サバイバル節約術


タコ <蛸・鮹・章魚・鱆>






5月下旬。



6月中旬。体の先から先まで、約35cmの固体。







クネクネと軟体・・・で、ヘバリ付き、力も強い・・・やっかいです。



眩しいのか黒目が細くなってます・・・この黒目、もっと大きくもなります。
テンヤにサンマの尻尾を付けて釣りました。




ロウトから水を噴き出し水柱に・・・







磯で遊んでいたら・・・岩の下に吸盤!!
30cm弱のタコが水深5cm程度の岩の下に・・・見えませんが、顔は写真中央辺りにあります。死んだカニを手で持って誘ってみたら両腕を伸ばして絡み付 いてきました。残りの脚は岩にガッチリ掴まってました。



釣ったタコはネットに入れて口を縛ります。
脱走の名人なので、フタのない入れ物は言語道断!
ビニール袋に入れて口を縛っておいたら、内側から開封された事があります・・・


タコ。
どこか“ひょうきん”なイメージがあり、何となく好きなのですが、実物は意外と凶悪な目つきだったりします・・・
漫画で口の様に描かれる部分は水を出し入れする“ロウト”で実際は8本全ての足の中心部分にあります。また、頭と思われている目よりも上の丸い部分は“腹”なのです。頭から直接足が生えていて頭の上に腹がある・・・だから頭足類と呼ばれるのです。
墨を吐き、体色を変化させ、視覚が優れ、頭も良い(2年前の事も思い出せるようです。私より頭が良いかも。)・・・のですが、好奇心旺盛で貪欲なので、ニ セモノばればれの仕掛けでも喜んで飛びついてきます。
捕り損なっても、同じ場所に仕掛けを落とせばまた飛び付いて来ます・・・アホです・・・
初めて釣ったときは、もちろんドキドキでしたが、感想は・・・生臭い・・・生きているタコは、魚よりも数倍、生臭いです・・・

ほとんどの外国ではタコを食べる事に抵抗があり、ゲテモノ扱いです。“デビルフィッシュ”と呼ばれるほど・・・
日本人でタコをゲテモノと考える人はとても少ないでしょう・・・食べ慣れた食材はその人にとってゲテモノではなくなるのです・・・ここ強調!!
日本以外にタコを食べる国は、中国やイタリアなど限られています。

吸盤・・・人間が作った吸盤は、ガラス窓などまっ平らで無ければくっ付かないのですが、タコの吸盤は、デコボコでもシッカリくっ付きます・・・なぜ!?
生きたタコの体以外にはくっつくのですが、その判断は脳では行なっていないとか・・・

栄養・・・疲労回復と言えば、栄養ドリンクにも入っているタウリンですが、タコにはタウリンがとても多いので、夏バテ防止にも。

※堤防でタコ壷を沈めているのを見たことがありますが、一般人(漁業権の無い人)がタコ壷を使うのは密漁となります。





タコ釣り仕掛けのひとつタコテンヤ。
色や疑似餌の取り付け方など、色々な方法があります。
タコは視覚でエサを探すので写真上のようなプラスチックのカニでも釣れます。
タコの興味をひく様にテンヤの上30cmほどに赤か白のタコベイトや白のビニールひもを付けると良いとも言われます。
この仕掛けを海底から浮かせないように底をズルズルと引きずってタコを掛けます。



こんな ふざけた ルアーでも釣れます。

昔ながらのタコテンヤでの釣りが一番オーソドックスですが、イカ釣りに使うエギで釣ったり、2本の棒を使い、一方の棒に付いた疑似餌で誘い、もう一方の棒 に付いたカギで引っ掛ける方法の他、タコツボを沈めて住み着くのを待つ方法、カニカゴにもまれに入るようです。

※タコの中でも、ヒョウモンダコは毒があるので注意して下さい。磯に生息しています。
咬まれると唾液からフグ毒とおなじテトロドトキシンが注入されてしまいます。
南方の海域の生物ですが温暖化の影響で生息域が北上しています。


