サバイバル節約術


カラスウリ <烏瓜>





1月上旬。



8月上旬。 葉が可愛かったので♪



8月下旬。夜11時。夜にしか咲かないのです。



キュウリなどとも良く似たウリ系の葉です。右はつぼみ。



未熟果。9月上旬。



9月中旬。







10月中旬。
特徴的な赤い実があちこちで色付き始めていました。




やや黄色い実・・・葉っぱの形を見て・・・もしや! キカラスウリ!? ・・・と思ってしまいました。
実際には・・・葉の表面には毛があるので、ただのカラスウリです。



10月下旬。
黄色い実ですが、緑〜黄色〜赤へ・・・色付いていく途中の状態なのです。



実の印象が強すぎて葉の形は・・・こんな感じ。



タネ。
カマキリの顔にそっくりですが、昔から“打ち出の小づち”に喩えられ、お財布に入れると良いと言われています。

カラスウリ。
カラスウリの中でもキカラスウリが食用になるのは知られていますが、普通のカラスウリも食用とする事が出来る様です。
若葉の他、未熟果は、塩漬けや糠漬けで頂けます・・・と言うことで私も食べてきましたが、今のところ・・・若葉は美味しく頂けますが、未熟果はエグミが強く食用には少々厳しい感じです。



芽・葉を使った料理:



ゴマ和え。(カラスウリ)
8月下旬。柔らかな葉を使いました。
夏に食用にできる貴重な食材・・・柔らかくクセもなく美味しく頂けました。




お浸し。(カラスウリ)
6月下旬。僅かに採取できた芽を使ってみました。
長いツルもそのままに・・・量も少なく・・・まるで、フランス料理か!
実のエグミのイメージが強い分、意外にもエグミも無く美味しく頂けた事に感動してみたり・・・




シーチキン和え。
7月中旬、芽の先端、普通に曲げてポキッと折れる部分を採取しました。
だいたい・・・5cm程度。
これは普通に美味しいです。
夏になり、あらゆる植物が硬くなる時期・・・こんな時に美味しく頂ける貴重な食材でもあります。




花を使った料理:



花。ポン酢。(カラスウリ)
咲き終わったばかりのツボミと、直ぐにでも咲きそうなツボミだけを使いました。
サッと湯に通したら水気を切ってポン酢で。
僅かに苦みを感じる事もありましたが、全く問題ないです。



実を使った料理:



漬けた直後。



1週間後。



熟成してグラスへ注いだ所。極僅かに色がありますがほぼ無色です。

カラスウリ酒。(カラスウリ)
未熟果を使います。
実の量は5割として、約1週間で実は取り出す。
3〜4ヶ月程度で熟成して頂く事ができます。

これは飲み難い・・・口に含んだ瞬間は、キュウリの様な爽やかな瓜系の風味なのですが、その後、苦味が訪れ・・・最後にエグ味が残ります・・・
お酒で割って頂きます・・・



ノーマルカラスウリの青い実を何とか食べる事が出来ないか・・・
ネットを検索するとカラスウリの実を食べる事ができるとの情報が見つかるのです・・・
色々な方がチャレンジして断念しているようです・・・“楽しい野生食”を書かれた木佐森さんも断念したか・・・
※本を書かれた時点での事なので、現在は克服しているかも知れません。
ただ、これは“キ”カラスウリの事を書いているだけで、ノーマルカラスウリでは無理なのでは!?とも思いながら・・・
ここからは実験。





塩漬けして2週間後。
大きいものは半分に、小さいものはそのまま漬けました。
塩を洗い流して2時間ほど真水に浸けてアク抜きしました。水は途中で交換しました。
さて・・・口に入れたら・・・ややショッパイ! ・・・から・・・だんだんエグ味が・・・これはダメだ。




今度は切って種を出して塩漬けしてみました。
約1週間後、2時間水に晒して塩分を抜いて・・・
ショッパイ! エグくはありませんでしたが、これはショッパイ。
もっとシッカリ塩抜きできれば良いかも。
これに衣を着けて天ぷらはどうかな? もちろん、食べる時は塩を掛けずに頂くのです。



一つ上と同時に、こちらも切って種を出した後、味噌に漬けたもの。
約1週間後、味噌を洗い流して・・・
エグ味も感じず悪くない・・・ただ味噌の風味が濃い。
塩漬けのものよりは、こちらの方がお酒のツマミに良いです。



塩漬けしていたものを一昼夜真水に浸けてアク抜き&塩分を取り除いて・・・今度は味噌に漬けて2週間。
・・・そこまでするか・・・と言う感じですが、アクも抜けてお酒のツマミになりました。
ただ、美味しいと言うわけでもないので、苦労に見合わないです。
もっと良い食べ方はあるのか???



素揚げ。(カラスウリ)
アクの強い野草も揚げれば美味しく食べれる♪ カラスウリは!? で、早速♪
良く火が通るようにスライスして・・・
結果、苦い!無理!




