サバイバル節約術


番外編 〜弓角〜


弓角。
日本に古くから伝わる疑似餌です。和製ルアーとも呼ばれます。
超シンプルですが、投げて巻いてくるだけで角自体が勝手に生きているかの様に泳ぐので、初心者でも関係なく釣れます♪
そして、角自体も安いので、ロストしても心が折れないのが良い所♪
(千円以上するルアーを、買って僅か数投しただけでロストした時は凹みました・・・多くの方が経験してるでしょう・・・)

ここでは、弓角を自作していた当時の記憶を思い出しながら・・・ボケて記憶が無くなる前に・・・記事に残します。

※一部、とても古い写真が混ざってます。2012年に記事に残そうと撮影して・・・気付いたら10年の時が!!
 当時の写真も含めて、新たに撮影&追加して記事に残します。




市販の弓角。(一部着色したものも含みます。)



市販の弓角も年々形が変わってきました。
右が一番古く、中央2つがその次、左2つが新しいもの。



ジェット天秤と弓角。
投げ釣りをされる方は、弓角をひとつ持っているだけで、いつでも簡単に切り替える事ができます。


弓角の全体の説明です。


弓角の仕掛けと道具。






弓角の結び方は、先端の穴にラインを通したら8の字結びにします。
ひと結びの時に先端を輪に通しますが、この時に輪を一回捻るんです。
このひと手間にどんな意味があるかと言うと・・・コブが大きくなって抜けにくくなるんです。




十数年前に書いていた記事。
このHPを作るまでは、ルーズリーフに色々な事を書き込んでました。この弓角のページもそのひとつ。




アクリル板(3mm厚)と、ノコギリ(100均)、ダイヤモンドヤスリ(100均)。
アクリルカッターでも良いです。




切り出したもの。一部、ヤスリで角を落としてあります。






針。
軸が真っ直ぐで、ふところ(軸と針先の間)がある程度広いものが良いです。
ブリ対策で、金針であれば、なお良いです。なぜかブリは金針が好きなのです。
根元(針先の逆側)にある耳(巻いた糸がスッポ抜けない様に作られた潰れた部分)は、折り取ってしまい、さらに弓角から針がスッポ抜けないように、軸をダイヤモンドヤスリでザラザラにしておきます。
こうする事で、弓角本体と釣り針の両方で接着剤の喰い付きが良くなり、スッポ抜けなくなります。




弓角は、やっぱり反ってないと泳がない・・・
切り出したアクリル板をペンチで挟んだら、ロウソクの炎で温めて曲げました。




この反り具合で泳ぎが変わります。
反りが強いと、ゆっくり回収しても良く泳ぎます。
逆に反りの弱いものは高速回収しても暴れないので良いです。






アクリル板に針を差し込むための穴を開けます。
写真は、針を差し込んだ後ですが、こんな感じの穴を開けるんです。



3mm厚のアクリル板に対して水平方向に穴を開けます。
開ける穴のサイズは針の軸の太さ・・・だいたい1mmです。そして深さは1.5cm程度。
写真は、
下二つは1mmのドリルの付いたもの。手で回して穴を開けます。
その上の赤いものは、ドリル部分を交換できるもの。こちらも手で回します。
そして一番上は、電動式。ハンドリューター。超有名メーカーのプロクソンならば間違いない!!

はじめは、手軽な手で回して穴を開けるタイプのものをあれこれ使ってましたが、太さ1mmのドリルで1.5cm程もアクリルを掘り進む・・・超簡単にポキッ!! ポキッ!! と、これはドリルが何本あっても足らん!!
手で回すので、どんなに頑張っても軸がブレるんです。そのブレが負荷になり、すぐ折れる!!
最終的にはやっぱりハンドリューターに落ち着きました。
プロクソンならば間違いないのですが、私が買った一番安いタイプは回転スピードの調節ができないんです。
高速回転するドリルをアクリルにあてると・・・あっと言う間に熱くなり・・・アクリルが溶けてドリルが止まる〜っ!!
もし、購入される場合は、低速回転できるタイプのものがおすすめです。




