サバイバル節約術


トチ <栃・橡・栃の木>






4月中旬。



4月下旬。





6月下旬。実はまだ500円玉程度の大きさでした。





ホオの葉のように大きいですが、こちらの方が葉脈がハッキリしています。



実。9月上旬。



11月中旬。



樹皮。



9月上旬。
まだ早いと思いながら、非常に強い台風通過後・・・樹上にもまだまだありましたが、沢山落ちていました。



9月中旬。



9月中旬。一つ上の写真とは別の年です。既に遅し。今年は早かったのか?上旬でも良いかも。

トチの実。
殻の中にはクリの様な実が入ってます。
ドングリ同様、縄文時代から貴重な食料として利用されてきました。







2011年。
重曹で煮て1週間水に晒して・・・を1ヶ月繰り返して出来た、トチの実パウダー・・・ですが、完全にアクは抜けず、失敗してます。
初挑戦では完全に失敗してしまいました。水に溶けないアクを上手に抜く方法をもっと研究します・・・

クヌギの木の木灰に漬け込むと成功しやすいようです。残念ながら、クヌギの木灰が身近に無く・・・
いつか手に入れることが出来たらまた挑戦します・・・



ドーナツ。
完全にアクが抜けていない粉を使ったので・・・飲み込むのに苦労します・・・
砂糖を沢山付けて・・・甘い〜〜〜苦! となりました・・・



2017〜2018年。



9月の上旬に採取して・・・今は年を超えた1月。幾つかはびっくりするほど縮んで小型化してます。



風通しの良い所に放置していただけなのが原因でしょう・・・幾つかはダメになっていました。



これは良かったもの。
採取したら適切な方法で処理をして保管する必要があります。




水に晒しているところ。



木灰に漬けているところ。



色が変わって良さげな所から、切ってみると中心部分は生の状態のままのところも。



蒸すと簡単にボロボロになります。マッシュポテトのようです。



色々な配合比率がありますが、今回はトチとダンゴ粉が1:1となるようにしてみました。



トチ団子。
僅かに苦みが残ってます。ちょっと残念・・・手を抜いたバチか・・・
採取した後、天日でカラカラに乾燥させれば違ったかも知れません。
それと、木灰が無かったので、実家から火鉢の灰をもらってきて使ったのです。
初めは醤油だけ、途中から海苔を巻いて醤油で頂きました。





トチクッキー。
1年程前に作り、ずっと冷蔵庫にあったトチパウダー・・・ちょっと舐めてみたらエグくない。
と、言う事で、シンプルな料理にしました。
トチパウダーがちょっと少な目だったので、小麦粉を同量程度混ぜ、河原で採取したクルミを割って砕き、生卵も加えてフライパンで焼きました。
ほのかな風味に食感、見た目も悪くないです。ただ、私の舌には少々物足りなく・・・お酒も呑んでいたので・・・途中からオーロラソースを付けてツマミになりました。
少し砂糖を入れれば、普通に美味しいクッキーになったでしょう。







トチパン。
風味もあり美味しいです。ごく僅かにアクも残っていたのですが、パンに混ぜ込んだら普通に美味しいです。




ネットでトチの実のアク抜きを調べると・・・ほんとに色々な方法が見つかります。
アク抜きの方法まとめ。

1、拾った栃の実は1週間 or 1ヶ月天日干しし、乾燥した状態で保存します。
  ※長期保存しない場合でも、一度乾燥させる工程が重要だとの情報がいくつか見つかります。

2、乾燥した栃の実を一週間ほど水に浸す。
  or 栃の実全体に熱湯をかけて2,3時間おく。

3、丁寧に皮を剥く。
  ※この状態にまでしてから、保存する場合もあります。

4、水がきれいになるまで流水に晒し、2時間ほど火にかけて煮る。
    or 網の袋に入れて、流水で1週間 or 10日 or 2週間おく。
    or 殻をとったトチの実を三昼夜、水に浸す。

5、桶に栃の実、木灰、水を入れ2昼夜おく 。
    or 鍋に入れて、栃の実の約2倍の量の木灰をかけて熱湯をたっぷり注ぐ。2昼夜おく。
    or トチの実をあく水に浸し、あくととちの実を丁寧に混ぜ合わせ、約1週間寝かせる。
    十分にアクが抜けていない時は4・5を繰り返す。

6、灰の中の栃の実はきれいな黄金色になる。
  灰をきれいに落とし、薄皮をはがす。

7、もち米と一緒に蒸したら捏ねて蒸し上げる。
  トチともち米の割合は、1:1、1:2、それ以上など。
  これはトチが貴重になって来たためとか。

ネットであれこれ調べて出て来た情報では、実の細胞は、乾燥や加熱などで一度殺す必要があると・・・それを知ってから改めてさまざまな処理方法を見てみると、必ずどこかで火を使っていたのです。
失敗しないためには、採取したら天日で一度カラカラに乾燥させる、早い段階で火に掛ける、木灰(アルカリ)に浸ける辺りがポイントでしょうか。






2020年9月上旬。 久しぶりに・・・大量!! これは拾わずにいられない!!



まずは熱湯に浸けて・・・



2時間後、外皮が柔らかくなったら剥きました。この状態で乾燥させます。



年が代わって2月。約5ヶ月後。信じられない程にカッチカチに乾燥したまま放置してました。



これを水に浸けて放置して水を吸わせます。



少し長くなりましたが、半月後・・・水を十分に吸って柔らかく・・・



こんな感じに♪



火に掛けて湯にしたら、重曹を投入しました。この赤さ!アク抜けてる!?