味噌漬け。
アクがハンパないクルミを塩に漬け、味噌に漬け・・・3年後に食べれる!!
ふと・・・カラスウリでもできる!? で、挑戦!!
使ったカラスウリは、緑色でMAXサイズのちょい手前のものでした。
写真の様に輪切りにした後、塩に漬けこみ1ヶ月。
取り出したら、また新しい塩に漬けこみ1ヶ月半。
今度は味噌に漬け込み4ヶ月と20日後・・・合計半年ちょい!
さてさて・・・
皮が硬いかと思いきや、シャキシャキと心地よい♪
ダメ元で種も・・・パリポリと♪
濃い味噌味でエグ味を感じ難いですが、時々濃いのも来る・・・
まあまあ美味しいのですが、ここまで手間暇&年月掛けて作るものではありません・・・
※逆に、もっと手と時間を掛けたらさらに美味しくなる!?




マリネ。
実はお酢は、アク抜きにも使えるんです。
特に花に多いのですが、苦かったツバキの花も美味しく食べれたのです・・・で、カラスウリは!?
カラスウリは、殆どが赤く色付いていた10月中旬最終日。なんとか緑色の実を見つけたのですが、既に種は硬く、皮も硬い状態でした。
これを適度に切ったら、しばらく酢に漬け、軽く洗ってからマリネを作りました。
写真は、酢・オリーブオイル・塩コショウ・塩少々のマリネ液に浸して2日後です。
やっぱり、皮が硬めな所が残念なのですが、お酢でサッパリとして悪くない♪ 
そして、肝心の苦みは・・・最後に僅かに感じる程度!! これは十分、“あり”な感じになりました。
外の皮がまだ柔らかく、種まで丸ごと食べれる時期・・・そんな時ならば、きゅうりの様に食べれるのか!? またいつか♪




苦味を抜くために使える酢・・・今回は、花の苦味を抜く時などに使う甘酢に浸けてみました。
浸けてから4〜5日後です。
今回は皮もそのままで、切らずにそのまま・・・ちなみに、左の2個は、MAXサイズのちょい手前ですが、皮は硬めでした。その右はそこそこ柔らかく、一番右は一番小さく柔らかかったです。



切って頂いてみました・・・左から・・・
ひと口・・・って!! いきなり!! グエッ!! 激苦!! これはダメだ!!
その右も・・・グエッ!!
その右・・・グエ!! って、ちょっと苦味は弱めだった!? 既に舌の感覚が麻痺♪
一番右・・・やっぱり苦いと思う・・・
もし酢に浸けて苦味を抜こうとするならば、皮を剥くなり、輪切りにするなり・・・中の身まで浸透する様にするべきでしょう・・・




種を使った料理:



実のヌメリがあると、恐らくエグくなる・・・と、言う事でヌメリはしっかり洗い流してツルツルに・・・



炒った種。
救荒食としてカラスウリの種も利用されたようです。
食べ方は炒って食べる・・・それだけ!! 大丈夫か!?
色が黒いので炒り過ぎて焦げてしまわない様に細心の注意を払って・・・
塩を少々パラリ・・・ さてさて・・・
パリッポリッ!! 悪くないです。 若干のカラスウリ風味もありますが、悪くないです。
これは、食べる私がおっかなびっくりなだけ・・・慣れれば普通に美味しく食べれるでしょう♪






2021年・・・初めて種を割って中身を見てみたのです・・・知らずに喰ってた・・・
カマキリの頭にも喩えられますが、両脇にある眼の部分の中身は・・・なんと空!! 空洞だった!!
そして、中央分には・・・白くて瑞々しい身が!! 中身はこんなに綺麗だった!!
カリポリと心地良い食感は、両脇にある殻だけの部分があったからでしょう♪

真ん中にある白い身の部分だけ集めて頂いたら、どんな感じになるのだろうか・・・




種の中身を取り出したもの。



炒ってみました。
これは香ばしくて・・・やっぱり、カラスウリのス〜っとする風味は残ってました。
美味しいので大量に食べたくなりますが、情報量が少ないので今回は控えめに・・・
この後、体長に変化は全くありませんでした。




1月中旬・・・さすがに残っている実は僅か・・・そしてよく見ると・・・中身だけ無い!!
奥に写っている実も空でした・・・そんな時・・・



腐らず、カラカラに乾燥した実。 このまま食べれないか!?



素揚げ。
これは、ほんと、ただの実験です・・・
以前、果肉を取って種だけ食べましたが、果肉があっても揚げれば大丈夫では!? なんて♪
そして、これが・・・
熱した油に投入して僅か数秒で黒く!! ほんと、信じられない位に速く焦げます!!
大丈夫か!? そして実食!!
食べた感想は・・・焦げは気にならず。それよりも!! やっぱり!! エグい!!
渋柿も熟せば甘いと言われる・・・カラスウリも期待してました・・・が!! エグい!!
これは・・・やっぱり・・・カラスウリの果肉はエグくて食べれないです!!





根を使った料理:



2019年11月上旬。根を掘り出した所。



2021年11月中旬。ツルは長かったのですが、一つ上↑に比べたら細い!



