色々な素材を使って笛を作ってみます。 遊びとして、また、非常時にはSOS信号としても使えるかな? 鳥を捕まえる時の鳥寄せにも。 イタドリで作った笛。 イタドリは竹と同じ構造で、枝のある所がフシで、その間は空洞です。 作り方: 1、片側はフシを残し、もう一方は開いた状態で切り出します。 2、開いた方の両面から斜めに削ります。 (青い茎でもできます。) 吹き方: 斜めに削った部分の片側に唇をあて、残りの片側に息を吹き込んで音をだします。 茎の太さにより、“ピー”と言う音から“ポー”と言う音まで鳴ります。 篠竹で上と同じものを作ってみました。 篠竹で作った笛。 作り方: 1、フシを取り、筒状に切り出したら、吹き口側を斜めに削ります。 2、葉でフタをするイメージで、切れ込みを入れて葉を差し込みますが、完全に口が塞いでしまわない様に、僅かに短めに葉を切り取ります。 吹き方: 葉を付けた方を完全に口の中に入れて吹くと、“ブーブー”と面白い音がでます。 かっこう笛。(真竹) カッコウ、フクロウ、ハトなどの真似ができます。 作り方: 1、太めの竹を筒状に切り出して一面を平らに削り、穴を開ける。 2、細めの竹を筒状に切り出して一方を斜めに削る。 (吹き口を乗せたときに僅かに隙間が開く様に。) 3、吹きながら良く音の出る位置を探して瞬間接着剤で固定して完成。 太さの違いで音の高さが違います。 吹き方: 両手で両端を包む様にして吹くと“ポー”とこもった音に、一方の手を開くとやや高めの音になります。 そのままでは、“ヒッポーヒッポー”とメリハリがないので、舌で穴を塞いで“カッコウ”の“カッ”を吹きます。 竹ぼら。(真竹) 作り方: 1、フシを残して片側は開いた状態で切り出します。 2、フシに近い所に親指程度の穴を開けて完成。 吹き方: 唇を横に薄く伸ばして(“イ”の発音の形)、穴の大きさと同じ幅で縦は極僅かに開きます。 その状態で口を竹に付けて、薄く息を吹く感じ・・・ 竹無しでは音になっていないのですが、竹ぼらに当てると“ぶぉ〜”と響きます。 本物のほら貝の“ほら”と吹き方も鳴る原理も同じ・・・音も同じです。 戦国時代、城に篭城する敵を威嚇する時にこの竹ぼらが使われたこともあるそうです。 ドングリで作った笛。左:クヌギ、右:スダジイ。 作り方: 1、拾ったドングリに穴を開けて中身を出すだけ。 乾燥してしまっていると、中身が硬くなっているので取り出し難いです。 初めから虫食いの穴が空いているものもあります。 吹き方: 穴に対して横から、息の一部を吹き入れます。 吹き入れた息が実の中でグルグルと回転するイメージで。 小さいものほど、“ピー”と高音になります。 マテバシイの笛。 こちらもドングリの笛ですが、底を開けて作るとネットにあったので作ってみたのです。 なかなか良い音がでます。 ツバキの葉の笛。 作り方: ツバキの葉を丸めて、吹き口の方を平らに潰します。 吹き方: 吹き口を口に咥えて強く息を吹くだけです。 硬いツバキの葉が振動して音が出ていると思います。 他の葉でも代用可能です。 ツバキの実の笛。 作り方: 実に穴を空けて中身を出すだけです。 写真のものは全て虫に食われていたので中を掃除しただけです。 綺麗に丸い穴ですね・・・ 吹き方: 穴に対して横から息を吹き入れる感じで吹きます。 小さなものほど高音になります。 口笛(コウディ)。(篠竹、黄色のものは真竹) 作り方: 1、竹を筒状に切り出します。長さは7cm程度。 2、中央付近に吹き口を空けます。幅1cm程度。 3、小さな指穴を3〜4個空ける。幅2mm程度。 写真手前のものを参考に。 奥のものは練習用に指穴は開けてありません。 吹き方: 両手で水を掬うような形で笛を持ち、親指で両側の穴を塞ぎます。 構造がシンプルでポケットサイズな所が気に入りました。 中国南部、苗族が発祥となっているようです。 息を吹きいれると音は出るのですが、指穴の開け方が悪いのか、修練が足りないのか・・・高音・低音がうまく出ないです・・・これではただのホイッスルと同じ・・・もっと研究が必要です・・・ タカラガイの笛。 作り方: 拾った貝殻をそのまま使います。 小型のタカラガイ・・・メダカラなどが良いようです。 吹き方: 貝を縦にして隙間を向かって右もしくは左に向くように口に咥えて息を吹きます。 (要は、木の実の笛同様に穴に対して真横に近い方向から息を吹きいれて鳴らします。) 高い“ピー”と言う音がなります。 根に近いところで切り出し、節は先の方(写真右側)で突付いて抜きました。 鉄の棒があれば簡単に節を抜く事が出来ます。 