サバイバル節約術


アイゴ <藍子・阿乙呉>





5月中旬。



8月下旬。暴れて砂だらけ・・・



10月中旬。白黒に近い色合いの個体。



10月下旬。体長26cm。サビキに喰ってきました。



11月下旬。明るい茶色の個体。環境に合わせて多少色が変わる気がします。

釣り上げた直後の興奮状態では、全身のトゲを逆立てているので、一番危険なのです。注意!!




光加減により、とても綺麗♪



この細かな歯で、磯の海藻をガジガジ食べてしまい、磯焼けが起こってしまうとか・・・
臭いから市場価値が無い!? 内臓取って火を通して食べたら美味しいですよ♪



トゲを超拡大。

アイゴ。
黄色っぽい茶色の体に白い点々があります。横顔がウサギに似ているので、外国ではラビットフィッシュと呼ばれています。
地方により“ションベン(バリ)”等と呼ばれる程、アンモニア臭がします。
私の場合、小型が多いせいか、殆どアンモニア臭は感じられずにいたのですが、初めて大型のものを釣り上げ刺身にした所、アンモニア臭を感じました。試しに焼いたら臭いは消えました。
釣ったら直ぐに〆て、血抜き&内臓を取り除く事で臭いは柔らぐ様です。
好んで食される地域もありますが、基本的には嫌われ者です。
実は皮が美味しいのですが、ウロコが無いかわりに皮が丈夫!!
これは、炙ったり揚げたりして火を通すと食べやすく美味しくなります。

※これは毒魚です。
ヒレの各部にトゲがあり、刺さると数日間も痛みが続く場合があります。
このトゲ(毒)は、死んでいても機能するので要注意!! フグと違って身に毒は無く、トゲにさえ気を付ければ美味しく頂けます。
持ち帰るときは、あらかじめトゲのあるヒレをハサミなどで切り取ってからクーラーボックスへ入れることをお勧めします。
なんていいながら・・・釣り上げた直後はバリバリにトゲMAX状態なのですが、クーラーボックスに入れて家に着く頃にはヒレも閉じて、それほど危険ではな い・・・だいぶ慣れたら、わざわざヒレを切り落とさず、そのままクーラーボックスにぶち込んで、家で捌く時もそのまま・・・です。






肝の刺身。
釣りに行く機会が減って・・・もうほんと、何もかも丸ごと体に取り込みたくて♪
殆どの生き物の肝は美味しくて栄養も十分♪ アイゴは!?
そんな単純な思い付きで食べてみようと思ったのですが、念のため・・・ネットで調べたら、そのひとつに“美味しい”って!! ほんとか!?
手のひらサイズの小さなアイゴが沢山釣れたので・・・捌きながらチマチマと・・・集めて酒で洗ってから頂いてみました♪
・・・これは食べれます。ただ、僅かに磯臭さが!! もう少し大きな物の方が良いかも!?

そして・・・


皮付きの刺身。
皮はほんと、シッカリしているので、簡単には噛み切れない!! で、適当に皮に切れ目を入れました♪
これは、まずまず・・・そして・・・
この時、ひとつ上の肝も食べてみた時だったんです♪ で♪
溶いた肝を身に載せて頂いてみたら・・・美味しい♪
やはり、少し磯臭い感じはありましたが、美味しかった♪




大型のアイゴが釣れた時に刺身にしてみました。
大型になる程、臭いが強くなるのか、口の中に入れると臭いが気になる・・・
表面を軽く炙って香ばしくしたら気にならなくなり、美味しかったです。




アイゴの刺身を酢味噌で。
酢味噌で食べると美味しいとの情報で作ってみました。
これが! 気付いた人凄い♪ めっちゃ合います♪
ちなみに、写真左上の皮付きのもの・・・食べやすいように切れ込みも入れて見たのですが、風味も食感もイマイチ・・・でした。




