2月下旬。地を這う茎葉はこんな感じ・・・これがテイカカズラだとは思いもよらず・・・ 下から見上げて・・・ 花。5月下旬。 9月中旬。 11月上旬。 テイカカズラ <定家葛> 毒成分:トラチェロシドなど。葉茎など各種毒。 食べた場合、呼吸困難、心臓麻痺。 触れてもカブレる様です。 漢方では、解熱、滋養強壮に使います。 外用として切り傷にも。 フサフジウツギ <房藤空木> 毒成分:ブドレジン、サポニン。 食べた場合、腹痛・痙攣・麻痺など。 全草有毒。毒を川に流して魚を獲る魚毒になるようですが、獲れた魚は毒のために食べれないとか・・・ 殺虫、解毒、打撲などに。 実。 雄花。 ソテツ <蘇鉄> 毒成分:サイカシン。 幹や実にでんぷんを含むので救荒食としても利用されます。 戦時中、沖縄で食されたようですが、毒抜きが不十分のため苦しむ人が多く・・・「そてつ地獄」と言う言葉が生まれたようです。 もし食す事になった場合は、入念に毒抜きを行いましょう・・・安易に食べてはいけません・・・ お菓子やソテツ餅の他、泡盛、味噌、醤油などの原料にもされます。 実には抗がん作用があるようです。 漢方では、葉・種子・茎・花・根が利用されます。 ソテツの毒は、水溶性なので水に浸けて毒抜きします。 毒成分は、天日乾燥や発酵(味噌)によっても分解されます。 3月下旬。採取した実。 半分に割って天日にあてると、中身が縮むので、簡単に取り出せます。 全て取り出したところ。これを天日で完全にカラカラに乾燥させます。 乾燥した実。これは石の様に硬い!! 毒成分は水溶性なので水に浸けて毒抜きをするのですが、この様に一度、完全にカラカラにしないと中心部まで水が入らないのです。 ※ドングリでも同様にカチコチになった経験があります・・・石臼など無いので、この状態から粉にするのは、今の私には絶対に無理!! かくまつとむさんの本、“糧は野に在り”では、1週間、毎日、朝晩水を換えるとありました・・・ 猛毒をもつソテツ・・・気を抜かずに処理しなければいけないのですが、仕事がある日の朝など、つい忘れがちに・・・ で結局、忘れた分を取り戻すために、毒抜きの日数を10日間に延ばしました。 ※ちなみに上記本には、あまりの空腹に1週間経つ前に食べたら・・・全員が、頭痛・腹痛・下痢に襲われたそうです・・・ 毒抜き工程を終えたもの。 上記本では、この後、また天日乾燥させてカラカラにして粉にするとありましたが、今の私の道具では絶対に無理!! と言う事で、水を吸って柔らかい状態で細かくしてしまいます。 チョッパーで、かなり細かくなりましたが、粉ではなく、ツブツブです。 ここまで細かければ、すり鉢でなんとか押し潰せる・・・ 全て擂ったら乾燥・・・細かいので乾燥も早い♪ まだまだツブツブ感があったので、さらに砕く様に擂ったら、目の細かな網で残っているツブを取り除きました。 ソテツの実18個から取った、ソテツ粉・・・97g。 ここでひとつ・・・余談・・・ 以前、大きなドングリのクヌギのアク抜きをした時、半分に割って水に浸けたのですが、中心部は全然アクが抜けてない!! さらに半分に割って水に浸けても、中心部はやっぱりエグイ!! どんどん細かくしていって・・・やっと!! そんな記憶はずっと残っているものです・・・(調べたら9年前!!) 今回のソテツもイメージが重なり・・・ほんとに毒は抜けたのか!? 本に書いてあった通りにしたから間違いない!! との思いも強かったのですが、さらに調べると・・・ 本に載っていたのは、その後、ナリ味噌(ソテツの実に麹を加えて作る味噌)にする方法で・・・ ナリ味噌にする場合は、毒抜きしなくても発酵過程で分解されるとの情報も!! どうする!? まず間違いなく、忠実に毒抜きは行なった。 