地面を少し掘り、根に近い部分から切り出しましたが、もっと深くから切り出せば本物と同じになります。 やや上から切り出したため、穴の位置がこのように・・・一節に2個ずつ収まれば綺麗です・・・ 穴の位置は、一番下の穴を全体の2割の位置に、その上の穴は1割ずつ足した位置に開けます。 もう少し根元から切り出せば、節が詰まり太くなってもっと形が良かったです。 根元に近い部分は若干曲がります。 吹き口。 写真では分かり辛いですが、アゴが当たるので、切り口全体は垂直よりもやや斜めになってます。 吹き口は削っただけ・・・使っていると湿った息が当たるので一番劣化し易い部分です。市販品は水牛など湿気に強い素材をはめ込んであります。 内部。 専用の節抜きの道具など無いので僅かに節が残ってます。 尺八。 標準的な長さが一尺八寸のため、尺八と呼ばれるようになりました。 一般的には節を7つ含めて作るようです。 今回私が作ったのは“なんちゃって尺八”です。作るのは初めて・・・実物を手に取って見た事もありません・・・尺八を作るための工程は100を超えるとも言われます・・・ 見た目を真似て作っただけなので、短期間用のお遊びです。割れが入ったりして長期間は使えない可能性が高いです。また、調律等も行なってません。 尺八の入門用として、扱い易い塩ビ管を使った尺八作りが良く知られてます。 市販品の相場は30〜40万円程で高価なものは100万円を超えます・・・ 吹き方は・・・分りません・・・誰にも習わず、ただ唇を当てて息を吹き入れるだけです・・・本気で尺八の練習をする時は、初めから良い師に教わったほうが良いでしょう・・・ 見よう見まねで似せて作った尺八でしたが、意外と良い音がでます・・・ドレミファソラ〜とそれらしい音が出るので、簡単な曲であれば吹くことが出来ました。素朴な感じの良い音です。 穴が5個しかないので6種しか音が出ない・・・実は顎を出したり引いたりして音階を変える事ができるようです。 その他、指を少しだけずらして穴を半分だけ開けたり・・・顎を横に振ってビブラートを掛けたり・・・色々な技法があるようです・・・ ケーナ。 これもお遊びのなんちゃってケーナ。調律などはしてません・・・ なかなか音が出ない・・・練習不足か・・・出来が悪いのか・・・ 雨の日などに練習します・・・ 篠笛。 ケーナと一緒に作りました。 一度コツを掴むとそこそこ音が出るのですが、たまに吹こうとすると、なかなか音が出ません・・・ 音はまだまだ低音です・・・玄人は同じ笛でも高音になるとか・・・ 篠笛 ver.2。 以前作った、ひとつ上の篠笛は、2013年。今は2024年の正月。 10年後!! 笛の腕は・・・ぜんぜん変わってません・・・が、以前作った篠笛は、あまりにも簡単に作り過ぎた・・・ そして、もっと本格的な物&もっと鳴りやすいものを作ろうと思ったのです。 そして♪ 川の上流から下流まで、あちこちに少しずつ篠竹のヤブがあるのですが、見つけた篠竹の立派な事!! その中でも、特に太くて節の間の長いものを採取して・・・3年以上は経つでしょうか・・・ずっと部屋の中で陰干ししてました。 まずは、3本採取したなかで一番節間の狭いものから、節の近くは切り落として・・・最終的に長さ41cmのものを使いました。 参考にさせて頂いたのは、“高水山古式獅子舞 その伝来と変容”というサイトの中の“篠笛を自作する”と言うページです。 これはもうほんと・・・あまりにも本格的過ぎて・・・私にはワケワカメ・・・だったのですが、正確な穴の位置の記載があったので使わせて頂きました。 笛の長さ41cm。管尻からの穴の位置は・・・単位はmmです。 66(小),96,125(大),143(中小),170,195,219,360(歌口)です。 穴の平均的なサイズは、9.0x7.6。上の“大”とか“小”などの場所は、このサイズを基準に加減しました。 歌口の穴のサイズは、12.2x10.5。穴は真っ直ぐ垂直に開ける。 管尻側は筒状のままですが、管頭側には詰め物をして塞ぎます。 どこまで詰めるかと言うと、歌口から管頭側へ3mmほどまでの場所です。 今回は、木を削って内部に差し入れました。 その他、10年が経過しても、以前作った笛は割れずにそのままの状態ですが、貴重な篠竹を使って作っている最中に割れてしまうのがイヤだったので、今回は木工用ボンドを塗った上に木綿糸を何重にもグルグル巻きました。上の写真の黒い部分。 フジツボの笛。 これは吹けるかもと・・・いくつかのフジツボで試してみたら吹けました。 作り方: 海岸に落ちていたものそのままです。 できれば、まだ新しいものの方が良いです。 