刺身を“青じそ塩レモン”のドレッシングで。
サッパリ系で食べると美味しい気がしてました! これは美味しい♪
調べたら、酢味噌でも美味しいようです。またいつか♪




たたき、と言うか・・・かなり“たたいた”ので、なめろうちっくですが・・・
刺身用に柵取りした時に、取り除いたアラを使いました。
ほんと・・・コロナで海釣りをずっとしてなく・・・とにかく残さず全て食べたい欲求が強かったのです・・・
そんなわけで、取り分けたアラまでも、包丁で叩きまくってたたきに♪
薬味にネギと、味付けに生姜を少々投入したら、混ぜる様にたたき、醤油をチョロっと掛けて・・・
これが! 期待のスパイスが効き過ぎているのか!? めちゃ美味しかったのです♪





15cm前後のものは臭いも殆ど無いです。






2021年にして初めて! ソトのトーチバーナーを購入したので早速♪
金網にひっついて難儀したりなどしないので、これは楽♪
焼き加減も見えるので、好きな炙り加減にできました♪

炙り。
皮を付けて下ろし、皮の面をこんがりと焼くと凄く美味しいです。
私の中では一番美味しい食べ方です。




焼切り。
済みません‥・炙りと焼切りの違いが分かりません!! 同じ!?
アイゴは焼切りにすると美味しいとか・・・で、早速♪ が!! 結局、炙りと同じ♪
炙ると美味しいと分かったのですが、香ばしい風味を付ける焼切りと言う料理法を知って・・・やっぱり♪
香ばしくてホクホクの白身魚を醤油などで頂いて下さい♪ 最高♪




串焼き。
数が少ない時なども、手軽に美味しくなるのでおすすめ♪
皮も美味しいので、皮付きのままかぶりついたり、手で摘まみ取ったりして頂きました。
美味しかった♪ 残ったアラは・・・味噌汁に♪




フィッシュ&チップス。(唐揚げ)
大型のアイゴも火が通ると臭いはなくなります。




唐揚げ。
小型のものは、中骨に沿って身に切れ目を入れて、
中型のものは、3枚に下ろして身と骨を別々に揚げました。
頭は縦に包丁を入れて中まで火が通りやすくしておきます。
小型のものは丸ごと、中型のものは内臓以外、全て頂きました。
写真は、アイゴ、ヒイラギ、アジ、イシモチ、ニセクロホシフエダイが混ざってます。
身はふんわりと、骨はサクサクと、美味しいです・・・




アラの唐揚げ。
今回は、刺身で身を取った残りのアラ・・・今回は手のひらサイズで、ややデカイ・・・2度揚げではムリかも・・・
そこで、今回は、一度カラカラに乾燥させました。
みなさん承知でしょう・・・唐揚げでサクサクにするには、2度揚げ、3度揚げします。これは、中の水分をシッカリ抜いてカラカラにするため・・・予め干してカラカラにしておけば、間違いなく、サックサク〜になるんです。
これはもちろん成功♪ 硬い背骨はもちろん、頭も全て、サックサク〜♪




煮物にした残りを揚げてみました♪
これが♪ 下味付いてるので、そのままでOK♪ しかも、サックサク〜♪




ふと・・・またまたアホな発想が♪
色々なアラも残さず頂いて来て・・・毒針に刺されない様にハサミで切り取ったヒレ・・・これ、食べれる!?
↑こんなアホな発想する人なんて、普通いない♪
これを、揚げてみたら!? さてさて・・・♪
これが♪ 骨などのアラはサックサク〜♪ そして、ヒレのトゲはカリッカリ〜♪ 食感が楽しい♪






アイゴの内臓(ゼンマイ)も、確か食べられると思い出したので、一緒に丸ごと塩焼きにしてみました。
身は柔らかく美味しく頂きました・・・が、ゼンマイは・・・ジャリジャリ!!
内臓全体に砂が混じってる!! 無理!!
ネットで調べると、好んで食べられている地域があるとの情報がありながら、挑戦した人は撃沈している・・・どうやって食べているのでしょうか・・・