締め方:
お腹(頭の様な所)を裏返して内臓を取り除くか、眉間にナイフを入れます。


保存方法:
1、生のまま水で洗わず空気を抜いて密封し冷凍庫へ。
2、下処理して茹でてから空気を抜いて密封し冷凍庫へ。
1の方法は、とにかく簡単!しかも1年以上も保存でき、解凍時にヌメリも取れる優れもの。
2の方法は、2〜3ヶ月程度は保存できます。シッカリ空気を抜くのがコツです。スライスして小分けにすれば、いろいろな料理で手軽に使えます。
刺身、“たこわさ”にする予定でしたら1の方法にします。


タコの食べ方:
多目の塩でヌメリをシッカリ落とします。米ぬかを使っても良いです。
ヌメリに生臭みがあるのでこの処理で手を抜いてはいけません。
タコは捨てる所がないので、内臓や口も取っておきます。



シッカリヌメリを取ったところ。
ヌルヌルからキュルキュル!! になるまでシッカリ!! 親の敵と思って落としましょう。


タコ料理:




内臓の串焼き。
茹でても焼いても熱を加えると筋肉や皮が縮み、中身が出てしまいます。
茹でてしまったほうが食べやすいです。




小型のタコ2匹分です。とても濃厚な風味でした。



アクを取ってコトコトと火を通して・・・とても濃厚・・・



内蔵の煮物。
肝はとても濃厚・・・その他も歯応えが良かったり・・・色々な味・食感があります。
泡盛を頂きながらチビチビやるには良いのです。



内臓の肝煮。
墨袋以外の全ての内臓と、腹部(頭と思われている部分)と、頭部(足と腹部の間のもの全て)を使いました。
肝の風味とショウガが合って良いです♪ 海藻系もあるともっと良いかな!?

作り方:
1、鍋に水、酒、砂糖、しょうゆ、みりんを入れて煮立たせます。
2、タコ(肝:一番大きな丸い内臓以外)とショウガを投入して煮込みます。
3、肝を破って中身を鍋に踏襲したら、肝の袋も投入してさらに煮たら完成♪
  ※肝は意外とシッカリしているので、目の粗いザルなどで濾すようにして潰すと良いです。




たこわさ。
簡単たこわさは、下拵えして適度に切ってタレに漬けるだけ。
タレは、みりん小さじ2、しょう油小さじ2、塩少々、わさび少々。
柔らかくて美味しいです。




カルパッチョ。
タコ以外はトマトとレタスです。
タレは、オリーブオイル、荒挽き塩コショウ、レモン、摩り下ろしにんにくです。
良く塩もみして完全にぬめりを取り除いて生のまま使いました。
お皿に盛ってタレを掛けたら30分程度、冷蔵庫で冷やしてから頂きます。
臭みも無く、クネクネシコシコ・・・美味しいです。




またまたカルパッチョ。
トマトと・・・下の緑はアオサ。
ドレッシングの塩レモンを掛けて冷蔵庫で冷やすだけ!
美味しい♪




右上はお腹(頭の様な部分)、手前は足の付け根、左上は目の周辺やロウト。



初夏・・・小型が数釣れました。柔らかくプリプリ・・・軽く茹でてわさび醤油で頂くと絶品です。







上の写真のものは、6月に釣って・・・今は10月中旬。
約5ヶ月間、冷凍庫で保存していましたが、全く問題なし。とてもプリプリで美味しい。
釣ったままの状態で冷凍すれば、1年以上そのままで保存できるのです。



他の料理を作った残り・・・足1本に、腹の一部と頭・・・たったこれだけでも超嬉しい!!
プリップリの透き通る様な柔らかい身・・・この美味しさを知ってしまったら、やめられません。



浜に打ち上げられていたタコ。ビーチコーミング中にゲット!