一つの茎の根元から四方に2〜3本のこの根が付いてました。



表面の皮があると茶色いデンプンになってしまうので剥きます。
かなりデコボコしているので超面倒・・・



今年は小さかったのですが、その分、凹凸が少なく剥きやすかった♪



ミキサーでもギリギリ擦れるほどの、固さ&ジューシーさです。
全て摩り下ろした状態。

※ジューサーに掛けたら汁が僅かで、ほとんど全てが“カス”扱いに・・・
 結局、汁も“カス”も全て合わせて水を投入して良くかき混ぜました。



今回は何となくで、ペットボトルへ。
冷蔵庫の場所を取らないのが良い所。
大量の水を投入して一晩したら、うわ水を捨てて、新しい水を投入したら・・・シェイク!!
でんぷんなので、一晩で底に固まるんです。

※この方法は、結構良い!!と、思ったのですが・・・
 分離した後、表面の水を捨てるには、直ぐに底に溜まった澱粉に水面が到達してしまう・・・
 乾燥させるには、空気に触れる表面積が少なすぎるので、結局、水を入れてよく混ぜたら、平べったい器に移す事になりました・・・



今回は、乾燥機の風に当てて乾かしました。



せんべい。(カラスウリ)
まずはシンプルにせんべいにしてみました。
さてさて・・・味は!?
少しエグい・・・このエグ味・・・実と同じ!!
このエグ味は、カラスウリ全体に存在するようです・・・
せんべいの感想ですが、少しエグ味があるものの、美味しく頂けました。
これはもっと他の食材と一緒にしたり、濃い味付けにしたら全く違和感無くなると思います。
また、しっかり水に晒して水替えをすれば、エグ味ももっと和らぐでしょう。




カラスウリ湯。
クズ湯のように、砂糖少々にお湯で溶かしました。
まだ僅かなエグ味が残念・・・もう少し晒せば良いと思いました。
ただ、これは凄いまろやか&クリーミー! キメが超細かく、食感がとても良いです♪




カサゴの姿揚げ。
私の中で、片栗粉と言えば・・・この魚の姿揚げなのです・・・ほんと、使う機会がない・・・皆さん、何に使ってるのでしょう・・・
写真は、手前がカサゴの姿揚げです。カラカラのサクサクになって、頭ごとかぶりつけてメチャ美味しいんです。
奥はベラ・・・こちらは、普通、こんな料理に使われないと思いますが、シッカリ揚げれば、白身の魚なので同様に美味しいのです。
それはさておき・・・
2021年、再度、カラスウリの根から澱粉を採取し、3日ほど毎日水を換えて乾燥させてみたのです。
これが良かったのか、高温で揚げたから良かったのか、魚の風味・塩味でかき消されたのか・・・
これは、エグミもなく、とても美味しかった♪




中華スープ。
片栗粉状態になってしまえば、普通に片栗粉の料理に使えます・・・今回は、スープに溶かしてトロミ付け♪
美味しい♪








キカラスウリ。
恐らくキカラスウリと思われます・・・いつか実を見つける事ができれば確実。
普通のカラスウリとことなり、葉は光沢があり全く別物な感じです。
あちこちの山を散策しても今まで見た事がありませんでした。
私の知る限り、写真の場所にしか存在しないです・・・
幾つかあるカラスウリの中で唯一食用として良く知られた種です。
キカラスウリの実は乾燥すると甘味が出て食べる事ができます。

※この後数年間、この辺りを見回しているのですが、見当たらない!
 いつかキカラスウリの実に出会いたいです。





9月下旬。





10月上旬。まだ未熟な実。







10月上旬。



10月下旬。熟れると白くなります。



11月上旬。

スズメウリ。
カラスウリよりもずっと小さく・・・直径1cm前後。小さく可愛いです。
カラスウリは熟すと赤くなるのに対し、スズメウリは熟すと白くなります。
若い実は種もそのまま食べれます。




生のままサラダに。
完全に球形になってしまう前の少しいびつな(未熟な)実はそのまま頂けます。
口に入れるとキュウリの風味が広がります。




茹でたもの。
その他は、ヤマイモのムカゴ、アキノゲシの花穂です。
茹でたほうが食べやすかったです。




甘辛煮。
やや育ったものもあったため、アクを警戒して良く茹でこぼしました。
その後、砂糖と醤油で煮込んだだけ・・・ですが、クセなどなく、意外にも美味しいです。
作っておいて意外と言うのもなんですが・・・おすすめです。




味噌漬け。
手前がスズメウリ、奥は、たったの2個!しか取れなかったヤマイモのムカゴです。
キュウリの風味があるスズメウリ・・・味噌に漬けたら美味しいかも!? で、挑戦!!
まずは、茹でて、味噌・砂糖・お酒のタレに一晩漬け込んで・・・翌日♪
これ! 美味しいです!!




天ぷら。
これは美味しいです。 何より、サクサクして塩味がビールに合うのが良い♪



 

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