塩焼き。
大き目のアイゴを塩焼きにすると・・・ボリュームあってホクホクの身を口の中へ・・・お酒のツマミにも良いです♪




写真手前。









今日はサビキで色々な魚種が釣れました・・・小さなクロダイやマダイは逃がしても・・・何故かアイゴはキープ♪



煮物。
身離れ良く、骨の数が少なくて食べやすいです。
臭いも消えて味があり美味しいです。




梅煮。
普通に煮る際に梅干しを入れて煮るだけです。
さすがに知られた食べ方・・・美味しい♪ おすすめ♪




どんな魚でも良いのですが、煮魚を食べて残ったアラ・・・これに熱湯を掛けてしばらくしたら・・・すするだけ♪
こんなシンプルで美味しい♪



ねこまんま。
魚の煮物を作って残った汁をご飯に掛けて頂くのを、家では何故か、ねこまんまと呼んでました。
今回は、アイゴがメインで、ヒイラギ数匹と小型のクロダイを塩焼きにして頂いた残りも投入してみました・・・さてさて・・・
これを煮詰めて、目の激細かいザルで、小骨などを取り除いたら・・・溶き卵を回し入れて汁の完成!!
これを炊いたご飯に掛けて♪♪♪
ほんと、味の深みが半端ない!! 尋常ではない美味しさでした♪




みそ汁。
こちらは、身を取って残ったアラを使ってみそ汁に。
大型になるほど独特な風味がありますが、脂が乗って良いダシが出ます。
内臓以外は全て利用して頂きます。




味噌汁。
美味しい出汁がでるので、当然、味噌汁も美味しいのです・・・定番の食べ方のひとつ♪
アイゴは内臓を取り除いたら素焼きにして水から煮て行くのが良いのです。




味噌汁に。
ついつい・・・残ったアラも全て利用したくなります・・・毒はありますが、出汁の取れる美味しい魚なのです・・・
当日は、このまま頂き、翌朝はご飯にかけて頂きました♪




味噌汁ばかりで・・・ほんと、しつこいですね・・・
今回は、アイゴを串焼きにして残った、頭、背骨、ヒレなどを出汁に使いました。
焼けて香ばしくなったアラ・・・食べて残ったものですが、これでも出汁に使えます。




マース煮。
マース煮と言えばアイゴと言うほど相性が良いようです。
小型のアイゴが2匹釣れたので作ってみました。
やはり良い出汁がでます。これは美味しい・・・僅かな身も残さず頂きました。




アイゴの内臓:
“ぜんまい”とも呼ばれ、とても美味しい内臓です。
ただ!!
以前、チャレンジした時(塩焼きにした時。調べたら3年前!!)は・・・
中がジャリジャリで、とても食べ物ではありませんでした・・・風味や味以前に、とても喰えん!!

この内臓・・・釣れる地域により、激美味だったり、激マズだったり・・・評価が全然違うんです!!
調べると、小型のアイゴを煮付けや塩焼きにした時に、“ぜんまい”と呼ばれる内臓も食べるとか・・・小型の方が良いのか!?
ここでひとつ・・・間違いない情報・・・食べたものが海藻ばかりのものは凄く美味しいそうです。砂が大量に入ってたら、誰でも喰えんはず!!

そして季節は10月下旬。
今回、小型のアイゴの内臓を鍋に入れて湯がいたら・・・中身が出て来てザラザラ〜大量の砂!!
これはダメだ!! 小型でもダメ!!
さらに今回は大型のものも釣れていたんです・・・ゼンマイには大量の脂肪が付いて美味しそう!! でも砂大量!!
なんとか食べれないか・・・で、閃いた!!
ナマコの内臓には、大量の砂が入っていて・・・これはまな板にのせて流水中で軽く叩く事で砂を出す・・・珍味のコノワタ、コノコと呼ばれるものを作って食べた記憶が重なった♪
で、早速♪



癒着しているかのように、シッカリゼンマイになっている状態の内臓を、ひも状にバラします。
これに小型のハサミの片方を筒状の中に入れ、ザクザクと切り開いていくんです。
(食欲失せたら済みません・・・この方法、ミミズを捌く最善の方法なんです。)
そしたら、まな板に流水をあて、切り開いた内臓を指で軽く叩いて砂を流してしまいます。

ここで、残念なお知らせ・・・今は10月下旬ですが、水温と指の温度で、大量にあった脂肪は溶けてほとんどなくなってしまいました。
実は、この作業を行なう前に、脂肪分だけ取り出して別料理に使えないかと取り分けた一部が別途あったんです。

