2月下旬。 3月中旬。 春先に出る葉は鱗茎に養分を蓄えるためのもので夏には枯れてしまいます。 3月下旬。 ピーナッツの中身の様な形と大きさの鱗茎でした。掘り起こした球根がネットでヒットする画像と形があまりにも違う・・・ 夏までの間に養分を蓄えるとの情報をみつけたので形に変化があるか楽しみです。 6月上旬。葉が枯れ始めています。 6月上旬。 葉が完全に枯れてしまうと探せなくなってしまうので少し心配でしたが、無事発見できました。 もしや・・・との想像がみごと的中し、タマネギのようにコロンと太った鱗茎になってました。
7月下旬。 地上には何もない・・・場所を覚えていれば、表面の土をどけるとすぐ下に球根が現れます。 若い花穂。 花。 実。 上の写真5枚は全て9月上旬です。 9月下旬でも花が咲いてました。 10月下旬。 ツルボ。 救荒植物です。 鱗茎(球根)を食用とする事ができます。 ツルボ餅にも。 葉や鱗茎だけでは、良く似た毒草があるので注意。 花が咲いているのを見つけて、場所を憶えておくと安全です。 戦時の食糧難の時には、球根を掘り起こし、大き目のものを天日干ししたら外側の皮を剥いて釜で3日間煮る。食べる時はハッタイ粉をまぶした様です。 大量に食べると、放屁雷鳴・・・“ヘッピリグサ”との異名もあるようで、大変なことになるようです・・・女性は特に注意。 3月下旬。 ジックリ(十数分程度)茹でて3日程水に晒してみました。 僅かにアクのようなものを感じましたが美味しく頂けました。 今回は実験で量が少なかったので違和感があまりありませんでしたが、もっと量がある場合は、もう少しアク抜きしても良さそうです。 2014年6月上旬。 塩を入れた湯でジックリ茹でて水に晒し、もう一度茹でて水に晒し、3日間水を替えながら冷蔵庫に入れました。 昔はハッタイ粉をまぶして頂いたようなのですが、手元にハッタイ粉など無く・・・きな粉で代用しました。 口に入れると・・・殆ど味無く、柔らか・・・その後、口の中がとても“いがらい”。 本に、食べると“いがらい”と書かれていたのですが、まさにそんな感覚でした。
煮物。2016年7月下旬。 水と一緒にコトコトと・・・2〜3日かけてジックリ火にかけると甘くなると言う情報を見つけたので早速採取してきて挑戦。 これは、イヌリン(可愛い名前・・・)と言う成分が、ジックリ煮詰める事により糖化するのだとか。 写真は2日間、朝・晩に火を掛けて見たもの。 鍋のフタをあけると甘ったるい香りがしたのでこれは!! と、思ったのですが、食べてみると甘くありませんでした。ただ、エグくもない。 普通に何か味付けすれば美味しくなりそうです。 翌日さらに煮込んで冷蔵庫へ・・・ 火に掛けず、冷えたものを食べたら、何故かエグ味がありました・・・もっと甘味が増すはずだったのですが、なぜ!? 冷やすとエグ味が増してしまうのか!? 謎の多い食材です。 6日後。 13日後。 煮物。 2019年・・・再びイヌリンと戦ってみました。 4月中旬・・・まだ少し時期が早いのですが、気温もそれほど高くないので、数日間戦うには丁度良い!! いざ!! 煮詰めていると甘い香りが漂います・・・ただ・・・食べると僅かな甘味〜最後にエグミ・・・ 結局、13日間も朝晩火に掛けましたが、ずっと変わりませんでした。 イヌリン(Lv.100) vs 私(Lv.1)・・・強敵過ぎる・・・ これは完全に糖化させるのは無理なのか!? 口に入れた時の甘味を、脳内イメージで膨らませたら、一気に飲み込む! そんな感じなのか!? やはり、これはまさに、The 救荒植物!! 2021年・・・再び・・・ 昔はコトコト数日間、煮詰めて作った・・・もちろん、当時は圧力鍋などなかった・・・ 圧力鍋を使ったらどうなる!? で、早速♪ 薄皮を剥いたら、縦に1/4にカットしました。 サンマの骨まで柔らかくなる・・・圧力鍋の高圧モードで加熱時間30分!! いきなり必殺技を炸裂させた感じですが、どうだろうか・・・さてさて・・・ はじめに、ひとかけ口に・・・ !? 瞬間、エグミ!? かと思ったのですが、直ぐに消えて普通に食べる事ができました。 やった!!! 史上最強装備で、イヌリンに勝った!! これで勝てなかったら、人類が滅亡する所でした・・・ 汁がピンク色で綺麗だったので、デザート用の器に♪ 綺麗♪ 味付けなどせず、そのまま食べてみました。 ・・・ 口に入れた瞬間・・・あれ!? あれ!? エグい・・・ 時間が経って冷めるとエグ味が増す・・・これなのか!? この後、鍋に入れてコトコトと・・・さらに煮詰めていたら、焦がしてしまい台無し!! まだまだ挑戦は続く!? 2022年、コトコト煮込む以外の方法で頂く方法を探してみようと思い立ちました♪ ←遅すぎ!! 左が味噌、右が甘酢(酢+砂糖)。 甘酢は、苦い花も美味しく頂く事ができる優れもの♪ そして、味噌は超絶激アクのある若クルミも食べれるようになる優れもの♪ ツルボは上下(芽の方と根の方)を切り捨てて、一度茹でて水に晒してから使いました。 さてさて・・・そろそろどうかな・・・8日後・・・ 左下が味噌に漬けたもの。右上が甘酢に漬けたもの。 残念ながら・・・味噌に漬けたものは、何とか食べれましたが、まだまだアクが残ってました。 そして・・・甘酢に漬けたものは、エグくない!! 普通にサッパリと頂く事が出来ました♪ 想像ですが、これは流動性の違いでしょうか!? 味噌の方がドロッとしているので、ツルボのアクの成分と味噌の成分が混ざり合うのに時間が掛かるのです・・・ 味噌も1ヶ月等、十分漬け込めば美味しく頂ける気がしました。 葉の料理: 茹でて水に晒している所。 マヨネーズ和え(左)と、お浸し(右)。 普通の野草山菜の本はもちろん、救荒雑草と言う救荒食の本にすら食用との情報はありませんでした・・・ が、“英和の森の植物たち”と言う本(これも過去の救荒食の本をまとめたものです。)に葉が食用になるとの情報があったのです。 ただ・・・どう調理して、どう食べるかなどの記載が一切ない!! で! まずは超シンプルに頂いてみました。 さてさて・・・ ちなみに、下拵えは、約1分ほど茹で、30分以上水に晒しました。 実は食べる前から気になってました・・・まず、食用との情報がほぼ無かった事! そして、ここまでの記事で分るでしょう・・・鱗茎にはエグミがある・・・と言う事は・・・ で、食べた感想は、味が濃い! しょうゆやマヨで紛れてますが、恐らくこれはイガライのでしょう! もし次の機会があるならば、さらにシッカリアク抜きした方が良いですよ!! と、未来の自分へ警告♪