弓と言えば矢が必要・・・矢と言えば弓が必要・・・当初、同じページでしたが、下手な実験の繰り返しでデータが増えて来たので、矢だけ別にしました。 ここでは、矢について、あれこれ書き連ねて行きます。 矢。いろいろな素材を集めて乾燥させました。 左から、竹、イタチハギ、セイタカアワダチソウ、ヤナギ、ヨシ、ススキです。 真っ直ぐで中空、矢と言えば竹のイメージがあったのですが、重い!! (他の素材と同じ太さでは重すぎる・・・もっと細ければ良いのか!?) 長い枝が目立ったので、つい採取してしまったのがイタチハギ。普通の枝なので重い。 (軽くするには、もっと細く削るべきか・・・ただ、強度と要相談♪) セイタカアワダチソウ、以前にも作りましたが、とにかく真っ直ぐに育ち、春先になってもそのまま、中は柔らかく、外は硬くて軽い。 (素材のままで利用できるので、これは良い♪) ヤナギは、弓の素材にもなるものですが、これもイタチハギ同様に中身も詰まって居るので重いです。 (こちらも軽くしたいのなら、削って細くする必要があります・・・) ヨシは、アウトドア・サバイバル技法と言う本に載っている素材。少々脆いのですが、とても軽いです。 (軽さの利点が大きく、強度もそれなりにあります。真っ直ぐなものは、なかなか見つからない・・・) ススキも、アウトドア・サバイバル技法と言う本に載っている素材ですが、ヨシよりも簡易的なものです。 (こちらは、ヨシよりもさらに軽いのですが、その分、もろい・・・狙う相手を選ぶ必要があります・・・) 微妙に長さに違いがありますが、1本あたりの重さは・・・軽い順に♪ ススキ・・・3g ヨシ・・・6.8g セイタカアワダチソウ・・・8.1g タケ・・・13.1g ヤナギ・・・16.5g イタチハギ・・・31.5g これは、タケ以降、ヤナギ、イタチハギも重量級です・・・強い弓用か・・・ 逆にススキは軽いのですが脆い・・・簡易的な物・・・ と言う分けで、残ったのは、やはり、ヨシとセイタカアワダチソウになりました。 ※これはあくまで素人の私の作った弓レベルで良いと思われたものです・・・念のため・・・ 弓の素材をさらに集めまくり♪ 真っ直ぐでこれは!! と、思う度に採取して集めてました。 そして・・・少々集め過ぎた&その時は良いと思っても他と比較するとイマイチのものもある・・・ と、言う分けで、少しでも軽くて丈夫、そしてなにより真っ直ぐなものをさらに厳選! 写真は左3つが、セイタカアワダチソウで、太かったり曲がっているもの、そこそこ良いもの、超良いもの。 中央2つは竹。真っ直ぐだが少し太くて重いもの、かなり細めでどれも僅かに曲がっているもの。 右2つはススキ、オギ、アシなど。左は太かったり僅かに曲がっているもの、右は良いもの。 現時点での私の好みは、細いセイタカアワダチソウか、ススキ・オギ・アシ系の細めのもの。 どちらも、直径5〜6mmの細さで、とても軽く、丈夫なのです。 写りが小さいですが、左の方の黒い羽・・・これは尾羽かな!? 軸の左右の羽根の幅がほぼ同じで、軸自体も反ってなく真っ直ぐです。 こんな羽根が、ほんとは使いやすい♪ 色々な鳥の羽を集めまくる中・・・獣に襲われたのか、白い羽を大量に拾いました。 (おそらく1匹分) こうやって見ると、単に鳥の羽根と言っても、部位により、形や大きさは様々・・・ この羽根は、左がやや狭いですが、このまま使いました。 羽根はどれも湾曲しているので、写真の様に、真ん中辺りを使います。 矢に縛り付ける上下端は、芯だけにして、真ん中で真っ二つにして使います。 これは練習用の矢を作っているところ。 木工用ボンドを使ったので、乾燥に時間が掛かる・・・まずは根元側だけ縛って接着させていきました。 後日。