昔作った作りかけの在庫が出て来たので撮影しました。
右はアクリル板、中央は針、左や上は、針の周りに取り付ける尾です。
ビニールひもや、ラメの入った糸などを使ってました。




弓角本体(主に腹側。内側。)には、必ず塗装を行なうのですが、一部はキラキラ反射するテープを切って貼り付けたりもしてました。
一番左は塗装だけ。
中央は何かの結晶の様な角ばった反射があるもの。
一番右は光を反射するテープを貼ったもの。角度により、ピンク〜緑まで変化します。




塗装はマニキュアが簡単で良いです。
パール系やラメ系など・・・100均のマニキュアコーナーで・・・おっさんが・・・チャチャッと買ってしまいましょう♪
下地の白、ピンク、ブルー系、それにパールが入ったもの。キラキラのラメが入ったもの、さらに夜光塗料など・・・




弓角の尾。
この尾がある事で、泳ぎが安定する効果の他、キラキラによりアピール力がアップ♪






作った弓角。
古いですが、こんな感じ。
(ここまで、ところどころに写ってますが、札の付いているものは、実際に釣れたものです。釣れた角は札を付けて封印してたんです♪)



自作した弓角たち。



ここから、あれこれ細かなTIPS。

カンパチは底にいる。投入して底に落ちてから動き出す時に喰ってくる。
サバは立ての動きに反応しやすい。
アジはゆっくり、ブリは速めに回収する。表層をジャバジャバさせてナブラっぽくするのも良い。
スズキは荒れた時が釣れやすい。
鳥山やなぶら(海の一部がバシャバシャと波だっている状態:水中でフィッシュイーターが小魚を追いかけ回している。)を見つけたら、その沖合に投げ、その中を通してくると良い。ナブラに直接投入すると、魚が散ってしまう。

釣り全般同じで、朝まづめ、夕まづめが良く釣れます。
ただし、私はブリなど青物は日が昇ってからしか釣った事が無いです。

基本は白。気分転換にクリア。
海が白い時、日中はブルーが良い。
ブリは、ピンク色の角に金針を好む。
ちょいと余談・・・10数年前に一番最初に買った弓角。一番上↑の方に写ってますが、“く”の字型の角で、パール系のホワイト(上の写真では夜光塗料を 塗ってやや緑色になってます。)のもの・・・これが、兎に角、どんな時でも良く釣れ・・・私の中では“ご神体”と呼んでました。
ルアーをされる方は多いと思いますが、こんなルアーは最終兵器であり、これで釣れなければあきらめが付く・・・基準のルアーでもあります。そんな角でしたが、今はロストとしてしまい、手元には無くなってしまいました。
ただ、そんな記憶からか・・・私にとってホワイトパールの角は“釣れる”期待度が高いです。


昔、エサ釣りとルアーの共同作戦の記事を読んだ記憶があります。
私の場合、カゴ釣りをしていた人の下流側で角を投げた時は、ほんと入れ食いになり、直ぐにクーラーボックス満タンになった事も。
ちなみに、カゴ釣りの人の方は・・・撒き餌と付け餌の位置が悪かったのでしょう・・・私が打ち止めになって帰る頃にやっと釣れました。

仕掛けが絡まらない様に細かな対策。
・投げ方は、真っ直ぐオーバースロー。投げる前に仕掛けが真っ直ぐになっている様に。
水中で抵抗を受けて回転する角・・・もちろん、空気抵抗でも回転します・・・飛行中に絡まない様に投げる前に真っ直ぐにしておきます。
・着水直前にサミング(リールから糸が放出している最中に指で軽く押さえて出る勢いを落とす)します。
これにより、仕掛けは錘よりも向こう側(遠く)に着水するので、回収時に錘が仕掛けを引っ掛ける事が無くなります。
・仕掛けが波打ち際に近づいたら、高速回収します。
軽い角が波で錘よりも手前に来ると絡んでしまうので、これを防ぐのです。
毎投、この3つを無意識でやってると、3〜4時間、ひたすら投げ続けても絡む事は無くなります。



