1月上旬。 2月下旬。紅葉。 4月上旬。新芽。 6月中旬。花。
10月上旬。 11月下旬。 12月上旬。
ナンテン。 ナンテンと言えば、南天のど飴。 全草に薬効があり、実、葉、茎、根がそれぞれ利用されます。 実:鎮咳、視力回復。 葉:解毒、健胃、解熱、鎮咳、強精、強壮。 茎:鎮咳、強壮剤。 根:頭痛、リューマチなど。 毒成分:葉にシアン化水素。実にイソコリジン、ドメスチン、プロトピン、ナンテニン、ナンジニン、メチルドメスチンなど。 葉のシアン化水素は猛毒なのですが、含まれる量が微量なので弁当に入れて防腐として利用されます。 実に含まれる毒のドメスチンは、多量に摂取すると、知覚・運動神経の麻痺を起こしますが、鳥に少しずつ食べさせるために、毒成分を少し含ませているとの説もあります・・・食べる量が僅かであれば影響なく、少しであれば毒も薬になります。 実は日干し乾燥させてお茶として利用する事ができます。 葉はお弁当(赤飯にも)に入れられます。 これは葉に含まれる僅かな毒(シアン化水素:青酸)成分により、腐敗を防ぐ事ができるのです。 ナンテンは“難を転ずる”からおめでたいため、赤飯にも添えられます。もちろん見た目も綺麗。 毒成分は極微量なため、葉が載せてあったご飯を食べても人体への影響はありません。 しるかえ: 熊本では、南天の葉を磨り潰した汁を小麦粉の生地に加えてメンにする「しるかえ」が作られます。 今回は、それに挑戦!! 4月の中旬。 若い芽が育ち始めた頃・・・そんな芽を採取しました。 日当たりの良い場所に育って赤い・・・どうなるかと思いましたが、なんとか緑色・・・ ※実は、去年、一度失敗してるんです・・・葉を擂って汁を使う・・・ほんとに葉をゴリゴリゴリゴリ・・・ 水分を感じないペラッペラの葉から汁を取れるのかと思いながら・・・ 結果、1滴も取れん!! と、なったのでした・・・ 実際には、葉だけでなく、水も少々加えて擂るのでした♪ 今回は実験をしたくなって・・・左が普通の手作りうどん、右が南天の汁が入ったうどん。 しるかえ。 白いのが普通のうどん、薄茶色っぽいのがナンテンのうどんです。 これは普通に美味しかった♪ もし機会があれば、もっと緑色の葉を使い、もっと汁の量を増やして作ってみたいです。 今度こそ!! 緑の若葉を使って挑戦!! 大量の若葉に、水は少な目に・・・これは濃い!! 今度こそ!! いつものように、小麦粉に汁を追加して行くと水を加える事になる可能性が!! で!! 今回は、この汁に小麦粉を少しずつ追加していき・・・丁度良く♪ ※この濃いナンテン汁に水を一切加える事なく、うどんの元を作る事ができました♪ しるかえ。 今回は、本気モードの“激濃しるかえ”です。 この濃い緑色が素敵♪ 見た目も綺麗♪ が〜!!! あまりにも濃すぎたのか・・・苦い&エグイ・・・喉を通らない・・・毒うどん・・・ 普通の白いうどんは完食。毒うどんも、なんとか半分以上は食べましたが!! 途中で断念・・・ やはり、何事もほどほどにね♪ ※この後、夜間〜翌朝まで・・・無事で済みました。 もし、しるかえを作られる際には、ちゃんとしたレシピを参考にして下さい♪ ここで余談・・・ナンテンの汁を使って作ったうどんは、ほんとに腐り難いのか!? どうせ作るならばやって見たくなって・・・実験♪ うどんを作ってから9日後。 写真左が普通のうどん、右がナンテンの汁が入ったしるかえのうどんです。 この違い!! ちなみに解説すると、左の普通のうどんは、赤いカビの他、青カビも一部にあり、その全体を白い綿状のカビが覆ってます。 右のしるかえは、写真に写っている白いカビの他、青カビが最上部の裏側あり、計2ヵ所だけでした。 そして余談ですが・・・この実験、実は2度目です。 色が薄くなってしまった初代しるかえの時も行なってました・・・なぜ2回も行なったかと言うと・・・ ナンテンありとなしのうどんを同じ湯で茹でて、そのまま袋に入れて実験を開始したのです・・・それが・・・ カビるところか、干からびる一方・・・どちらも!! で、思ったのです・・・一緒に茹でたから、普通のうどんもナンテンの汁を吸ってしまったと!! 結局、19日間経って、どちらも1〜2ヵ所程度のカビだけだったのです・・・ ちなみに今回は、もちろん!! 普通のうどんを茹でてから、しるかえのうどんを茹でたのでした♪ すったもんだがありましたが・・・ ナンテンの汁で作った、しるかえうどんだけでなく、ナンテンの汁が入った湯で茹でても効果がある事が分かったので、結果オーライ♪ 乾きやすいように実を剥いて乾燥させましたが、そのままでも良いかも知れません。 今回は皮を剥かずに利用。急須にこの量にしてみました。 薄い色合いから想像できるように薄味ですが悪くありません。 もう少し量が多くても良いかも知れませんが、控えめに・・・ お茶。 冬に採取した実を天日乾燥させます。※漢方として利用する場合は、煎じつめて服用するのですが、神経をマヒさせて咳止めとして利用し、1日の用量(5〜10g)が決められています。お茶として利用する場合、他のお茶とブレンドし、一度に沢山使わない方が良いでしょう。 食べる量によって、毒にも薬にもなるナンテンの実・・・そのままでは、ただの難点・・・利用法を調べました。薬として利用する場合・・・乾燥させた実の量は、片手の一握り程度。ジックリ煮詰めて湯飲みに半分程度の量を1日3回頂くと良いです。 薬ほどの効果を期待しない・・・普通にお茶として頂くのであれば、この量よりも減らすと良いです。 効果は、鎮咳・消炎・感冒など。