今度は末端側を縛るのですが、どうも羽根の中央が浮いてしまう・・・と言う事で、瞬間接着剤で中央を矢柄に密着させてから末端を麻紐を解した糸で縛りました。 松の樹脂に炭を混ぜた接着剤を使っても簡単に接着できるのですが、今回は練習用の矢と言う事で♪ 羽根の両端をしばって木工用ボンドで固定して乾燥させている所。 これで、何度射っても羽根が取れてしまう事はないでしょう・・・ このまま使って見たら・・・ 羽根を付けた“おしり”をグルグル回転させながら矢が飛んで行く・・・これはダメだ!! なんだこれ!! やっぱり、寝ぐせのように跳ねまくってる(羽根だけに・・・)部分はカットするべきでした。 ・・・と言う分けで、綺麗に整った羽根部分。 今回作った練習用の矢。 素材は、セイタカアワダチソウとアシ。(写真はセイタカアワダチソウ) 鏃側には、極短いですが枝を刺し込み、麻紐を巻き付け、木工用ボンドを多めに・・・これは、ただ、先端を重くしたかっただけです。 先端の鏃側よりも矢筈側(おしり側)は軽くないと、バランスが悪いのです。 そして矢筈側には、白いサギの羽根を2枚取り付け、弦で裂けるのを防ぐために、末端に木工用ボンドを塗りました。 ここまで、練習用の矢でした。 今回は、もう少し本格的な矢を作ります。 (アウトドア・サバイバル技法と言う、かなりガチなサバイバルの本に載っていた矢の作り方です。) これは、もちろん♪ 私の覚え書きでもあります♪ まず、矢本体の素材は、アシやヤナギが良いです。今回はアシを使いました。 そして、矢を作り始める前に完全に乾かしておきます。 長さは61cm(なぜこんな半端な・・・と思われるでしょう・・・元は二十四インチ!なんです。) 弓の弦を受ける矢筈部分は、節から1.3cm程度離した場所に作ります。深さは6mm程。 反対側の鏃を付ける側は、節から7.6〜10.2cmほど離して作ります。 ※どれも自然の素材・・・こんなに全て都合よくは行きません・・・あくまで凡そで♪ もし採取したアシが曲がっていたら・・・軽く炙ったら、手で真っ直ぐにし、冷めるまで保持し続ける事で補正する事ができます。 ・・・とは言え、なかなか思い通りには行かない・・・最初から真っ直ぐなものを選んだ方が早くて確実です。 鏃部分は、硬い木を15〜20cm程の長さに切り、先端は尖らせて炙って硬くします。 石の矢じりがあれば更に威力がアップします。 羽根は、10〜15cm程度の長さに切り揃え、根元の2.5cm程は羽根を取り除いて軸だけにします。 練習用の矢では、羽根は2枚でしたが、こちらは3枚・・・想像以上に面倒になります。 羽根はなかなか手に入らないので、最悪羽根なしの矢にする事もあります。 練習用の矢を作った時は、何も考えずに羽根を矢に沿わせましたが、アウトドア・サバイバル技法では、羽根を固定させたら折り返して取り付けるので、最初に固定する向きは、完成形の逆向きになります。 写真では、右上が弦を受ける矢筈になります。 折り返して取り付けたところ。 ※練習用の矢のように普通に沿わせただけのものと、このように折り返すもの・・・どんな利点があるのか今の私には残念ながら分かりません・・・ 矢筈側。末端を縛って取り付けます。 また、矢筈部分に麻紐を巻いて補強している所にも注目。 矢じり側。 中空の矢本体に矢じりを刺し込んで行きます。 こちらも本体の末端は、裂けるのを防ぐために麻紐を巻いている所に注目。 完成した矢。 今回は、木工用ボンドを使ったので、乾燥するまで時間が掛かり・・・ずっと保持し続けるのに大分、忍耐が必要でした。 アウトドア・サバイバル技法では、獣から取った腱を使ってますが、こちらの方がベトベトして良くくっつくので楽だと思いました。 (もちろん、欠点もあり、とにかく手もベトベトになる・・・の他、かなりの臭いだと思います。)