サバイバル節約術


毒キノコ



それまで食用キノコとされていても、中毒の報告があると毒キノコとして扱われます・・・

最近になって毒キノコとして扱われたもの&美味しいキノコは、毒キノコだと言う情報を検索する方が難しいものも・・・

以前は食用だったものが毒キノコとして扱われるようになったものたち・・・

・ウラグロニガイグチ・・・1999年頃より有毒扱い。
・ガンタケ
・キシメジ・シモコシ
・キチチタケ
・クロハツ
・サマツモドキ
・スギヒラタケ・・・2017年より有毒扱い。
・セイタカイグチ
・ツチカブリ・・・これは大分以前から要注意でした。
・マスタケ

比較的毒性の弱いキノコは、地方により、人により、平気で食べられていたり・・・
塩漬けして毒抜きをして食べられたりしてます・・・
(塩漬けしても全ての毒が抜ける分けでなく、毒成分の量が減るので症状が出ないだけ・・・しかも、風味まで抜けてしまいます・・・)















シロオニタケ <白鬼茸> テングタケ科。

傘表:白色に白いイボ。
傘裏:白色のヒダ状。
柄:白色にイボあり、根元が太くなる。

中毒症状:激しい嘔吐・下痢・腹痛。

似た種に、タマシロオニタケ、ササクレシロオニタケがあります。全て白い色のキノコで傘にイボがあります。
※白い色のキノコには、僅かに食用となるものも存在しますが、幼菌時には見分けが付かないため、手を出さないのが無難です。









シロオニタケモドキ。
傘は真っ白ではなく、褐色を帯び、三角形のイボに覆われる。
ヒダは密。
毒との情報の他、食毒不明とする情報もありました。
※どちらにしても、テングタケ科のキノコなので、安易に食べてはいけません・・・










シロテングタケ <白天狗茸>
傘表:白色、袋の破片を付ける。

傘裏:白色、ヒダ状。
柄:根元はツボが僅かに確認できる。

幼菌は写真の様に傘に袋が残ってます。
ツルッと丸い白いキノコの様に見えました・・・











テングタケ <天狗茸> テングタケ科。

傘表:茶色に白いイボ。イボが落ちて無いことも。
傘裏:白色のヒダ状。
柄:ツバは落ちやすい。

中毒症状:腹痛・嘔吐・下痢、縮瞳,発汗,めまい,痙攣、呼吸困難
       死亡例あり







イボテングタケ <疣天狗茸> テングタケ科。
イボは薄茶色、溝線(とてもハッキリしたものではない)があり、イボは尖っていません。
ツバは落ちやすいです。
中毒症状はテングタケと同じ。
こんなに大きくあちこちに・・・立派な毒キノコを見た事がなかったので、なんとなく嬉しい・・・
海辺近くの松の生える芝生です。





テングタケダマシ <天狗茸騙> テングタケ科。
小型でツバは柄の真ん中あたり、イボは立体的、傘に条線あり。









ドクベニタケ <毒紅茸>

傘表:ベニ色。
傘裏:ヒダ状で白色。
柄:白色。

中毒症状:腹痛、嘔吐、下痢

カジるととても辛い様です・・・辛いけど毒は無いとの情報もありますが、毒の成分名が記載されている情報もあるので、やはり毒キノコでしょう。
見た目はとても可愛いキノコです。





7月下旬。





9月中旬。







9月下旬。







10月上旬。

サマツモドキ <早松擬>

傘表:黄色地に褐色の小さな鱗片があります。
傘裏:ヒダ状で黄色。

昔は食用キノコとして扱われたようです・・・現在は、人により軽い下痢症状が出るので毒キノコ扱いされてます。
食べても問題ない方もいます。中毒しても症状は軽いです。

ネットでサマツモドキを食べている方の情報を得ることが出来たので食べてみました。
今回は1本しか採れなかったので1本だけ・・・



サッと茹でて塩蔵して2ヶ月後・・・



おろし和えが美味しいとの情報で、ドレッシングのおろしポン酢を掛けて見ました。
僅かに土臭い香りもありましたが、普通に頂けました。
ただ、毒があってそれを抜かなければならない・・・そこまでして食べる必要性は感じませんでした。









モエギアミアシイグチ <萌黄網足猪口>

傘表:グレー〜黒。
傘裏:白っぽくスポンジ状。
柄:黒っぽいアミ目模様に地色はやや緑掛かってます。
その他:傷つけると黒色のシミとなります。

中毒症状:幻覚

見つけた時は、石が転がっているかのようでした・・・
イグチの中でも珍しい様です。
ちなみに、“モエギ”とは、木が芽吹く事=新緑の色です。

萌黄色:










イボカサタケ <疣傘茸> イッポンシメジ科。

傘表:先端に乳首の様な突起があります・・・
傘裏:ヒダ状。
その他:小さなキノコでモロイです。

中毒症状:腹痛・嘔吐・下痢

イボカサタケには、アカ、キ、シロの3種類があるのですが、初めの写真のような色合いのものもあり、皆さん同定に困っているようです・・・色以外に特定方法がありません・・・とりあえず・・・これは、アカイボカサタケかな・・・
図鑑により毒キノコとして扱われたり、そうでなかったり・・・食毒不明として扱われたりしてますが、ここでは、死亡者が出たとの情報があったので毒キノコとして扱います。



























ハナホウキタケ <花箒茸>

中毒症状:下痢

食用のホウキタケとの違いは、色や、枝分かれの形です。
枝や幹も根元も細いです。
まれに食べても問題ない方も見られるようですが、キノコの本には毒キノコとして扱われています。
先端部分にだけ毒があるとの情報も・・・











アカヒダワカフサタケ <赤襞若房茸>

傘表:粘性がある。
傘裏:ヒダ状で成長すると褐色になる。

去年(2011)の秋頃、サバイバル記録にも載ってますが、イノシシの死体があった所・・・まさに、その場所だけに大量に生えてました・・・
似たような外見のキノコは沢山あるので同定は無理かと思ったのですが、唯一の手掛かり・・・死体とキノコの関係は!?
調べたら・・・やはり、ありました。
動物などの死体の後に生えるアンモニア菌のキノコでした。









キヒダタケ <黄襞茸>

イグチ科唯一傘裏がヒダ状です。
一目瞭然でとても分り易い形です・・・
他にもありましたが、全て傘上部は真っ平らでした。
以前は食用にされていましたが、現在は毒キノコとして扱われています。









ツルタケ <>












ツルタケダマシ <鶴茸騙>

傘表:周囲に溝線がある。
傘裏:ヒダ状。
その他:ツバとツボがあります。

ツルタケに良く似てますが、こちらにはツバがあるので分かります。
ただ、ツルタケは要注意キノコとして扱われている本もありますが、毒キノコ扱いされている本もあるのでどちらも食べない方が無難か・・・

このキノコはかなりの猛毒です・・・文献をそのまま引用すると・・・
「食後数時間後に激しい胃腸系の中毒症状があらわれ、いったん回復するが、その後4日から1週間ほどで肝臓肥大、黄疸、胃腸からの出血など、内臓の細胞が破壊され、死に至る。」とあります・・・恐ッ!





ウラグロニガイグチ <裏黒苦猪口>
以前は食用とされていましたが、最近になって毒扱いされるようになりました・・・が!
個人の体質によっては全く問題なく・・・美味しいキノコなので、食べている方も結構見られます。
1999年に起きた食中毒では、100人中30人が中毒したとか。










ドクカラカサタケ <毒唐傘茸>
傘表面の鱗片が大きく、傷つけると赤変します。










松(針葉樹)から沢山生えていたもの。

ニガクリタケ <苦栗茸>
食用のクリタケと良く似ているため、中毒事故が良く起きています。
写真の色合いでかなり茶色っぽく写ってますが、実際はもっと黄色かったです。
クリタケは茶色、ニガクリタケは黄色なのですが、色だけでは判断できない固体も多く・・・一番簡単なのは実際に噛んで見ること・・・苦ければニガクリタケです。すぐに吐き出しましょう。
ニガクリタケを長時間煮込めば食べれる・・・との情報を見つけましたが、毒性のかなり強いニガクリタケ・・・そこまでして食べるものではありません。死者も多いのです。






スギタケ。
5月上旬。半分地面に埋まっていた倒木からまとまって生えてました。
大喜びで採取してきましたが、良く調べたら毒キノコ・・・ある程度キノコの事が分ってきましたが、キノコの世界はもっともっと深く・・・現在進行形で変化している世界・・・到達点などないのです・・・








9月下旬。



10月中旬。

カエンタケ。
とても毒性が強く、触れただけで皮膚が爛れます。
もし食べてしまった場合、腹痛・嘔吐・下痢の後、全身の皮膚びらん、多臓器不全となり2〜3日で死に至ります。致死量はわずか3gです。仮に回復出来たとしても小脳が委縮し、運動障害・言語障害などの後遺症が残ります。






