動して音が出ます。シャララ〜♪
・アゴの下側を手のひらに当てる。タンバリン的な感じで、これも全ての歯が振動して音が出ます。シャン!
・スティックを使って歯の上をこする。ギロと言う楽器と同じで、カリカリ・カラカラと音が出ます。
・スティックを使う時は、ほほなどの骨部分を叩く。太鼓で胴を叩いて“カッ”と鳴らすのと同じ感じ。
使って面白く、見た目のインパクトもある面白い楽器になりました♪





ヒザラガイの手毬。
自分が憶えるように、獲った貝はコルクボードに留めているのですが、ヒザラガイだけやってなかった!!
で、8枚の貝殻を並べてくっつけて・・・平らな一枚に・・・いまいちか・・・丸まった形にしたらどうかな!?
で、作ってみたのです・・・そして、コの字型になった貝殻を手に取って眺めていたら・・・!!!
これって、同じものをもう一つ作ったら、ボールになるじゃん♪
思い立ったが吉日・・・(なんでや・・・)で、早速、くっ付け始めて・・・中に鈴でも入れたら面白い!?
結局、鈴を入れて最後の1枚をくっ付けて完成!!
この重量感! 結構な重みが心地良い♪ そして、チャリン♪ チャリン♪





これは完成直前です。
切り落とした頭のあった部分は上下の皮をヤブマオの繊維から取り出したヒモで縫い合わせました。
この後、手の皮は僅か3〜4mmを残して切り取りました。



ウシガエルの皮を使った太鼓。
実は去年の秋頃にふと思い付き・・・ウシガエルの皮ならば太鼓にできるのでは!? なんて♪
冬の間、散々悩んで・・・太鼓の胴にあたる部分は、ヤシの実にしよう! カリンバにして音色が超良かった記憶も♪
まずは色々な形、サイズのヤシの実で、いくつか作っておきました。
年を越して6月!! やっとウシガエルの時期がきて♪ そして捕ったのはたったの2匹(捕り過ぎ厳禁♪)ですが、1匹はデカかった!
皮を取って塩漬けして・・・あれこれあれこれ・・・胴に穴を開けてウシガエルの皮を貼り付けたら、留める釘はどうする!? 買う!? それとも木を削る!? どうもイマイチ・・・綺麗にできる気がしない・・・どうする〜どうする〜ずっと考えて・・・
一番デカかったウシガエルの皮と、一番小さなヤシの実の組み合わせならば、そのまま中に入るかも!?
やってみたら・・・ピッチピチでしたが、何とか入った!!!
最初から全て完成させてしまうのは、いつもながらもったいない気がして・・・最後の最後まで遊びは残すのです♪
後ろ足は長めに結んで木の棒に吊るし、前の手はそのまま“だらん”とさせたまま乾燥させました。
これが! 後ろ足は丁度良い感じに持ち手に♪ 前の手はどうしても邪魔か・・・全て切り落とす前に少しずつ・・・何気に置いたら立つ!! これは脚になるやん♪ 長さを調節してちょど良く♪
さらに・・・ジュズダマの実があったので、タコ糸を通して持ち手に結び付け、回転させるとデンデン太鼓になるようにしてみました♪
ポンポコ♪ ポンポコ♪ とても軽快で明るい音に♪ 面白い♪





バリンビン。
フィリピンの民俗楽器です♪ 手のひらやヒザなど、少し硬い部分をこれで叩くと振動が共鳴してブィ〜ンとかビィ〜ンって音が鳴るんです♪
やっぱり・・・ついつい夢中になって叩き続けてしまう♪ これは楽しい♪






 

TopPage 最初のページへ    
Copyright (C) 2011 YOSHIKOTO.HATTORI , All rights reserved.