この結果を信用せずにさらに毒抜きしたら、毒が抜けていたのかどうか永遠にわからない・・・ で、少しだけ・・・ (※毒は、体重に対しての量によって効果が強くなるか弱くなるか決まって来ます・・・少しだけ食べて問題がなかったからといって、完全に毒が抜けていたとは言えないのです・・・でも、いきなり大量に喰って当たりました!!は、アホ過ぎる・・・) ソテツ団子。 初めてのソテツ・・・もちろん、初めてのソテツの毒抜き・・・毒はほんとに抜けたのか!? これは、ほんとに普通に食べれる団子なのか!? それとも毒団子!? いざ!!! 少し変わった風味・・・これがソテツの風味か・・・面白い♪ そして・・・寝るまでの間、異常なし。翌朝も異常なし♪ 大丈夫でした!! (※今回は量が少なかったので当たらなかっただけかも知れません・・・毒抜きが十分でなく、私の体重に対して毒の量が一定量を超えたら・・・大変な事になっていた可能性もあるのです。) 今回は、ナリ味噌を作る工程の毒抜きを参考にしました。 やはり、ナリ味噌にせず、粉の状態で利用する場合は・・・ 1、半分に割って中身を取り出す。 ※数時間天日に当てただけの状態で、まだまだ水分を含んでます。 2、チョッパー等で細かく砕く。 ※先に細かく砕くのです。 3、天日でカラカラに乾燥させる。 4、水に浸け、1週間毎日水を換えて毒抜きする。 ※細かいほどに毒は抜けやすいのです。 5、すり鉢で擂って細かくする。 6、カラカラに乾燥させる。 7、すり鉢でさらに細かく砕いて粉にする。 完成♪ 残ったソテツ粉全部を使ってお粥に・・・って!! 水分が少なくて、柔らかいモチ状態!! シッカリ毒抜きするために、改めて前日夕方に水に浸し、夜、寝る前に水替え、翌朝水替えしました。 この毒抜きしたソテツ粉と水を鍋に入れてコトコトと・・・ これが!! ただの少ない粉が・・・水を吸いまくって、どんどんボリュームアップ!!! ある程度で水の投入を諦めた結果が上の写真です・・・ 塩味で頂いたら・・・物足りない・・・醤油少々追加・・・まあまあ・・・ モチモチ、クチャクチャ、モチモチ・・・これは飽きる!! 何これ!! たったお皿一杯なのに、全然食べれん!! 済みません・・・断念しました・・・ 私には良くある・・・本能的に体が拒絶してる(毒が残っている)のか!? このまま我慢して食べてもキツイだけ・・・で、ペースト状の感じから・・・フライパンに入れて焼いてみました。 ソテツ粉を使った、お好み焼き的な食べ物。 フライパンで色が付くほどにこんがりと焼いたら、オーロラソースで頂いてみました。 これは美味しい♪ あっと言う間に食べてしまいました♪ (毒など残って無かったのか・・・ほんと、現金な体だ・・・素直とも言う!?) ※この後、夜間も翌朝も、体調に異変は全くありませんでした♪ 11月上旬。 1月。 キヅタ <木蔦> 毒成分:ヘデリン。 食べた場合、嘔吐・下痢・腹痛・口渇・皮膚炎など。 冬でも緑色の葉を残すので別名:フユヅタとも呼ばれます。 葉を外用としてはれものに、煎じて飲用し発汗を促すためにも利用されます。 3月下旬。 3月下旬。 3月下旬。 4月上旬。 アセビ <馬酔木> 毒成分:アセボトキシン、グラヤノトキシン、アセボプルプリン、アセボイン、ジテルペン、アンドロメドトキシン。 食べた場合、血圧低下、腹痛、下痢、嘔吐、呼吸麻痺、神経麻痺など。 庭木にもされますが全草有毒です。 5月中旬。 6月上旬。 6月下旬。 ドクウツギ <毒空木> 毒成分:コリアミルチン、ツチン。 食べた場合、嘔吐、痙攣、呼吸困難など。 日本三大有毒植物のひとつ・・・毒草中の毒草・・・即効性のある毒です・・・ 含まれる毒成分のひとつ、コリアミルチンの致死量は0.5mg(1/2000g)!です。 この植物でつい食べてしまうと思われるピンク色の可愛い実・・・この実に毒があります。 