刺身。
茹で過ぎると硬くなってしまうので、中心まで火が通ったと思うタイミングで引き上げます。
足先からゆっくりと湯に浸けると綺麗に丸まります。
手のひらサイズは1分程度で十分です。
プリプリのコリコリで歯応え良くとても美味しいです。お勧め。




酢だこ。
暑い夏は酢だこも美味しい!!
キュウリやワカメなども一緒に使えば彩り良く、見た目も良いでしょう。
スライスしたものは数時間、丸のままは半日程度酢に漬けます。
冷蔵庫でシッカリ冷やしてサッパリ頂きましょう。




タコときゅうりの酢の物。
材料を和えたら冷やして頂きましょう♪ 
これはド定番のひとつ・・・これは間違いないです。

作り方:
1、キュウリはスライスしたら塩を振って放置します。
2、ワカメが乾燥品の場合は水に浸けます。
3、タコはサッと茹でます。
4、ボールに酢、砂糖、塩、しょうゆを入れて混ぜます。
5、ボールへ具を入れていきます。
  キュウリは良く絞り、ワカメは適当に刻み、タコはブツ切りにして投入♪
  今回はチリメンジャコにゴマも投入。
6、よく混ぜ、器に盛って完成♪




タコとキュウリのキムチ和え。
作り方は、サッと茹でたタコとキュウリの両方を適当に乱切りしたら、キムチの素と砂糖少々を加えて1時間ほど冷蔵庫で寝かしたら、器に盛って食べるだけ!!
辛くて冷たくてプリプリしてコリコリしててサッパリしてる・・・暑い夏にビールと一緒に頂くと最高!!!








串焼き。(焼きタコ・・・)
小型のタコを使いました。ビールを飲みながらプリプリの身を喰いちぎりながら頂きました。美味しい・・・



ギリシャではオリーブオイルを付けて食べる料理法があり、こうすると、焼き鳥の香りがするとか。
早速・・・手軽でいつもと違う風味・・・これは良いです。ビールにも合います。

串焼き。
こちらもプリプリで美味しい。
醤油を着けながら焼いて香ばしくしても良いでしょう。




炒め物。
タコが手元にありながら肉も食べたい・・・一緒に炒めて見ました。
火が通ったら醤油を入れて炒めました・・・とても香ばしい醤油とタコの焼ける香り・・・祭りなどで並ぶ夜店を思い出しました。
美味しいです。途中でマヨを付けましたが、これがさらに美味しい。




タコチリ。
フライパンにチリソース、酒、砂糖、ゴマ油、ニンニクのみじん切りを炒めておき、下拵えしてブツ切りしたタコを投入して炒めるだけ。
タコチリにもバリエーションがいろいろあるようで、タコの唐揚げで作る方法もあります。
柔らかくプリプリで辛くて美味しい・・・ビールに最高!




タコのガリシア風。
これが!!! 単なるピリ辛だけでない! 茹でたジャガイモの風味ともバツグンの相性です♪
ジャガイモ無しのレシピもありますが、絶対に!! ジャガイモも一緒に使って下さい!
これは超おすすめ♪

作り方:
1、鍋に水(具がひたひたに浸かる程度)、ジャガイモ、タマネギ、塩を入れて火に掛けます。
  玉ねぎと一緒に茹でると柔らかくなるようです。この玉ねぎも美味しいので後で美味しく頂いて下さい♪
  ここでローリエを入れるレシピもあります。
2、火が通ったらタコ(冷凍したそのままで良い)を入れます。
  弱火でコトコト10分ほど・・・30分以上茹でるレシピもあります♪
  冷凍したタコを使うと柔らかくできるそうです。
3、茹でたら、熱々のジャガイモをスライスしてお皿に並べ♪
  ※焼けど注意!!
4、熱々のタコはザックリ、ぶつ切りしてその上に載せたら♪
  ※焼けど注意!!
5、オリーブオイル(エクストラバージンがあれば最高♪)、パプリカパウダー、塩(粗塩・岩塩があれば◎)、パセリを載せて完成♪
  本場で使うパプリカパウダーは辛味があるのですが、日本の物は辛味が足りないとか・・・レシピによっては、チリパウダーを追加するものも見つかります。
  今回私はチリパウダーオンリーで作りましたが、激美味でした♪




やわらか煮。

1、下拵えしたタコを鍋に入れ弱火で煮、アクを取る。
2、煮すぎてしなわないように注意し、しょうゆを加え、ひと煮立ちしたら火を止める。
3、冷まして味を含めたら完成。

