サバイバル節約術


番外編 〜刃物作り〜


銃刀法が年々厳しくなり、たとえ小型のナイフであっても正当な理由もなくナイフを所持することが難しくなりました。
(特に都心部では銃刀法で条件を満たしていても軽犯罪法で捕まるようです。)
釣りやキャンプ等の目的があれば所持していても問題ないのですが、そうでなくてもサバイバル状況下では身に何も持たない状況も考えられるため、丸腰からの道具作りをやってみました。


石のナイフ:



簡単に石器を作りやすい石。写真中央のやや黒い石です。



こちらでは、中央のやや上と下に2つあります。
わかるでしょうか?
この黒い石に別の石を打ちつけて刃を削りだす様に作るのですが言うは安し行なうは難し・・・です。




裂ける様に割れる石なので、自然の衝撃なのか温度によるものか、写真の石は見つけたときに既にこの様に割れていました。
(分かりやすいように並べたのはもちろん私です。)
このまま、竹や木にくくり着けるだけでヤリになりそうです。
今回はこの石は使いませんでした。




石器の刃の部分は割った時そのままなのでやや波刃状となってます。
ノコギリの様に使ってみましたが石自体に厚みがあるので削れたのはここまで。
ちなみに写真の木は誰かに切り落とされていた木を使い、やや乾燥していましたがまだ生木に近いです。




上が作品。と呼べるものではありませんが。
下が使った石器。
石器をノコギリの様に使い周りを一周削った後、写真右側の部分は、石器をナイフの様に使い樹皮を剥きました。

石器を使う対象を今回は木にして見ましたが、もっと柔らかいもの・・・草や植物の蔓ならば簡単に切れそうです。動物の解体はやったことが無いので分かりません。

石を割って何とかナイフの様なものを作ることはできましたが、思ったような割れ方をしないので、まだまだ偶然による所が多かったです。
今回が実践初めてなので当然と言えば当然なのですが・・・
また機会があればもう少ししっかりしたものを作って見たいと思います。




石に衝撃を加えた瞬間、パリッと!



これは鋭い!! (ひとつ上の記事を調べたら11年前!! それはさておき・・・)



直径1cmの枝を削ってみました。
結構面白いように切れたうえに、意外と刃の方も丈夫で、割れたり欠けたりしませんでした。





実験中に偶然取れた石英の破片。
大人の親指の爪の1.5倍程度の大きさ。
石英は鉄よりも硬く、偶然取れた破片は薄く鋭いです。
これは切れるだろう・・・



ニンニクを入れてあったナイロンのネットを切ってみました。
ピリピリと・・・とても簡単に切り裂けました。

日本では黒曜石が有名ですが、石英も打製石器に使われた石材です。
刃物として単体で利用するには少し小さいですが、細石器(木や骨に溝を掘り、細かな石片を並べて固定した刃物)には利用できそうです。



竹のナイフ:



竹を足で踏みつけなどして割り、もぎ取ります。
ノコギリやナイフがあればもっと綺麗に作れますが、ナイフを使ったら意味がない・・・



とても雑ですが簡単に出来ました。
ノコギリやナイフが無いと難しいのでは?と思っていたのですがやってみると意外と簡単に出来ました。



竹の葉を切ってみました。
縦の繊維が強いので手で千切るとギザギザになります。(左側)
竹のナイフで綺麗に真っ直ぐ切れました。(右側)
意外と良く切れるので注意して下さい・・・肉も切れます・・・以前、指をスパッと切ってしまった事があります・・・





使用した貝はカガミガイ。
ハマグリなどに比べ薄いのですが、結構硬いです。
縄文時代にはこの貝殻で刃物を作ったこともあるようです。



外側の丸みを少し削り、鋭角にしました。



削るときは刃と平行に削らず、刃物研ぎの要領で刃に対して垂直か斜めになる様にします。包丁も日本刀も微細なギザギザで切れるのです。



繊維の強いイグサを切ってみました。
切断面は凸凹とならず、そこそこ綺麗に切れました。
カミソリの様な鋭さはありませんが、刃物として十分実用になります。

貝殻は、魚の鱗剥がしや稲穂摘みなど古くは刃物として利用されていました。
東南アジアではシャコガイの貝斧なども作られたようです。





川原で拾った薄っぺらい石。黒色片岩かな?
黒い層の間にはキラキラ光る層があり、それが何層にも重なっていました。
そこそこ硬い石のようで、叩くと金属音にやや近い感じの音がします。
日本刀のように幾つもの層で出来ているので刃紋があります。





石の片側の両面を削りました。
手で握って丁度良い大きさと形・・・弥生時代の稲穂を摘むための道具、石包丁にそっくり・・・



横からみた写真。
刃をあまり薄くすると脆くなりそうです。



繊維の強いイグサを・・・切れない・・・ツルツルと・・・滑るだけで切れない・・・
刃を当ててから引き千切る感じで切りました。
石包丁も稲穂と石包丁を一緒にもって刃を支点として摘み取る様に使ったのでは?と思いました。
もう少し刃を薄くすれば切ることができるかな?



砂岩でさらに研いで見ました。ツルツル〜



ナイフや包丁のように刃を滑らせて切るのではなく、石包丁のように穂を摘んで尖った刃を支点にして力を入れると・・・面白いように採れました。







山の斜面でテカテカに光る蛇紋岩・・・
一つ手に取ってみたら、まるで刃物のよう・・・
先月、命を懸けて黒曜石体験ミュージアムまで行って体験したばかり・・・この蛇紋岩に押圧剥離をやってみました・・・もちろん、お遊び。
腰にぶら下げてる鹿角でバリッバリッ!!
もちろん、黒曜石のようには割れず、層状に欠けただけ・・・ですが繊維の強い草を切断する事ができました。
もっと脆いかと思いましたが、刃もそのまま。
一時的なものならば、こんなのでも使えました。










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