“くさや”とは、伊豆諸島で作られ、魚を“くさや液”に浸けた後、乾燥させて作られる干物です。 この“くさや液”は、江戸時代・・・塩は年貢として貢がなければならない時、塩は貴重なので干物作りでは使う塩を使い回し続け・・・そのうち、微生物などの作用で、偶然できたのです。 そんな“くさや液”には、“くさや菌”が存在すると言われます。 “くさや菌”のいない液で作るものは、“くさや”ではない! と、言う分けで♪ ここでは、“くさや風”の記事として残します。 ※ここで作った“くさや液”風のもの・・・100年ほど使い続けたら、いつしか“くさや菌”が発生して、ほんとの“くさや”になる時が来るかも!? ※これは余談・・・自作では“くさや菌”が存在しない・・・ならば!! お店で本物の“くさや”を買い、それを漬け込む事で、“くさや液風”のものを、ほんとの“くさや液”にしようとしている記事も見掛けました。 この方法で、ほんとに“くさや菌”が定着するのだろうか・・・興味のある方はどうぞ♪ 2019年12月に塩をまぶしたもの。 使う魚は、青魚。内臓も頭もそのまま・・・早く馴染むようにブツ切りして塩に漬けました。 このまま月日が経つと、全て分解されて液になるのです。 使う塩は10〜15%程度です。 ※くさや液の塩分濃度は、6〜8%程と言われます。 これはくさや菌の効果により、低い塩分濃度でも腐らないのです。 くさや菌がいない状態では腐ってしまうので、10%以上にしましょう♪ 2022年6月。 ここまで、アジ、イワシ、サバなどなどの、鮮度が良く小型のものを漬け続けてます。 2023年6月。 (写真に写ってる頭は、去年の秋頃に漬けたものと思われます。まだまだ分解中♪) くさや液風のものを作り始めて3年半!! 今回は15cm程のアジが釣れたので、試しに♪ 内臓を取って開いたら、作ったくさや液風のものに漬け込みます。 小型なのにタイミングを逃し・・・2日も漬けてしまいました。 本来、くさや液に漬ける期間は、大型であれば長めに1日、小型であれば短めに8時間程です。 漬け終わったら取り出し、水で表面を洗い流したら天日で干します。 軽く炙ったもの。 ヨダレがジュワ〜って出て来る風味!! ですが、ちょいとショッパイ!! 今回はあきらかに漬け過ぎでした。 もっと多くの魚を漬けて液を増やし、もっと大型の魚で作ってみたいです♪ 再度♪ ちなみに、上の記事は2023年の6月。今回は、同じ年の10月です。 またまたアジを何匹か釣ったので浸けてみました。 ある程度量があったので、一部はくさや風へ、残りは普通に塩水に浸けました。 30分ほど浸けたもの。左下の3匹が、くさや風に浸けたものです。 ※前回は確実に長時間浸け過ぎてしまっただけと言うのもあるのですが・・・ よく考えたら、もともと、くさやの塩分濃度はもっと低いのです・・・このくさや風が干物作りに使う塩水と同じ程度ならば、浸ける時間も同じ方が良いのでは!? との発想でやってみました♪ ジックリ炙ったもの。 一番左がくさや風で作ったものです。 ただの塩水で作ったものよりも、断然!! 風味が増してます♪ これはおすすめ♪ 作ったくさや風液・・・減って来たら、また新鮮な魚をブツ切りして投入すれば、永遠に何度でも使える♪ そんな風に、何年も何年も・・・ずっとずっと使い続けていたら・・・ほんとのくさや液になったりして♪