個人的に料理法としての煮物は唐揚げなどよりもランクが下がるのですが、たまには煮物も良いものです。




タコとタケノコの煮物。
6月・・・タコとタケノコ、どちらも今が旬なのです。
これはちょっと変わった煮物・・・炒め物に近いです。

1、タコ、タケノコは下拵えを済ませた茹であがったものを使います。
2、タコを油で炒め、さらにタケノコも投入して炒めます。
3、塩コショウを掛けて炒めたら、水、麺つゆ、砂糖を加えて煮込みます。
4、汁が極僅かになったら完成。

タコとタケノコの風味、炒めたのでタコの焼けた香り(お祭りの出店で嗅ぐ匂い)もあり、それぞれの食感の違いが飽きさせず・・・ビールで一気に食べてしまいました。




タコのやわらかトマトソース煮。

1、玉ねぎ、にんにくを細かく切ったらオリーブオイルで炒めます。
2、火が通ったらカットトマト(トマトの缶詰)、茹でたタコを投入し、塩コショウで味付け。
3、弱火で30分以上、コトコト煮たら完成!

美味しいです。ちょっと洋風な感じがまた良いです。




タコのトマトソース炒め。
翌日、一つ上でトマトソース煮で作ったものに、モヤシを加えて炒めました。
美味しいです。病みつき・・・ビールが美味しい!




パスタに。
トマトソース煮で残ったものをパスタに乗せてみました。
想像通り・・・パスタに合います・・・煮込んだトマトとシーフード・・・当然か・・・
数日間、少しずつ手を加えながら、美味しく頂きました。




鮨。
前列手前から、皮むきタコ足薄切り、タコ足薄切り、皮むきタコ頭、タコ足炙り。
後列手前から、タコ足先、タコのエラ、タコ足先。
買ったものと違い、茹で過ぎていないタコ。柔らかくぷりぷり・・・どれも美味し過ぎ・・・
タコだけですが、下手な回転寿司のタコよりも段違いに美味しいです。






お好み焼き。
キャベツを混ぜた生地をフライパンへ流し、その上に、サッと湯通ししたタコとブタ肉を載せて焼き、途中で裏返してジックリ焼いて作りました。
タコは下処理を行わず、生のまま完全密封にして冷凍庫で約半年間保存しましたが、釣りたてと全く同じ食感です。
プリプリで柔らかく、口の中で軽くはぜる様な食感。タコの焼けた香ばしい香りもあり、とても美味しく頂きました。
なぜ、タコ焼きでなく、お好み焼きにしたのかは・・・タコ焼き器が無かっただけです・・・




スパゲッティに。
磯で採取して塩蔵していたワカメと一緒に、茹でたタコを炒めてみました。
茹でて炒めたタコ・・・大分・・・小さくなってしまい少々残念ですが、もちろん、美味しい。
買ってきたものと違い、自分で採ったものは数倍美味しく感じるのは何故か!?
自給自足生活・・・憧れます・・・見た目は苦しい生活と思ってしまいますが、実際に体験すると、身も心も・・・とても充実した生活になるのでしょう・・・




タコ飯。
作り方は色々あり、茹でたタコを使う場合もありますが、今回は生を使う愛知版。

作り方:
1、お米は十分水を吸わせておき、タコもヌメリをシッカリ取って下拵えをしておきます。
2、炊飯器にお米、酒・みりん・しょうゆを入れた後、水を規定の量まで入れます。
3、適度に切ったタコも投入! 千切りしたショウガを入れても良いです。
  私は今回なかったので、チューブ入りのショウガを少々。
4、炊飯器のスイッチオン!!
5、炊けたらザックリ混ぜて器に盛って刻みネギを散らしたら完成!!

ご飯全体にタコ+醤油の風味が加わって美味しいのはもちろん、時々訪れるプリプリのタコの食感が◎!!
美味しくてご飯を口に運んで飲み込む事以外、考えている余裕もありませんでした・・・



 

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