劣化している物は縦に切れ目があるなどして音が鳴り難かったのです。 吹き方: フジツボは写真の状態で手のひらに載せます。 上に開いた穴の横から息を半分を吹き入れる感じで吹きます。 なかなか良い音:“ピー”と“ポー”の中間の様な音がでます。 堤防際で拾った・・・調べたらほら貝で間違いないようです。 ホラ貝を海で見たのは初めて・・・ここに住んでいるのか!? ただ、これは小さい・・・長さ14cmほど・・・ さらに、拾った時は気付きませんでしたが、中にはヤドカリのコブヨコバサミが住んでいました。 ヤドカリが岸辺まで運んできてくれたのでしょうか。 中のヤドカリを取り出すため、貝の先端部分は金づちでカチ割りました。 表面の異物を大分取り除きましたが、まだまだ汚い・・・ ハイターやブリーチなどに一晩漬けると良いとあったので、早速実行。 原液ではなく、2〜3倍程度に薄めて使いました。 浸け終わったら取り出して洗い、表面のゴミを取り除きます。 ホラ貝を笛にする工程もネット上で見つけたのですが、歌口(口を当てる部分)が高い!! それを石膏で固める!? とてもお金!!が掛かりそうなので、もちろん、断念。 歌口となる部分は、ペットボトルのキャップや口部分など、色々調べて探しましたが良いものが見つからず・・・ 浜で拾ったクロフジツボの殻・・・これは!? 中に住んでいたヤドカリを取り出すために適当にカチ割ったので隙間が大きい・・・ 写真は、とりあえず、フジツボをボンドで固定したところ。 隙間を埋めるために使ったのは石粉粘土。 実は別件で使用するために買って使わずに放置していたものでした。ダイソーにて100円で購入。 穴を塞ぐように、粘土を平らな板状に延ばして貝と歌口の間に巻きました。 歌口の大きいほうを外にしたのは・・・吹きやすいから・・・これは、竹ボラ同様に初心者でも吹きやすいです。 玄人は直径5mm程の穴の開いた歌口を使って様々な音階を吹けるとか・・・ フジツボは単体でも音がでるのを確認してから付けました。 拾ったフジツボは音の鳴りやすいものとそうでないものがありました。 いろいろ書きましたが、肝心の音は・・・ ブ〜やボ〜など、それらしい音が出せます・・・が、貝が小さく共鳴する部分が少ないからでしょうか・・・ ブォ〜と言う超重低音ではないのです。 これは、ちょっとした遊び用、携帯用のホラ貝になりました。 ひょんの実。(イスノキの実) 雨の中、山の中を散策・・・ふと足元に異形の実が・・・良く見たらあちこち大量に!! ひょんな事から手に入れたひょんの実ですが、これが笛になるのです。 落ちているものは中にゴミが入っているので、綺麗にしてから吹くと・・・ポーっと・・・ちょっと間の抜けたような素朴な音が出るのです。 アサリの笛。 貝の蝶番部分をコンクリートなどで擦り、穴を開けたら口にくわえて吹くのです。 ・・・ただ、今までハマグリでもやってみたのですが、鳴らない!! 子供でもコツを掴むと簡単に鳴らせるそうなのですが、鳴らない!! これは苦手!! 3年前にも拾って遊び、番外編に“石笛”のページを作ったのですが、こちらに載せていなかったので、今回はこちらへ・・・ 現地であれこれ吹いて遊んでいたら、穴の中にまだ貝殻の残っているものを見つけ、冗談のつもりで拭いてみたら・・・なんと、貝殻が入っているものの方が吹きやすかった♪ 両端や斜めの切れ込みはピラニア鋸で簡単に切れました。 そして・・・角の中心部分はスカスカ・・・彫刻刀の丸刀で簡単に取り除けます。 一部を削った細い木を差し込んで試し吹き・・・良い音が出たらカットして接着するだけ!! 余談・・・ 差し込む枝は、角の斜めに切れ込んでいない部分(上の写真では右側部分)の長さだけです。 そして隙間は、下の写真で分かるでしょうか・・・隙間は上側だけで、ほんの1mm程度です。 吹く時は、枝を差し込んだ反対側を指で塞いで吹きます。 これがどうなるかと言うと・・・狭い僅かな隙間から吹き込まれた息が、斜めに切れ込んだ角(上側:穴の開いた部分の鋭角部分)に当たり、笛の外に逃げる息と、笛の中に入る息に分けられ、中に入った息は上の穴しか出口が無く、それらのバランスで音がでます。 もちろん、当然ですが、竹などの中空のものであれば、同じものを作る事ができます。 笛。 表面をサンドペーパーで磨き上げたら♪ 手ざわりや重さがここち良過ぎ♪ 握ると手のひらにすっぽり収まるサイズ♪ 可愛い♪ 鹿の骨で作った笛。 ネットで見つけた骨の笛を同じサイズに拡大して穴の位置を写し取りました。 残念ながら・・・吹いても鳴りませんでした・・・普通の篠笛も音が出せないので、達人だったら鳴るかも!?