上の写真は、砂だしした後のゼンマイ + 右にあるのが、避けておいた脂肪の塊・・・これを使って・・・



ホイル焼き。
味付けは、酒、砂糖、醤油、みりんと、オーソドックスなものに。
ジックリ火に掛けた後、身の方を先に頂いてました・・・そして、ホイル焼きを見たら、ご覧の通り・・・脂肪が浮いて固まってる!!
さてさて♪
長い腸の部分は、それほど歯ごたえが無いのですが、胃の辺りはコリコリ♪
味は、やはり内臓独特の苦みがありました。
浮いていた脂肪は、ツブが大きいのか、舌で触れた瞬間はザラリとした感覚・・・そして直ぐに溶けてなくなる感じでした。
そして、内臓を捌いている間、目が眩むほどの激臭でしたが、意外にも、この段階では感じませんでした。

結論!!
この食べ方は、食べれない事はないです。ただ、私はここまでしても食べれない事はないレベル・・・またいつか、同じ事をやるかと言われると・・・もうやらないでしょう・・・

余談&そして次へ!?
内臓は食べれない事は無いので、大型のものが1匹だけ釣れたら、同じように内臓を取り出し、次は、単品ではなく、何か他の食材と一緒に使った料理が良いでしょう♪
さらに、だいぶ溶けてしまった脂肪分・・・アイゴから内臓を取り出したら、グラグラと茹でてしまったら、どうなる!?
砂は下に沈み、脂肪分は水面に浮いて固まる!?・・・もし、これが出来たら、脂肪を使った料理でも♪




海はアイゴ祭りがまだまだ続き・・・で、早速♪
アイゴを捌いて出て来た内臓を鍋に入れたら、コトコトと・・・ひたすら煮込んで・・・
最初、僅かに脂が浮いてたんです・・・が、気付いたらアク・アク・アク!!
アクを掬ってしばらくしたら・・・またアク!! 掬ってしばらくしたら・・・また、アク!! この繰り返し!!
多めに投入していた水もかなり減って・・・アクと一緒に脂も捨ててしまったのか・・・と・り・あ・え・ず・・・終了。
汁だけを器にとり、醤油少々で味付けして飲んでみたら・・・苦い!! 脂なし!!
結果、この方法もダメ!!






炊き込み御飯。
手のひらサイズのアイゴが釣れたので作ってみました。
めっちゃ美味しい♪

作り方:
1、アイゴは火で炙って身を取り分けておきます。
2、お米に水分を十分吸わせた後、酒・醤油・出汁(今回は使いませんでした)を少し入れた後、水を規定量まで入れます。
3、その上に、取り分けておいたアイゴの身を並べたら炊くだけ♪
4、ざっくり混ぜて器に盛ったら完成♪




小さなアイゴが大量に釣れたので、内臓もトゲもそのままに焼き枯らしして保存食に。
沢山作ったのでこれは極一部。



味噌汁のダシに使いました。
アイゴはダシに使っても美味しいです。
内臓そのままではやはり臭みが多少あったので、2度目は内臓を取り除いてダシに使いました。
涼しくなってくると温かい味噌汁は美味しいです。




良いダシがでる魚なので、身を取った残りのアラはカラカラに乾燥させてみました。
これを軽く炙ったら、コトコト茹でてダシ取りします。
写真は下2匹がアイゴです。左上はヒラアジ。



ダシ取りしたらうどんを煮込みました。
こんなひと手間で・・・ダシが出て美味しい♪




小型のアイゴの一夜干し。
海水よりもやや濃い塩水に漬けて、冷蔵庫で24時間干しました。




内臓やエラを取り除いて血合いも綺麗に洗い流したら、水分をふき取り・・・塩分濃度10%程度の塩水に30分ほど浸けます。



水分をふき取ったら、扇風機の風に当てて乾燥させました。この後、冷蔵庫で一晩乾燥。



ジックリ炙って、頭から丸ごとサクサクと♪ 美味し過ぎる♪



干物を素揚げに。
サクサクとこれはスナック感覚で美味しく頂けました♪







 

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