5月下旬。 6月上旬。 12月上旬。 1月中旬。食べ物が少ない、こんな時期でも・・・鳥も食べない!! センダン <栴檀> 毒成分: 実や樹皮は漢方や民間薬として利用され、葉や枝には毒性があり、殺虫剤としても利用されたようです。 タイではセンダンにとても近い種“サダオ”が食用にされるようです。 6月上旬。 7月下旬。 キョウチクトウ <夾竹桃> 毒成分:オレアンドリン、アディネリン 車の排気ガスに強いために高速道路などの路肩に良く植えられていますが・・・ 花も葉も茎も根も全て強い毒。さらに・・・周辺の土までも毒に、燃やせば煙も毒、腐葉土にしても1年間は毒性があるのです。 過去には、茎を箸として中毒。串焼きの串として利用して死亡者など。 過去の歴史では、その強い毒性により、アレキサンダー大王、ナポレオン、日本も・・・兵士を失う事になりました。 5月上旬。 5月下旬。花。 8月上旬。実。 エゴノキ <> 毒成分:エゴサポニン。 食べた場合、喉や胃の炎症など。 5月中旬。
7月中旬。 アブラギリ。 もしかしたら、シナアブラギリかも知れません・・・とても良く似ているので細かく精査しないと分かりません・・・ アブラギリは、その名の通り実から油を取る事ができるようです。 また、葉には極微量の毒成分があるので、殺菌効果を期待して餅を包むのに使われたとか。 シキミ <樒> 毒成分:アニサチン。 食べた場合、嘔吐・腹痛・下痢・痙攣・意識障害・重度になると死亡。 実は香辛料の八角にそっくりですが、八角はトウシキミの実。このシキミの実は毒です。 似ているので要注意!! 10月下旬。 11月上旬。 ミヤマシキミ <深山樒> 毒成分:スキミアニン、ジクタムニン。 食べた場合、けいれん。 3月上旬。 4月下旬。ツボミ。 5月上旬。 5月中旬。 5月下旬。 ユズリハ。 4月中旬。 11月上旬。 11月中旬。 ヒメユズリハ。 ユズリハ <楪・譲葉> 毒成分:ダフニマクリン、ダフニフィリン、ユズリミンなど。 冬でも緑を保ち、大きな葉、赤い芽で目立ちます。 枝葉、実に毒があります。食べた場合、呼吸麻痺、心臓麻痺。 (牛での症例:重篤な場合急死、軽度では、下痢、黄疸、チアノーゼ、起立不能など。) 民間薬では樹皮や葉を使い、煎じて・・・腫れ物などに、乾燥させて・・・リウマチなどにも使われます。 ※一部地域で、若葉を茹でて食用にされる事を知りました。 お浸し。 食用にされるとは知っても・・・どうやって毒抜きしているのか不明・・・ 今回は、極普通に塩少々の湯で10分ほど茹でたら、1時間以上水に晒してみました。 さらに、今回は若葉と言うより芽を使っての実験です。 芽には僅かにロウ成分の様な・・・水を弾く感じがありました。 これは、以前、ネムノキの芽を食べようと挑戦して失敗した時を思い出しました。 結果、やはり、ややエグイ&苦い。 ちょっと無茶し過ぎました・・・ (ちなみに、写真の量を全て食べてしまいましたが、この後、体調に変化はありませんでした。) ダメな事が分かったので、次回挑戦する時は、若葉を使い、重曹で毒抜きするつもり。 5月上旬。 11月中旬。 コマユミ <小真弓> 毒成分:エボニン 可愛い特徴的な赤い実♪ 調べたらコマユミ。 そう言えば、マユミの実に似てるかも!? マユミと同じニシキギ属だったのでした。 アジサイ。 2024年・・・今までどこでも紹介していなかったなんて・・・ 料理屋で飾りとして添えられた葉を食べてしまって中毒した事例が数年毎に・・・ 身近にあって良く知られた植物・・・普通の人は、まさか毒があるなんて思ってもいないのでしょう・・・ お皿に乗せる場合は、お客さんが誤って口に入れてしまう事まで想像しなければなりません・・・ ちなみにですが、同じく良く知られた水仙にも毒があります。