重曹を投入した水を捨てて味見・・・エグかったら、再度、火に掛けて重曹を入れます。
何度か繰り返し・・・結局、2ヵ月が経過・・・

ここでふと・・・このエグミ・・・トチのエグミなのか!? もしかして重曹のエグミ!? なんて・・・真実はいかに・・・



既に崩れ始めていたので、磨り潰しました。



アミで細かな皮を取り除き・・・この後、さらに目の細かな排水口用のネットで皮を取り除きました。



キッチンペーパーで濾して水を捨てたら・・・



広げて乾燥させれば、トチ粉の完成♪ (写真は、まだ乾燥させる前・・・)



久しぶりに作ったトチ団子!!
いざ! ・・・これが、まだ僅かにエグイ・・・まだアクがあるのか!?



クッキーに!!
やっぱり・・・まだ僅かにエグミが・・・
食べれたので、サバイバル食としては、十分でしょう・・・これでは終われん!!



まだ残っていたトチ粉は・・・さらに水に晒してアク抜きしてみました。



クッキーに♪
やっと♪ エグミも無く美味しいクッキーになりました。

今回は、本当はクヌギの木の木灰があれば最善なのですが、ネットを検索すると、重曹でもアク抜き出来たとの情報からやってみました。
途中の味見で、トチのエグミなのか、重曹のエグミなのか・・・分け分からん状態にもなりましたが、とても時間が掛かりました。
結局、9月に採取して・・・ほとんど保存期間ですが、最後のクッキーを頂いたのが、年を越して6月!になってしまいました。
ほんと、超スローフード♪




2024年、去年採取してカラカラに乾燥させて放置していたトチの実があるのを思い出し・・・年明けから下拵えに入りました。

下拵えは、上の方で書いた方法を使いました♪

1、既にカラカラに乾燥させて保存していたので、乾燥工程は終わり。
2、1週間ほど水に浸しました。
  (流水環境がないので、大き目のタッパに水と共に入れて冷蔵庫で保管、朝晩水替えしました。)
3、皮を剥く。
4、さらに2週間水に浸しました。
  (この時もタッパを利用。)



5、大きな鍋に湯を沸かし、トチの実と灰を大量に投入したら2昼夜放置。



6、良く洗ったら薄皮を剥きます。




そのままカラカラに乾燥させてしまうと、硬くて砕くのが困難になってしまうので、ここで可能な限り細かく刻んでから乾燥させました。



ひとつひとつの粒がカチカチに硬くてもサイズが小さければすり鉢ですり潰す事ができます。
全てすり潰したら、目の細かな網で、粒の大きなものは取り分け、それだけ再度、すり潰しました。
ここまででいったん休憩♪ 冷凍庫へ♪



トチ餅を作る場合のトチ粉とモチ粉の割合は、1:1や1:2ですが、今回は、1:2程度としました。



水を加えてダンゴにしたら、熱湯に投入して団子完成♪



ぜんざい♪
そのままでは、面白くなかったので、幾つかは表面を炙ってから投入!!
トチ餅の僅かにエグミも、餡の甘味が丁度良く♪ これは美味しい♪



串だんご。
ぜんざいの餡に対して餅が多く・・・残りは串で♪
こちらは、トチ餅のエグミがダイレクト・・・ぜんざいの方が美味しかった♪





バニラアイス1つにこの量を投入してみました♪
少し緩くなった時点で掻き混ぜたら、また冷凍庫へ入れてもOKです。
※完全に溶かしてしまうと食感が変わってしまいます。



トチの実アイス。
ネットを見ていた時にふと、見つけてしまった♪ 栃の実ソフト♪
どんな風味になるのかな!?
私はバニラアイスに混ぜてみました♪
アイスの甘さと冷たさで独特なエグミなど全く感じず♪ これは美味しい♪ おすすめ♪




中央の卵の周りにある白い粉がホットケーキミックス、右上のやや茶色っぽいのがトチ粉です。1/5程度だろうか・・・


トチの粉入りホットケーキ♪
トチの苦味&エグミは、やはり冷たい方が感じにくいのでしょうか・・・アイスはとても美味しかったのですが、温かいホットケーキでは少し食べ難さを感じました・・・が、これも持ち味かな!?
バターとハチミツで頂きました♪

普段買う事の無いホットケーキミックス・・・レシピ通り、袋の半分を使ってホットケーキを作りました・・・残りは!?
袋の裏にドーナッツも作れるとレシピまで載ってる♪ これはやるしかないでしょ♪ で♪



左上がトチ粉、右上は冷蔵庫にあったヨモギです。ヨモギは茹でて刻んでます。

僅かに苦みのあったトチ粉・・・僅か数時間ですが、粉状ならば少しでも和らぐと思い、水に浸けてました。
これの水だけを捨てて、上の写真のように水分を含んだまま使い、団子にしたら丁度良い♪ ラッキー♪ などと・・・が!!
実は・・・ド忘れ♪ この後、改めてドーナッツのレシピを見たら、バターと卵も追加するとあったんです・・・忘れた!!
丁度良い水分で団子になったものに、バターと卵を・・・もう、ドロドロ!!
で・・・仕方なく、上の写真よりもさらに小麦粉を追加して作りましたとさ♪



トチ粉入りドーナッツ。
表面は適度に硬く、中はしっとりもちもち・・・エグミなど全く感じず、めっちゃ美味しい♪
砂糖やハチミツで美味しく頂きました♪






 

TopPage 最初のページへ    
Copyright (C) 2011 YOSHIKOTO.HATTORI , All rights reserved.