若い時は笠裏がピンク色。





ナカグロモリノカサ。
笠中央部が濃い色になります。
食べると嘔吐・下痢の症状となります。








ウスタケ。
茹でこぼせば食べれるキノコとして以前は知られていましたが、茹でこぼしても中毒する人が居たために、現在では毒キノコとして扱われています。
実際、茹でこぼして問題なく食べている人も居るようで・・・興味のある方はどうぞ・・・私は遠慮させて頂きます・・・


















傷付けてから赤くなるのに時間が掛ったので、ネットに入れて持ち歩いていたら・・・ちょっとボロってしまいましたが、黒くなった♪
たしか食べれたと思っていたのですが・・・家に帰って改めて調べたら・・・今は毒キノコに!! 残念!!

クロハツ。
傷つくと赤くなった後に黒くなるのが特徴です。
最後の写真(動画)は、一日車内に放置した後、家に帰って来てから撮影したため、大分反応が弱くなってます。
食用との記憶から家まで持ち帰ってしまったのですが、良く調べたら最近は毒キノコとして扱われる様になっていたのでした・・・










ツチカブリ。
白い色の良く似たキノコは沢山あります。
これは、乳液が出る。その乳液は変色しない。傘のヒダは密なのが特徴。
乳液は非常に辛いようです。






9月中旬。











9月下旬。

シロハツモドキ。
とても良く似たキノコが多い、白いキノコ・・・
このシロハツモドキは、傷つけても乳液は出ず、ヒダが極めて密なのが特徴です。




フサヒメホウキタケ <房姫箒茸>
殆どのホウキタケが地面から生えるのに、このホウキタケは針葉樹(今回はマツ)から生えます。
この造形が美しい・・・けど、毒♪










濡れている時は粘性があります。



最初は白い傘裏ですが、次第にピンク色になってきます。



柄は中空・・・スカスカ・・・です。



柄の上部は粉状、下部は繊維状。





傘表面は、乾燥すると絹のような光沢があります。

クサウラベニタケ。
間違えて食べてしまう毒キノコ御三家のひとつ・・・その中でもトップクラス!!
ちょいと、多めの写真で紹介してます・・・
キノコ博士になるまでは・・・こんな感じのキノコには手を出さない事が最善です。










オオワライタケ <大笑茸>
食べると幻覚・幻聴の他、顔面麻痺などなど・・・名前の由来は、顔面が引きつって笑っている様に見えたから・・・とか!!
そんなキノコですが、死ぬほどの毒性はない、外国ではオリーブオイルに漬けて食べられている他、日本でも東北地方で毒抜きして食べられているとか・・・と言う分けで・・・私も試しに頂いてみました。

※食べている地域があると言っても、これは毒キノコです。 安易に食べてはいけません。



まずは縦半分に切ったら、一度茹でこぼして・・・
流水に数日浸けるのが良いのですが、そんな環境がないので・・・
水と一緒にタッパーに入れて、毎日、朝晩水替えして・・・6日後!!
6日後にした理由:流水で3日ならば、もっと長い方が良い・・・そして、翌日は休みが良かったのです。



炒め物。
具は、オオワライタケの他、アケビの果皮とウィンナーです。
何もしないと、とても苦いのですが、これと言って強烈な特徴もなく、普通にキノコとして頂く事ができました。
この後、特に体調に変化はありませんでした。




味噌漬けにしたものをサッと洗ったところ。

オオワライタケは味噌漬けにして食べる事もあると知り、一度茹でこぼした後、味噌に漬けました。
この味噌は、たしか・・・砂糖少々、お酒少々を入れたと思います・・・色々なアレンジがあるので、お好みで♪
そして・・・さてさて・・・何日漬ける? 僅か数日で毒は抜けないだろう・・・1週間? なんて思いながら、結局、2週間ほど経ち・・・



そして、今回は串に刺して焼いてみました。
表面が少し焦げる程度に焼いて・・・これが♪
オオワライタケの歯ごたえはシッカリ残り、味噌と味噌が焼けた香ばしい香りが加わって♪
これは美味しい♪

※これはオオワライタケを食べる事を勧める記事ではありません。
 ただ、もし食べてみようと思われた場合は・・・時間を置いて頂くと良いです。
 この毒キノコ、食べてから症状が出始めるのが早く、食後10〜15分程度とか・・・
 少し頂いたら、別の料理を頂きながら様子見・・・問題無ければ、また少しと・・・三角食べの要領で頂くと、もし万が一、体調が悪くなり始めたら中断する事ができるでしょう。










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