角を咥えたままの写真をあまり撮ってなく・・・少ないですが少しだけ。



スズキ。



ヒラメ。



メッキ。



サバ。



ワカシ(ブリ)。

その他、アジ、ショゴ(カンパチ)、カマス、ダツ、カタクチイワシ、ウルメイワシ。



弓角のアレンジバージョン。


・弓角の50cm以上手前にエダスを付けても良いです。
ここにフラッシャーを付けたサビキの様な針を付けたら、大型のスズキが掛ったり、ワカシ(ブリ)が角と両方に2匹掛り・・・大変になった事も。ただ、この針ひとつで、仕掛けが絡みやすくなる難点があり、今ではあまりやってません。
・エサ釣りとルアーの二つをひとつで・・・
今ではルアーもソフトルアーがあり、臭いや動きも・・・ほぼエサやん!!って思ったりもします・・・
私は、臭いで群れを寄せ、ルアーで釣る!! そんな考えで、上で紹介したエダスにソフトルアー(サンドワーム)を付けたりしてましたが、数投で千切れてしまったり・・・どうもイマイチ・・・
偶然発見したのですが、医療用のテープ(サージカルテープ、ホワイトテープなど)は、水に強く、濡れてもバラケないので、ジェット天秤の腕にサンドワームをテープで固定します。
今までこれで釣れている(無くても釣れてたかも!?)ので、やってみる価値はあるかも!?




ここからは、PON角。

※ほんと、未だにしっかり憶えてる自分って・・・凄い♪
 今は2022年11月下旬。今から十数年前・・・弓角作りにはまっていた頃に見つけたんです。
 PON角と言う名前でHPに公開されてました。ちなみに、いま検索しても見つかりませんでした。





こんな感じのものです。
弓角に似てますが、構造や作り方は全然違います。



沢山作ってあったので、十数年ぶりに分解・・・
写真下のチューブの中に上のパーツの大部分が入ってました。



構造としては、ステンレス線を二つ折りしたものに、釣り針を結びつけ、ゴムチューブの中に入れたら、先頭付近に板錘を丸めたものを入れ、エポキシ樹脂で固定したものです。



昔の道具箱を漁っていたら出て来たもの。

一番下は、ただのステンレス線です。
ステンレス線は、錘の天秤を自作する人用に釣具店で売ってます。

中央付近は、ステンレス線を二つ折りしたものです。
この長さが、PON角の大きさになります。

上は、釣り針を赤い糸でステンレス線に固定したものです。
糸(写真では赤い糸)を巻いたら瞬間接着剤を流し込んでガッチリ固定します。
グルグル巻きにしているので、スッポ抜ける事はありません。


これに、ゴムチューブを通して本体とし、内部の先端付近に板錘を入れたら、エポキシ樹脂でカチコチに固定します。
上の写真にも写ってますが、キラキラのテープを本体内に入れて見たり、泳ぎを安定させるために、尾を付けたりしました。

当時の公開してくれた方の記事では、これで良く釣れたそうです・・・
なぜ、こんな書き方をするかと言うと・・・これだけ作っておきながら・・・私は殆ど使わなかった!!
弓角が好きすぎて・・・弓角でヒットしない時に、稀に使っただけで・・・こんな時に釣れる分けが無い!!
興味のある方は、自作&さらなる改造を加えたりしてみて下さい♪



さらに余談です・・・
サーフで投げ釣りしてた時に、話しかけられて聞いた話です。
錘にタコベイトを被せたものを投げて、かなり釣ったと言うものでした。
その方は、磯竿で投げ、潮回りは小潮だったそうですが、これはそれほど関係ないでしょう・・・
一回の釣行でタコベイトはボロボロになりそうですが、こんな簡単な仕掛け(ルアー)でも、釣れる時は釣れるんです。




弓角自体が安価な上に、根掛かりする物の無いサーフでは、ロストする事も殆ど無いのです。
コストを抑えるために自作しても、労力に見合わないでしょう・・・
これは、あくまで自己満足・・・そして人によっては、市販品を超える釣果を求めたい人向けの記事でした。



 

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